KurzgesagtがYouTube Shortsに動画を投稿した件について
本日、KurzgesagtがYouTube Shortsに動画を投稿していた。
おー、進出するのだろうか。
もともとはTikTokで投稿されていたもの
おそらく全く同じであろう動画が、3月28日にtiktokに投稿されている。
そう、Kurzgesagtはもともと2021年の2月にtiktokのアカウントを作成しており、2022年の7月からは本格的に投稿を開始している。今回の投稿は、「TikTokだけじゃなくてYouTube Shortsにも投稿していくよ」ということなのだろう。
TikTok上での投稿数は現時点で175件で、ちょうどメインチャンネルと同数に達している。投稿されるコンテンツは色々だ。
・もうすぐ動画が投稿されるよ、という感じのティーザー
・数秒のアニメーション。
・メインチャンネルの新作冒頭を抜き出しての、本家チャンネルへの誘導。
・メインチャンネルとは独立した、短い科学コンテンツ
そう、オリジナルの科学コンテンツもあるのだ。
太陽系ツアーのシリーズとか
パンゲア大陸とプレートテクトニクスの話とか。
そのうち「TikTokにも本家で見れない面白い動画があるよ」という記事を書こうと思っていたのだが、タイミングを逃してしまった形だ。
Discord上の反応
discordに「shortsに字幕はつけられるんですか?」と質問を投稿してみた。そのついでに、今回の投稿に対する反応を見てみた。
いやー、賛否両論だなぁ。少し整理してみよう。
反対派
①youtube shortsやtiktokのようなコンテンツには中毒性があり、子どもたちの脳が破壊されている。そのようなジャンルに参入してほしくない。
②短時間動画では、さらに科学を単純化して伝える事になる。
③メイン動画の更新が押し流されちゃうんじゃないか
④古参のファンが離れていくんじゃないか
⑤shortsに収まる程度の情報なら、ググれば得られる
賛成派
①Kurzgesagtが新規ファンを獲得する上でいい方法だ
②shortsにすることで科学が単純化されるというのは決めつけだよ。メイン動画にするには基本的すぎる内容を扱っているだけだ。
③shortsの動画、十分面白いよ。
自分の意見
たしかにショート動画というジャンルはあまり好きではないかもしれない。コンテンツがあふれる現代、生存競争に勝ち残るには、利用者への満足感を早急に与えなくてはならない。だから報酬系をジャンジャン刺激するように計算してコンテンツが作られる。音楽は盛り上がりが序盤に来るように編曲されているし、マンガアプリは異世界転生・美少女・お色気でごった返している。shortsもまた、そのようなアプローチのコンテンツであふれているように見える。
さらに言えば、tiktokには政治的な問題もあるようだ。利用者のデータを中国共産党に流しているとか、中国共産党の目標を支持するように促そうとしているとか。
こんな経緯も短時間動画への嫌悪感に繋がっているのではないだろうか。
とはいえ、今回のディスカッションで違和感を覚える点もある。多くの議論がshortsというジャンルについての話に限定されていて、今回投稿されたshorts動画の出来そのものについて、ほとんど意見がなかったのだ。
自分はコンテンツそのものを見て判断したい。今回の動画は十分に知的好奇心を刺激してくれるものだった。そして、アニメーションもいつも通り美しかった。shorts動画というジャンル自体に複雑な気持ちはあれど、kurzgesagtのshorts動画は安易なものではないと感じた。
動画の詳細欄を開くと、ソースドキュメントも見つかった。
個別のshorts動画のソースというわけではなく、tiktokに投稿した動画全体のソースを一つにまとめているようだ。
メイン動画のように、センテンス事に情報源を示すような丁寧なやり方ではないが、まあyoutubeチャンネルのやっていることとしてはかなり誠実な方だろう。
ということで、個人的な結論としては
①shorts動画というジャンル自体は微妙だけど、kurzgesagtのshortsなら見たい。
②ジャンル自体への嫌悪感を持つ層は少なくないかもしれない。shortsの投稿を行うサブチャンネルを作るのはアリだと思う。
というところに落ち着いた。
ショートに字幕投稿が可能なのかは、追って確認したい。(まあ可能でもやるとは限らないけど)