アニメ『Helck』への正直な感想
Helckのアニメ最終話を観終わった。
「救うぞ、人間を」のエピソードはやっぱり心に響く。アニメという形で体験できてよかった。
最後まで視聴を終えての率直な感想を書いておこう。
もどかしかったこと
・マンガの時点で、いくつか課題があった。戦闘シーンが文字数過剰なこと、物語としてのテンポがじれったいこと。「でも、アニメ化にあたってそれらを改善してくれたらもっと凄い作品になるかもしれない。」そんな期待を抱いていた。
戦闘シーンのヴァミリオの説明セリフを減らし、もっと画面で説明してもらえるかもしれない。エピソードの整理が為され、全体のテンポがよくなるかもしれない。
そんなことを期待していたのだが、悪い意味で忠実なアニメ化となってしまった。欠点は欠点のままで、アニメになると戦闘のテンポの悪さがなおさら際立ってしまった。
・第1クールのオープニングからして、ヘルクが暗い過去を背負っていることを示唆しすぎていた。序盤は「コイツ何考えてるんだろう?」という感じをもっと大事にしてほしかったな。
・作画の進行が辛かったのだろう。目の肥えてしまった現状、バトルシーンは物足りなく感じた。
嬉しかったこと
・人物の作画や演技は優れていた。バトルマンガというよりは、ヘルクとヴァミリオが心を通わせていく物語の方に本質がある。そこは大事にしてくれていた。
・そして、惜しい部分があるにせよ、悪いアニメ化ではなかった。多くの人がhelckと出会ってくれた。それが何よりうれしかった。
大成功ではなかったけど、でも失敗でもなかった。
制作の現場では多くの困難があり、そして乗り越えられてクオリティが維持されたのだろう。アニメ制作に携わった方々に感謝を。