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【共創コラム】中小企業のDXに貢献、クラウドを意識させないストレージサービスがNTT東日本のサービスを支える!

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皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。

私たちは、日経BP総研 イノベーションICTラボとのパートナーシップで「未来共創Lab」を展開しています。

これまで足かけ6年にわたり、ドコモ・ベンチャーズやNTTドコモ、NTTグループとのコラボレーションを発信してきました。それらの実りある取り組みをnoteでも紹介していきたいと思います!

今回は、国産の法人向けクラウドストレージを提供するファイルフォースを紹介します。

■ファイルフォースとは?

たくさんの事業者が乱立するクラウドストレージ。その成り立ちから、どうしても海外のサービスが強く、ユーザー体験(UX)やユーザーインタフェース(UI)が海外基準になりがちです。

その点、国産のファイルフォースは違います。「日本のファイル活用」に特化したのが特徴で、Windows PCにドライブとしてマウント可能。つまりローカルストレージや既存の共有フォルダ同様にデスクトップ感覚でクラウドストレージを利用できるのです。従来どおりの操作性でクラウドサービスのメリットを享受できることから、すでに3000社以上に導入されています。

■国産のクラウドストレージで勝負しようと思った理由

ファイルフォース 代表取締役のアラム サルキシャン氏は、日本企業に受け入れられるためには“日本仕様”のクラウドサービスが不可欠だと分析します。

「海外のクラウドストレージはUSBメモリをクラウド化する発想から生まれたもので、海外の基準でアップデートしてきたサービスをそのまま日本に適用しています。そのためファイルフォースでは、“これまでと同じUX”を製品コンセプトに、日本企業にとって最も使いやすい次世代のファイルサーバーとなるクラウドストレージをめざし、全社をあげてこのサービスに取り組んできました」(アラム サルキシャン氏)

画像1ファイルフォース 代表取締役のアラム サルキシャン氏

ファイルフォースのおもなターゲットは、日本の99%以上を占める中小企業です。同社が掲げるツールの使いやすさは、なかなかテレワークに踏み出せなかった中小企業にとって“DX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩”となる可能性を秘めています。

■NTT東日本が提供するクラウドサービスの要素技術に採用

2021年4月、NTT東日本では「コワークストレージ」の要素技術にファイルフォースを採用し、中小企業向けのテレワーク支援サービスとして提供を開始しました。その背景には、社内に設置したNAS(ネットワーク対応HDD)やファイルサーバーと同等の利用環境を継続したいとの中小企業の切実な思いがあります。

加えて、コワークストレージによって円滑なファイルのやり取りが実現すれば、昨今取り沙汰されているZIPファイルとパスワード別送問題の「PPAP」(※)対策としても非常に有効なサービスとなります。

※PPAP:Password付きZIPファイルを送った後でPasswordを送り、An号化(暗号化)したつもりになるProtocol(プロトコル)とその運用に関する造語

画像1NTT東日本によるコワークストレージのサービスイメージ

コワークストレージではNTT東日本の回線認証機能(※)を実装し、閉域網によって自宅や職場など複数拠点からのセキュアなアクセスを実現します。小規模のスタートプラン(100GB/5ID)は月額2750円、従業員30名程度のアドバンストプラン(3TB/30ID)は月額2万3100円と低コストで導入・運用できるため、中小規模でもすぐに利用しやすいのが特徴です。

※NTT東日本・NTT西日本が提供する「フレッツ光」及び光コラボレーション事業者がNTT東日本・NTT西日本より提供を受けた光アクセスサービスに限る

■ドコモ・ベンチャーズやNTT東日本が期待すること

コワークストレージに遡ること1年半前、ドコモ・ベンチャーズでは2019年10月にファイルフォースへの出資を実施しました。出資の決め手について、NTTドコモ・ベンチャーズの田口知宏氏は次のように語ります。

「レガシーシステムのクラウド化の潮流に、ファイルフォースのサービスがマッチングすると考えました。なぜならオンプレミスのファイルサーバーは従業員が日常的に利用するレガシーシステムの1つだからです。導入しやすく使いやすいサービスでまずは使う側の意識の転換が進めば、クラウドへの移行も加速します。中小企業の間でも“クラウドは便利なもの”と意識が変わってきたこともタイミングとして最適だったと思います。その点が出資の決め手となりました」(田口氏)

画像2ファイルフォースの採用に関わったメンバー。左から、
NTT東日本 ビジネス開発本部 第一部門 クラウドサービス担当 担当課長 石塚 淳氏
ファイルフォース 代表取締役 アラム サルキシャン氏
NTTドコモ・ベンチャーズ 田口知宏氏

一方のNTT東日本は、これまで地域とともに歩み中小企業に寄り添い続けてきました。その活動を通じて、クラウド普及が進まない課題を感じていたと話します。NTT東日本 ビジネス開発本部 第一部門 クラウドサービス担当 担当課長 石塚 淳氏は、その課題を解決するためにファイルフォースの技術は最適だったと振り返ります。

「我々は市場調査の結果から、中小企業でクラウド普及が進まない2つの大きな課題を把握しました。1つがITリテラシーの問題、もう1つがクラウドそのものに対する不安感です。

このことからも、いかにクラウドと意識させずにローカルと同じように利用できるかが鍵を握ることを実感しました。ファイルフォースはPC上でドライブをマウントして、デスクトップのローカルフォルダであるかのようなUXを可能にしています。まさにクラウド/オンプレミスを意識せずに利用できる、我々のビジョンに適合するサービスだったことから採用に至りました」(石塚氏)

アラム サルキシャン氏は「コワークストレージの活用で、今後の中小企業の働き方は変わっていくに違いない」と述べた上で、このように続けました。

「我々はオンプレミスにとどまっている企業を最終ステップに到達するまでしっかりと支援していきたい。ファイルサーバーを利用、管理、維持・保守するルーチンワークをSaaSに任せることで、貴重なリソースをクリエイティブな業務にあて、事業を発展させる原動力に振り分けてほしいのです」(アラム サルキシャン氏)

■今後の展望

今後の展望について石塚氏は「“中小企業の働き方を変えていきたい”とのアプローチからコワークストレージのサービス開発・提供に努めてきました。ファイルストレージの基盤を、クラウドなのにオンプレミスの操作性で使えたら世の中を変えることにつながります」と語ります。

田口氏は「将来的には、ファイルアクセスの状況から従業員の働き方を可視化するサービスなどが生まれると面白いと話しています。高パフォーマンスの従業員がどのようなファイル活用をしているのかが見えてくれば、生産性のチェックができるかもしれません」と、NTTグループならではの広がりに期待を寄せました。

こうした期待を受け、アラム サルキシャン氏は「日本の中小企業の働き方のニーズをよく知るNTT東日本の認証技術と企業のファイル管理・共有のニーズに詳しいファイルフォースのUI、アプリケーションをひとつのサービスとして提供できることは、日本の中小企業におけるDX推進の大きな一歩として貢献ができるのではないかと考えています」と力強く答えました。

画像3NTTグループとファイルフォースが一丸となり、最適なクラウドサービスによって中小企業のDXを支援していく

■まとめ

これまでに体験したことのないUXを提供することがITスタートアップの正義といった風潮もありますが、斬新なUXの追求だけが正解ではありません。コワークストレージは、中小企業がこれまでの環境を変えることなくシームレスにクラウドに移行でき、生産性向上と業務効率化を図る最適なクラウドサービスと言えるでしょう。

(元記事はこちら)
未来共創Lab
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/21/nttdocomov0712/

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