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今生の別れと

親戚のようなひとがなくなった
母の30年来の親友であり
私のことをいつも気にかけてくれたひと
母からその人がステージ4だということを聞いたのは
今年の春のはじまりだった気がする
その人はみんなが認めるパワフルウーマン経営者
仕事も家庭も全力で各経済団体でも人気者
だれがその日を想像しただろうか

別れは突然やってきた
8月下旬 これまた別の母の親友の
(さらに親友がもう一人居て「四葉会」といわわれている)
店舗リニューアルパーティーにも
四葉会みんな揃って盛り上がっていた
そのひとは以前よりだいぶ小柄になって
髪が減ったとのことで こ洒落たウイッグをつけていた
いつものふわくるパーマのボブから
黒髪ストレートの毛足外巻きボブに
普段ならお酒を飲む人ひとがノンアルコールで
いつもより少し静かだけど
パワフルなエネルギーはまとっていた

9月後半 病院に入院 そして面会謝絶
とそのひとの家族から母に連絡がきた

叔父の時にも経験したが
坂道を転げ落ちるタイミングは突如やってくる
その数日後 是非会いにきてと連絡がきた
もちろん仕事の隙間に会いに行った
そのひとの左手を握って「またね」と言って
病室を出て ちょっと期待をしてしまった
なんだかんだで年越しできるのではと
パワフルなあの人に期待していた
だって握った手にピカピカのネイルがしてあったから
けれど「またね」はなかった

いままでの恩返しになるのか
私がそのときできること
お通夜と葬儀でめちゃめちゃ受付スキル発揮した
周囲のほとんどの方は病気であることすら知らず
動揺を隠せない方 涙が止まらない方
多くの人が信じられないと思っていたのでは
そのひとの家族 そして会社のみなさんも
ショックと動揺モード
ここに書くと長くなるので割愛するけど
その人を慕ってくる経済団体つながりの人を
いいがにすることが私の使命やと
自分も地域の経済団体に所属しているし
弔問に訪れる人の顔も多少なりともわかる

私の父親も突然去ったから
そのときはショックと動揺で泣くしかできなかった
そのあと立て続けに身内を見送り
言い方があれかもしれないけど慣れた
悲しい気持ちはもちろんあるけど
あのときみたいな動揺はもうしない

後日聞いた話で 私が受付に立っていて諸々よかったと
よかったよかった

最後の最後でまたあのひとの左手に触れた
温度はなくなっていたけれど
ネイルはピカピカ 肌つるつる
さらに髪もアクセサリーもメイクもばっちりだった
ありがとうございました

だいぶ寒くなってきて
あのひとから毎年年末にもらっていた
真子の昆布巻きが美味しかったので
今年は自分で作ってみようと思案する

が、その時間があるのかは
「次年度」次第(ノД`)

インスタ https://www.instagram.com/madokachan9/