見出し画像

体さばきのススメ

体さばき(たいさばき)とは柔道の言葉です。たとえば相手が重量級の場合、まともに受けていてはやられてしまいます。そこで、体を上手にさばいて相手の技を防いだり、こちらからも技をかける機会を狙う。

柔道の試合は、今は体重別が一般的になりましたが、ふだんの練習は違います。自分より小さい人とも大きい人とも自由に組み合います。その昔、わたしより一回り大きな人と稽古中、体をさばき切れず投げられてもみ合った瞬間のことです。100kgを超す相手の体がわたしの左の膝に落ち、大怪我をしたことがありました。

さばくことの大切さは職場でも言えます。あなたのまわりには実に様々な人間がいます。人の話を全然聞かない人、やたらと権力を振り回す人、すぐに感情的になる人、などなど。そんなとき、真正面からその影響をかぶらないようにする。より柔軟に対応して、困難を乗り切る工夫をするのです。

わたしのサラリーマン時代の話。先輩に、かげで「マシンガンの○○」とあだ名される人がいました。とにかく口からポンポンと言葉が出てくる。まるで機関銃のようです。その間、相手には話をまったくさせません。なにか一言こちらから発言をしようとすると、押さえつけてまで話し続ける…そんな感じです。

さてわたしは、どのようにその場をしのいできたのでしょうか?相手の話を聞いているような顔をして、実は聞いていないのです。「ああそうですか」「ふんふん、なるほど」などと相づちこそ適当に打つものの、実は他のことを考えている。(今日のランチは納豆定食にしよう)なんて。

さきほどお話したように、まともに相手の影響を受けてしまうと疲れてしまうし、いらいらもする。精神衛生も良くありません。そうこうしているうちに、話題を切り替えるチャンスも訪れるものです。

さばく(捌く)には「扱いにくいものをうまく扱う」という意味もあります。体さばきの原理、ぜひあなたの仕事や人生にお役立てください。


◎英語de元気ing
Judo’s TAISABAKI, or Body Handling can be also
applied to human relations.
柔道の体さばきは、人間関係にも使える原理だよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?