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ジョージア旅行記 5日目(2019/07/17) トビリシ→ダヴィド・ガレジ修道院→夜行列車

前日はロシア国境近くまで向かいましたが、今回は逆の、南側にあるアゼルバイジャンの国境付近にある、ダヴィド・ガレジ修道院に向かいました。
この修道院は国境付近の荒原の山に張り付くように作られています。

ダヴィド・ガレジに向かう方法はツアーを予約したり、タクシーを借りるなどがあるのですが、今回は予約なしで参加できるガレジ・ラインというツアーを使いました。ちょっと怖かったので事前連絡したのですが、当日に人数カウントして待機してるマルシュを呼ぶので大丈夫とのこと。

待ち合わせ時間は11時だったので、朝は暇。ということでもう少しトビリシ観光をしようと思い、郊外にあるThe Chronicle of Georgiaに行ってみることに。ここは定訳がないレベルにマイナーな場所ですが、トビリシを望む丘にあるので景色は良いです。

ただ郊外にあるのでアクセスは悪いです。近くまで行くバスはあるらしいのですが、結構坂を登らないといけないのと、時間も読めないのでタクシーを探すことに。

宿は移ったにせよ、自由広場の近くなので自由広場に行ってタクシーを探す。とりあえず見つかったおっちゃん曰く、

「そこに行くなら60ラリだな」

市内のタクシーの相場は20ラリほど。よくあるぼったくりです。とりあえずゴネたりしてるうちに30ラリまではダウン。最後に25ラリじゃないと乗らんぞオーラを出したらそこで手を打ってくれました。

運転しながらこれは日本車だとか行ってました。ステパツミンダのジープと同じく全く意味のないカーナビが行き先を指しています。よく見るとTaxiとか書いてないので完全に白タクっぽいです。白タクという概念がジョージアにあるかはわかりませんが。
おっちゃんは教会を見かけるたびに十字を切ってました。敬虔な信者っぽいのでまぁ悪いことはされないかな?という気持ちに。日本車は最高だ!とか言ってたし。

郊外なので家もなくなり道は綺麗です。

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そしてThe Chronicle of Georgiaに到着。おっちゃんは終わるまで待っててくれるそうです。

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少し階段を登ります。時間的にちょっと逆光気味ですが。

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ダンジョンの一部のようでテンションが上がります。あちこちにジョージアの歴史やキリスト教をモチーフにしたレリーフが彫られています。

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また、ここからはトビリシ湖が一望できます。

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トビリシ湖は人造の貯水湖ですが、泳いでる人とかもいました。

一通り観光を終えたらおっちゃんに急かされ自由広場へ。途中知り合いから電話かかってきたらしく、なんか荒っぽい声で電話。運転も荒くなる。怖い。何言ってるかわからないのでGoogle翻訳に聞かせてみるも何言ってるか分からない。どっか連れてかれるんじゃなかろうとすら思う。

そんな不安を他所に、自由広場へ到着。細かい金をもってなかったので30ラリを渡したらお釣りを返してくれない。「お釣りくれ」って言ったら「細かいことはいいじゃねぇか兄弟」みたいに言われて渋々渡してきた。油断もすきもねぇ。

まだダヴィド・ガレジに行くには時間があったので、ゲストハウスに荷物取りに行きがてら休憩。
ロビーにいた中東系のお兄さんと話す。ドバイから来た医者とか言ってかな。うろ覚え。

そして宿をチェックアウトし、荷物を持ってガレジ・ラインの集合地点へ。

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地下道にこんな案内がありますが、「闇市」ではなく単純に地下にあるマーケットです。なはず。怪しいものは売ってないはず・・・。銃っぽいものが売ってましたがあれは多分エアガンだと思う・・・。

集合地点にいたのはまたしても美人のお姉ちゃん。人数をカウントして、2台でくるから待っててね!と。美人のお姉ちゃんは乗らず、英語の通じないマルシュの運転手と行くことになりました。

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冷房のないマルシュはひたすらに暑いので、風を入れられるよう窓を開けられる地点をゲット。乗客はほとんどロシア人?東洋人は僕しかいませんでした。まぁマイナーな場所なので。

車はまず東の国道を進み、途中で南下します。

国道を外れると一気に荒野。道もめちゃくちゃ荒れ始めます。

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この小さく見える木は葡萄の苗です。ジョージアはワインのルーツだと言われており、ワインですごく有名でワイナリーの街とかもあります。僕はワインが苦手なので全く飲みませんでしたが・・・。

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半分アスファルトが剥がれている道を進んでいたので、一旦休憩。昨日のコーカサス山脈もすごかったですが、この一面の荒野も開放感が凄まじいです。道以外何もない。

少し休憩をとったあとは修道院へ。とにかく道がひどい。もはや舗装されている方が少ないレベルで、ずっとディズニーシーのインディージョーンズみたいな揺れが続きます。

1時間ぐらいそんな道をいくと、アゼルバイジャンあたりの国境地帯へ。なんも国境を遮るものはないですがこんなところで数日準備なしに彷徨うのは不可能です。獣道とかそういう概念ですらない。

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道路はちょうど国境線上を走っているので多分何度か国境を越えてしまっているのでは・・・

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てかもう越えとるやん。

そして車は修道院に着く。

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丘の向こう側に見えるのは修道院です。結構そこに行くのも距離ある。オープンワールドゲーならとりあえずいってみようってなってモンスターに襲われる感じです。

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修道院の入り口へ。天然の石を掘ったものとレンガを積み上げたのがいい感じに混ざってます。

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中は砦と教会をかねたような作りになっています。この中の教会を見学したりしたあとは、アゼルバイジャンの国境沿いをハイキングできるというので、上の方に向かいます。

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一応地図はもらってたんですが、こんな感じの道を行くので完全に迷子に。行ったり来たりしてどうにかこの丘の上(右側に見える岩肌)に向かう道を見つけ進みます。

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山道の途中にも祠みたいなものがあったり。

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振り返るとそこは絶景です。地層丸出し。生地層。こんなはっきり地層の線を見ることはあまりないです。さすがにペルーのレインボーマウンテンほどではないですが色味をいじったらもしかしたら?

そしてアゼルバイジャンの国境付近を進もうとしたらそこには兵隊が。兵隊はこっちにはいっちゃダメだ、と追い返される。警備上の都合だとか。えっ普通にハイキングコースになってるしなんならいったっていう人のレポもあるし。

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兵隊と話す人。本当はこの丘の上にいってみたいんだけどなぁ。

ハイキングコースは丘の稜線を進んで、さらに下に進むコースになっていたので、

「じゃあ逆行すればいいじゃん!!」

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ということで時間も余ってたので一旦下山して逆の道を進みました。こっちの方が上りが緩やかだし景色も綺麗。

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こっちの方が地層の山もよく見えますしね。

でそのまま進んでいって、どうにか稜線にたどり着くか、と思ったら稜線上に複数の人影が。

行している観光客かな?なんか手を振ってるぞ??棒状の何かを掲げてるぞ?杖かな??と思い声をかけたら、

「GET AWAY!!!!!!!!!」


兵隊さんでした〜〜〜〜!!!!!


棒状の何か、それすなわちでした〜〜〜〜〜!!!!!


というわけで追い返されました。間近で兵隊見れるのも銃見れるのも機会なかったので写真とかどうですか?って言おうとしましたがさすがに撃たれかねないのでやめました。

まぁ修道院自体は楽しかったし、絶景も観れたしよしとしよう・・・。

下山する途中で、アメリカ人っぽい観光客が上がってきたので、「あっちにも兵隊がいて追い返されますよ」っていったら「Fxxk。観光客が何をするってんだ」ってキレてました。


下山して帰りのバスが出るまで少し時間があったのでバスの間でぶらぶら。先ほどのアメリカ人観光客が突っ立ってたのがあまりにも絵になったので同じような写真を撮ってもらいました。

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うん、このなーんもない感じ、最高。

待ってる間英語の通じないバスの運転手が観光客とハラショーハラショー話していたので、もしかしてこの国は英語は微妙だけどロシア語なら通じる?ってことに気づき始めました。30代後半ぽい人だともう英語はほとんど喋れません。若い人は比較的大丈夫だけど。
これってやっぱソ連崩壊前は旧共産圏ではロシア語が世界共通語として認識されていたから?ってことなのか?答えはないですがなんとなくそんな感じがしました。

そしてバスはUdabnoという村へ。修道院から30分ぐらいのところにある、マジで荒野のど真ん中の村です。

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この真っ白いがレストラン。ほとんどの人は我先に屋上のテラスに向かいました。僕はぼっちだったので中でゆっくりと飯を食いたいので中へ。

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シンプルなカウンター。ここで注文をします。

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これがジョージアのハチャプリ。一般的なやつです。硬めの生地のチーズナンっていう説明が一番しっくりくるかと。

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喉も渇いたしカロリーも摂取したいので(昼食わないスケジュールだった)、アプリコットのコンポートを。

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いかに荒野の真ん中にあるかがわかると思います。ここにくるのは悪路を2時間ぐらい走らないと絶対に無理なんだけど、どうやって&何で生活してるんだろ。

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牧畜かな。もはや農場とか整備するまでもなくそこら辺で放し飼いにできそうです。

そしてマルシュはトビリシへ。夜行列車にこのあと乗るので、若干帰りを焦っていたのですが、なぜかバスの運転手が交代していて、運転が荒いくせに遅い人に変わってました。悲しい。

とはいえちゃんとジャストタイムにトビリシに戻る。

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自由広場駅からメトロに乗って、トビリシ中央駅へ。最初にトビリシに来た時に行った駅です。
ここから夜行列車に乗り込んで、一路スヴァネティ地方へ。トビリシからはしばらく離れることになります。

トビリシから離れるとタクる可能性もあがるしお互い心強いので、一緒に行動した方がいいよね、となりY夫婦と合流しました。

ジョージア鉄道は専用アプリがあり、ここからチケットを予約することが可能です。過去の旅行記にはあまり書いてないので最近の話なのかな?Webからも大丈夫ですが。
注意点として時差を考慮しないアプリ設計になっていたので、日本から検索すると結果が翌日のとかになったりします。予約日をちゃんと見れば大丈夫ですが。サーバのタイムゾーンが気になります(職業病)

予約をしていれば乗るときに見せればOK。席も発番されます。なのでこれが一番安心かも。駅のスタッフが女性2人で、暇なときにイチャついてて眼福。でした。BLに走る女性の気持ちが少しわかりました

ちなみにトビリシ中央駅はショッピングモールになっています。着いた時には時間の関係でほぼ閉まっていましたが。

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トイレに入ったら意外と綺麗だったので(ジョージア基準)、ここでこっそり着替えて体を拭きました。ナイスガイのおれはトイレのきたないのだけはがまんできないタチなのですが、だいぶすれてきました。むしろ3日間履き続けた靴下で記憶が飛びかけました

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待合室でしばらく時間を潰す。待合室自体は結構広くずっと行き先が表示されています。日本基準だと本数めっちゃ少ないですね。なんか飛行機みたいなレベル。マルシュがバシバシ走ってるのを見ると都市間移動の需要はそれなりにあるはずなんですけどね。

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電車が到着したので乗り込みます。電車に関しては日本の安心感とはほど遠いですが、事前情報によると快適だったとのこと。

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まぁ部屋は綺麗です。後から乗ってきた同室の人が若干スパイシーな香りだったのが気にかかったぐらいなのですが、この部屋にいると、


暑い


とにかく暑い。冷房なんてない。

窓を開けてみるも全く意味がない。風が入ってこない。

そして外からはずっとくっちゃべってるドイツ人の声。こんな時ドイツ語でなんで言えばいいんでしたっけ?とTwitterできいたら答えはRuhe!!!だそうです(一応念を押しとくとこの言葉は英語のShut upぐらいの強さがあるので気をつけてください)

そんな中でうるさい暑いでつらいなか電車が出発。走り始めると窓から風が入ってきます。快適と思いきや、


寒い


さっき脱いだ上着を着て体温を維持する。ちょうどよい。

この電車、結構間の駅に止まったりするのですが止まると今度は風がなくなって暑い

ひたすら寒さと暑さが交互にやってくるつらい列車でした。快適って言ったのは誰や・・・

ということで、いよいよジョージアの至宝、スヴァネティ地方を訪ね、この旅は後半戦を迎えます。

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