日曜日のお昼頃 くしゃみをしませんでしたか?
いつも、本を読みにいく喫茶店が2箇所あるのですが、その内の1つのお店の話。
このお店は、本を読むのにとても向いています。
席数が少ないこともあって、2人以上のお客は断っているし、写真やスマートフォンの利用はNGにしている。飲み物と焼き菓子だけで、ランチもやっていない。なんだか注文の多い気難しいお店のように感じるかもしれないけれど、決してそんなことは無いです。
よくある喧騒とした雰囲気のお洒落なカフェには馴染めない。けれど、カウンター席でマスターが淹れる拘りの珈琲と会話を楽しむような雰囲気も少し居ずらい。でも、美味しい飲み物と少しの満たされる時間が欲しい。というような、少し引っ込み思案で我儘な客層が寛げるような場所を提供してくれているように感じます。
このような喫茶店なので、1人客が多く、みな本を読むか書き物をしています。2人組の客が会話している時だけ音楽をかけているし、偶にラジオが小さい音量でかかっている事はあるけれど、基本的にとても静かで本を読むのにはあつらえ向きな場所なのです。
もう一つこの喫茶店で、気に入っている事があります。
体質的にコーヒーが飲めないので、喫茶店では飲み物に困ることがよくあるのですが。このお店は紅茶がメニューあって、その紅茶がとても美味しいのです。
メニューに紅茶がある時は、どんな紅茶か訊くようにしていますが。初めてお店を訪れた時に飲んだ紅茶があまりにも美味しかったので、どこのブランドの紅茶か尋ねました。それが、なんと自分がお茶を好きになるキッカケになったteteriaという日本のブランドのアッサムだという答えが帰ってきた時は、なんだか運命的な出会いをしてしまったような気分になったのを覚えています。
こうして、この喫茶店に通うようになったのですが。このお店でもう一つ密かに楽しみにしている事があります。それは、店主と交わす少しの会話です。
以前のnoteの投稿でも、店主との会話を少し書いたのですが。居心地のいい距離感というか、心地いい時間にほんの少し彩りを添えるようなそんな会話なのです。
先週の土曜日にお店を訪れた時の会話は、確か。僕が気に入っいる新茶を店主にプレゼントしたのですが、それを飲んだ感想でした。
「新茶一号飲みました。お茶を淹れ終わった後の茶葉も食べました。味はなんというか美味しいとはいえない苦い味がしましたが、柔らかい食感でした。」「あぁ、お茶は甘く淹れられて美味しかったです。」と。
今日、本を読んでお店を出る時の店主との会話は、「日曜日のお昼頃 くしゃみをしませんでしたか?」でした。
日曜の定休日に鳥取に行っていたらしく、そこでnoteにも書いたあの時の会話を話していたようで、噂話をされてくしゃみをしなかったかということでした。
特にその事について訊きもしなかったのですが。なんだか、僕が聞きたかった言葉を教えてくれているような、そんな気持ちになりました。
いつも本を読んでいる時に居合わせる、引っ込み思案で我儘なお客達は、店主との少しの会話を楽しんでいるようで、いつも笑顔で店を出て行きます。そんな店主のいる喫茶店です。
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