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犬のおもちゃの正しい活用の仕方

おもちゃやガムなど噛んでよい物をたくさん与えているのにもかかわらず、それらにはあまり興味を示さず、人の手や足、家具などを狙って噛むという場合があります。

なぜそうなるのでしょう?
理由は2つあります。

理由①「ただ与えている」だけだから。

おもちゃは基本的に与える物ではありません。一緒に遊ぶものです。おもちゃをただ渡すだけでは、最初は興味を示しますがすぐ飽きてしまいます。

ぬいぐるみを噛んだり振り回したりするのは、狩猟本能の名残で狩りをしている感覚になるためです。そのため動かないぬいぐるみを噛んでも、そのうちつまらなくなってしまいます。

つまり、おもちゃは動かしてあげないと「狩る」ような面白さがないので興味が薄れてしまいます。

一方、飼い主さんの手や足を噛むと、手が引っ込められたり、足が上にあがったりするので、犬からするともぐら叩き状態で楽しいんです。
また家具等を噛むと止めに飼い主さんが飛んでくるので、これまた犬にとっては面白い状態になってしまいます。

このような理由で[噛んではいけない物を噛む>おもちゃを噛む]と言う状態に陥ってしまうのです。

理由②おもちゃで遊ぶと「ボッチ」にされるから

多くの飼い主さんは、愛犬がぬいぐるみを噛んだりボールなどでひとり(一頭)遊びを始めると、「ちょうど良い」とばかりその間に家事をしたり自分の用事を済ませたりします。
(もしくは、愛犬が遊んでいる姿を微笑ましく眺めてホッとするか)

これを続けると、そのうち犬は気付きます。
「おもちゃでひとりで遊ぶと誰も構ってくれない・・・」

そして↓のように学習します。
「おもちゃで遊ぶよりも飼い主さんの手や足に噛んだり、家具をイタズラした方が構ってもらえて楽しい♪」

こうして、おもちゃをあれこれ買い与えてもすぐ飽きて、人にばかり噛んでくるという状態になってしまうのです。

おもちゃは一緒に遊ぶもの

つまり、おもちゃは買ってただ与えるだけではダメなのです。
一緒に愛犬と遊んであげなければいけません。
おもちゃを投げたり動かしたりして一緒に遊ぶことで、犬は「おもちゃ」という噛んで良い物を正々堂々と噛むことができます。

おもちゃを存分に噛めれば、怒られることを覚悟で、わざわざ人の手や足、家具などを噛む必要はありません。(笑)

とは言え、いつもいつもおもちゃで一緒に遊んであげるのは、忙しい飼い主さんにとっては大変だと思います。
そこで、おもちゃを上手に活用する方法をお教えします。

おもちゃは賢く使い分ける

おもちゃには大きく分けて2タイプあります。
おもちゃのタイプによって使い分けると、上手におもちゃで遊ばせることができ、甘噛みやイタズラ噛みを軽減させることができます。

【1】 ボールやぬいぐるみなど
これらのおもちゃは、飼い主さんが投げたり動かしたりしないと犬は興味を持ちません。

人間のおもちゃで例えれば、トランプや人生ゲームのようなものです。
誰かが一緒に遊ばなければ盛り上がらないおもちゃです。

【2】 食べ物を入れられるおもちゃ(コングやビジーバディなど)やガムなど
KONG(コング)を代表とする食べ物を入れられるタイプのおもちゃや、牛骨、アキレス腱など長く噛めるガムなどは、食べ物が犬の相手をしてくれます。

人間のおもちゃで言えば、Switchや携帯のゲームのようなものです。
そのおもちゃ自体で楽しむことができるので、一人遊びをしてくれます。

ロープ状のおもちゃにフードを入れるだけでもOK!

使い分け方

愛犬の相手をできる余裕があるときは、ボールやぬいぐるみを投げたり、ロープトイで引っ張りっこするなどしてください。

もし愛犬の相手をする余裕がない、ちょっと相手をするのに疲れてしまった場合は、食べ物を入れられるおもちゃやガムを与えて、子犬に一人遊びさせれば良いです。

このように与えるおもちゃを使い分ければ、効率よく遊ばせることができます。
そうすれば犬も遊びでエネルギーやストレスを発散できるので、問題行動が減っていきます。

ぜひこのことを参考にして、おもちゃを上手に活用して下さい!


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