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過去オール善

わたしはかつて、カリスマ経営コンサルタントとして名高い船井幸雄(故人)の会社に勤めていました。入社した頃は、数十人の小さな会社でしたが、その後発展して、現在は社員千人を超す一部上場企業となっています。彼の遺した言葉が、退社した今も心の奥に響いています。耳を澄ますとその肉声が聞こえてくるよう。

その言葉とは、「過去オール善」。船井はこのキーワードを、外部の講演会のみならず、社内の会議でもよく語っていました。過去オール善とは、文字通り、過去はすべて善、という意味。過去シンドイこともいろいろあったけれど、前に起こったことはすべて良し、としようじゃないか。だからこそ、今の自分がいるのだから、という意味です。

どんなことがあったせよ、過去はもう誰にも変えることができない。でも、心一つで自分自身の未来を変えることはできる。これは究極のプラス発想ですね。そういえば、この「プラス発想」も船井幸雄が二百数十冊と言われる著書を通して日本中に流布させた張本人なのです。(もともとは英語のPositive Thinkingより)

かつてわたしは、日本に「せい病」が蔓延している、と書いたことがあります。せい病といっても、性病のことではありません。そう、いつも自分以外の、なにかの「せい」にして済ましている人のことを、せい病患者と呼びたいのです(笑)。たとえば、あの会社に勤めていたせいで、とか、あの人が上司だったせいで、とか。なかには、こんな時代に生まれたせいで、と嘆いている人もいます。

あなたがなにかの「せい」にしている限り、前に進むことは難しいでしょう。自ら変えていく努力を放棄するからです。新型コロナウィルスの緊急事態宣言が解かれました。これから暮らしはどうなるのか?仕事はどうなるのか?それぞれに不安を抱えながらの再出発です。でも、コロナのせいで、とは思うまい。むしろコロナあったればこそという気概で、新しい日常を創造していきたいものです。

*近い将来、準備が整い次第、Podcastでも展開する予定です。


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