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プラザ合意は米のドルが通貨高だったからという話を理解したい

通貨量について過去に世界は通貨量を毎年前年比6%とか7%で増やしていて、日本は3%とかの増加であって、この差が経済成長しない日本をつくっているのかなという考えをしばらく考えてきました。

プラザ合意という1985年をきっかけに日本がバブルに突入して、そして失われた30年を迎えるという話をよく見るので、まずプラザ合意と通貨について考えました。

そもそも米ドルがなぜ高くなっていたか

ドルが高いということはドルが希少で少ないということです。

ブレトンウッズ体制などで通貨が固定されていた時代から、1973年頃に変動相場制になり、1980年頃には360円から200を切る位まで円高ドル安になります。あまりに急激な変化は産業への影響が大きいので国が介入して円高を抑制していたという話も聞きます。アメリカに車とか売って獲得したドルをつかって、ドルのまま持ったり円に変えたものをドルに戻すことで円高を緩めるているのかと感じたのですが、政府短期証券を出して国の特別会計で処理しているという情報がありました。

イメージは米からドルが日本に流出して、日本がドルを金庫にいれている?から、ドルが市場から減ってドルが高くなるという流れでしょうか?

今ならガンガンにドルを刷ってドル安に持っていけそうですが。

1985年前後の通貨発行量

1970年~1990年のM2を日本とアメリカで比較したグラフをみると、日本が右側500000は単位Billion円なので500兆円(GDP3兆ドル※GDPはドルのグラフでした)、左の3500は単位Billionドルなので、アメリカは3.5兆ドル(GDP5.5兆ドル)。当時のドル円レートは200円から250円くらいなので、日本は2兆ドル~2.5兆ドル位の通貨発行とみてよいでしょうか。

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GDPで見ると日本がプラザ合意後に急成長

当年の為替レートでUSドル換算した名目GDPでみると、1980年では米が3兆ドル、日本が1兆ドル1990年では米が6兆ドルで日本が3兆ドル。プラザ合意で日本を弱める対策をしたにもかかわらず、日本は1985年~1995年で4兆ドルGDPを上げていて増分は米と並んでいる。250円→125円とレートが円高になっているので当然GDPが上がるのですが、驚異的に感じても不思議はありません。

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下記サイトでCompareをするとグラフの重畳表示が可能です。

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日本の場合は貿易赤字だと円安が不思議

米は貿易赤字で日本からいっぱい買うから、ドル高になっていました。しかし通常の国(日本など)は、海外から物を買う際にドル決済です。なので、ドルを買って、円を売って支払いをします。

このため、貿易赤字で富が流出する程に、円が安くなります。これは自然に感じます。しかしアメリカは富が流出すると、ドルが高くなる

この後、通貨発行量のグラフを再度見返してもらえれば、世界は毎年大量に通貨を増やしており、プラザ合意の頃にあったアメリカの「海外から物を買うと自国通貨が高くなる」という現象は「通貨発行量を増やすことで抑え込めている」のかなという感触もします。

ドル基軸はアメリカを富ませているか

これアメリカにとても都合よいですね。日本はドルを売ると円高になり競争力が低下するから売りにくい。だからドルは世界から物を買いまくっても通貨が下がらない。通貨が下がりにくいから通貨を刷っても大丈夫。刷ったお金でグローバル企業を強くすれば投資で世界から投資の金が入ってドルが買われる。これでは中国もドル基軸を破壊したくもなると感じます。

みなさまはいかがお感じになりましたか?



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