【アーマードコア6】太陽守&ヨーヨーとアルコール&フィルメーザ

コーラルミサイルの駆動音、諸行無常の響きあり。LRBの光の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れるジマーマンも久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。趣味機体もついには滅びる、ひとえにタンクの前の塵に同じ。



今期も無事にSへ昇格したので振りかえりをしようと思う。前回のように簡単に昇格できたわけではないが、それでもそれなりの対戦をできたのではないだろうか。

ランクマッチが更新されてから、いきおい対戦の海に飛びこんだわけではなかった。狂ったようにすぐに対戦をかさねるのはわたしの好きなやりかたではない。
わたしが重視しているのはあくまでもフレンドやフォロワーとの交流である。しばらくは酒を飲みながら、身内とキャイキャイと対戦していた。

本格的にSを取ろうとしたのは、やはり幾人かのフレンドがSに上がったあとである。やつらに追いついてやろうと思えるのなら、モチベーションも上がると言うものだ。



A帯を振りかえる


前期にSを取得したので、わたしのランクマッチはAの中盤からである。
正直なところたのしいのでドンゾコからやりなおしたいくらいだったが、フロムソフトウェアの判断で中途半端な位置からスタートすることになってしまった。
しかし下位ランクには初心者や遊びはじめたばかりのプレイヤーもいる。彼等が上級者と当たるのを避けるための措置でもあるのだろう。上級者は上級者で潰しあえと言うわけだ。
以下がA帯での使用機体である。


575︰Blast Fishing
意味は爆弾漁。ハイラルの英傑がやるアレである。


太陽守&ヨーヨーの機体は以前から使っていて、今期は強力なタンクが減少したのでランクマッチでも使ってみようと言うわけだ。

頭部はC3を採用。
特に合理的な理由はなく、ビジュアルを優先しているだけである。スタンガンの使用者が減ったので頭部の選択には余裕がある。

コアはマインドアルファ。
優秀な中量二脚のオトモである。

腕部は芭蕉腕。
ヨーヨーを使うならば、この腕は外せない。さいわい機体のビジュアルにはマッチしていると思う。

脚部はC3。
これも完全に趣味。ゴツさとスタイリッシュさを両立しているのがうつくしい。低積載でこの機体の足を引っぱっているが、好きなので変えることはできない。中量二脚を使うなら、C3は推奨しない。メランダーかVPを使用するべきである。

ブースターはアルラ。
機体をキビキビと軽快に動かし、太陽守とヨーヨーをこすりつけるためである。

FCSはP10SLT。
なんとなくである。正直なところなんでもよかったので適当に選んだ。

ジェネレーターはサンタイ。
引きを咎めるためには必須のパーツ。機体重量を非常に圧迫しているが、何もかもC3が情けないのがわるい。

基本的にはハンドミサイルと双対ミサイルで引きを咎めたり、太陽守とヨーヨーでぶんなぐるための機体である。
足が止まるのであつかいがむずかしいが、当てられるようになるとクセになってくる、オリジナリティの豊かな愛機である。

こんな機体で重量二脚の圧力に押しまけないのかと思われるかもしれない。しかし、これでいてこの機体はときに重二を倒せるだけのポテンシャルを秘めているのだ。
キック→太陽守→ヨーヨーのコンボはジマーマンやLRBやエツジンにも劣らない。
キックで相手の足を止めることでミサイルを強制的にぶちあてるミサイル・キック(勝手に命名)の技術を駆使すれば、その次の太陽守で一瞬で相手をスタッガーさせることも可能である。かなり理想論な戦術ではあるが、がんばればできないこともない。

この機体がジマーマンとの対戦でやるべきことは、とにかく相手を怯ませることである。
この構成がジマーマンよりも先にスタッガーを取ることはむずかしいのだが、あくまでもそれは数値上の話である。実際は不思議と先にスタッガーを取ることが多々あった。
どうしてそんなことができるのかと言うと、対戦では数値のほかに、メンタルの問題が関わってくるからだ。
太陽守とヨーヨーを連続でぶちあてられると、相手は先にスタッガーを取られるような〝気がする〟のだ。要するにビビるのである。あたかもこちらのほうが近距離の解像度が高いように錯覚するわけだ。
そうなると占めたものである。あきらかにジマーマンのキレがわるくなるし、みずからオセルスの射程の外に出てくれたりする。挙動にも粗が出る。ジマーマンに頼りきりのプレイヤーには特に効果的である。
しかし、さすがに一流のジマーマンにはこの戦法も通用しない。一流のプレイヤーは怯まない。たとえAPが1になろうと何がなんでも死にものぐるいでジマーマンをこすりつけてくる。怖れを捨てそれができるかどうか、これが真のジマーマンかどうかの分水嶺なのだろう。

リニアライフルやランセツの重二と軽二も当初は強敵だったが、対戦をかさねるうちに倒しかたが分かってきた。

やることはひとつ。狂ったようにアサルトブーストをして、太陽守とヨーヨーをこすりつけるのである。ミサイルの数も大抵は相手もふたつなので、この機体が引きに勝つにはこれしかない。
大切なのは気合と根性。あとは愛機を信じることである。


これで二種類の環境機にいくらかの回答が出たことになる。これで昇格戦は勝ったも同然! と自分は考えていた。

しかし甘かった。ヤツが現れたのである。
上空で赤色の光をギラギラと迸らせ、ミサイルを矢のように降らし、ヨーヨーでこちらを魚のように釣りあげる、あの軽量四脚が天敵としてわたしの前に現れたのだ。

太陽守&ヨーヨーには致命的な欠陥があった。それはこの構成ではあきらかに軽四を見ることができないと言うことである。ミサイルの火力は負けているし、ヨーヨーを命中させても姿勢安定の関係で押しまける。しかも相手のヨーヨーは動きながらでも使えるのだ。

絶望的である。つよい。かてない……。

「勝てるわけがないッ! 勝てるわけがないッ! 勝てるわけがないッ! 勝てるわけがないッ! ジャイロ! 四回も言ったぞ! さあ! 軽四への回答を教えてくれ!」

現実は非情である。この機体が軽四に勝つことはついに一度しかなかった。そしてヤツは昇格戦をするたびに現れ、わたしを四回もAに叩きおとしたのだった。

しかし、これもわるいことではないと思っている。わたしの機体が何に勝て、何に負けてしまうのか、それがあきらかになったからだ。つまり機体にひとつの結論が出たわけである。それは愛機の完成を意味していた。
そして機体の完成は昇格戦で勝つために、次の機体に乗ることも意味しているのである。
以下が昇格機である。


Silent Canoe
特に由来はない。微妙にダサいような気がする。そのうち機体名を変えるかもしれない。

フォロワーさんの機体をわたしが使いやすいように魔改造したものである。向こうはリニア&ランセツのナハトライアーなので、もはや別物になってしまっているが。

当初はわたしもフォロワーさんのようにリニア&ランセツを使用していたが、どこかのタイミングで左手をエツジンに変更した。
二種類の単発射撃武器をカチャカチャしていると、自分の腕ではどうしても回避が疎かになってしまうからだ。避けられたはずのジマーマンやLRBを避けられないのは特に致命的である。
あとは単に両手でカチャカチャするのが面倒で疲れるからだった。
それにリニア&マシンガンの機体は、前期のA帯でも使用していたので、わたしには非常に使いやすい。

頭部はカスアー(読みが分からない)を選択。
性能とビジュアルを両立している。

コアはマインドアルファ。
フィルメーザがナハトライアーよりも優れているところは積載量である。この特徴を活かさないとナハトライアーの劣化でしかないので、装甲を盛るのは当然のことである。

腕はラマーガイアー。
良好な反動制御と重量でこの機体にマッチしている。

脚部はフィルメーザ。前の記事でも書いたことだが、ナハトライアーよりも野暮ったいところが好きなので使っている。

ブースターはグリッドウォーカー。
使ったことがないのであつかいがむずかしかったが、NGIの挙動を応用することで対処する。

FCSはP05。
タルボットと悩むところだが、これはこのみの領域だろう。

ジェネレーターは20C。
性能が丸くあつかいやすい、軽量機のオトモである。

基本的には中距離戦を演じることになる。リニアで衝撃値を稼ぎ、エツジンで衝撃値を維持する。ミサイルは高火力のモノであれば、なんでもかまわないだろう。気分で十連ミサイルや六連双対ミサイルに変えていた。
スタッガーには直前に両方のミサイルを発射するのが望ましい。

それではこの機体の環境機との戦いかたを……と言いたいところだが、解説するのが非常にむずかしい。
じつはこの機体での最初の昇格戦の前に、フレンドとのカスタムマッチでウイスキーを三分の一も開けてしまい、わたしは非常に酔っぱらっていたのである。もちろん試合の内容は酩酊であまりおぼえていない。少なくとも自信満々で解説することはできない。
カスタムマッチのあとにランクマッチをしたのもノリでしかなく、まさか勝てるとは思っていなかったのだ。アルコールで集中力も最低だった。そもそも環境機へのセオリーを確立していないし、現在進行系で調整中の機体なのだ。
それなのにこの機体は一発で八連勝をしてしまった。本当にわけが分からない。あれよあれよとSに行ってしまい、昇格戦が終わったときに困惑したことは微妙に記憶している。
マッチアップがよかったのだろうか。わたしが人よりも優れているところなんて、運くらいしかなさそうである。
この機体の解説はSでの戦いを熟したあとに残しておくことにする。


しかし、わたしはSで戦いを続けるのだろうか。Sに上がろうとしたのはフレンドの存在をモチベーションにしたことが大きい。どうにも自分のためだけに戦うと言うのは向いていないようだ。

ひとまずはこれまでのようにフレンドやフォロワーと一緒にカスタムマッチで遊び、気分が向いたときにランクマッチを改めてやるとしよう。

ランクマッチをやりたくなったら、勝ちかたはそのときに考えればよいのだ。

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