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起業のマインドとは?先輩起業家講演レポート

ドコモグループの事業創出プログラム「チャレンジプログラム」の一環として、5/29、30にブートキャンプ(合宿)が開催されました。
マインド研修やワークショップ、先輩起業家の講演など充実したキャンプ内容のうち、先輩起業家として株式会社RePlayce代表取締役の山本将裕氏の熱い講演を聞かせていただきました!

先輩起業家 山本 将裕氏
株式会社RePlayce代表取締役CEO
企業内有志が集う実践コミュニティ「ONE JAPAN」共同発起人

  • 2010年にNTT東日本に入社し、初期配属である宮城県石巻支店では東日本大震災を経験。自宅を失いながらも通信インフラの震災復興に尽力。

  • 2014年より本社ビジネス開発本部へ異動し、2016年にONE JAPAN(*1)の共同発起人となる。

  • 2017年にフリーランスのアクセラレーターとして活動したのち、2020年9月にNTTドコモに参画。「docomo STARTUP」の前身となる39Worksを中心に新規事業開発プログラムを運営し、バーチャル空間で学ぶ中高生向けキャリア教育サービスはたらく部を立ち上げ推進。

(*1)2019年にONE JAPANはBEYOND MILLENNIALS2019、内閣府オープンイノベーション大賞の経団連会長賞を受賞。



山本さんからは、何かに挑戦していく上でのマインドについて語っていただきました。挑戦してみたいけど、なんだか一歩踏み出せない。そんな人の背中を押してくれる熱い講演内容をぜひ読んでいただければと思います。


機会を作り出し、チャンスをつかもう

社内中を駆け回り、同じ思いを持つ仲間を探し回ったNTT東日本時代

私はNTT東日本に入社した後、最初に東北支社で電話回線の営業活動に従事し、その後本社に異動しました。営業資料の作成に忙殺される日々の中で、NTTグループの中で面白い人たちが繋がってコミュニティを作ったら、もっとNTTを活気づけられるのではないかと考えるようになったんです。とにかく社内を駆け回って同志を集め、イベントを開催しているうちに、NTTグループの同じ志を持つメンバーコミュニティ「O -Den」を作ることができました。
更にコミュニティは広がっていき、同じような考えを持つ大企業有志のメンバーで構成される「ONE JAPAN」の創設にも至りました。
全ては「NTTをもっと面白くしたい」という思いが原動力となり、一歩踏み出したことで形にすることができたのです。

中高生向けキャリア教育サービス「はたらく部」の立ち上げ

RePlayceで行なっている事業について、「Startup JAPAN」のピッチ大会での動画で知っていただければと思います。この大会の中で最終的に優勝まで辿り着くことができました。
この事業を立ち上げたきっかけは、NTT東日本の同僚とサウナで話していた時なんですよ。
サウナでデジタル化が遅れている領域はどこだろうと同僚と考えていた時に、教育だという結論に至ったことがきっかけです。もともと私は学校が大嫌いだったので、当時は教育に全く関心はなかったんですよね。
ただ、調べていくうちにだんだん「これは俺がやらなきゃ」という感覚になっていったんです。
その後、知り合いの都立高校で働く先生にアポイントを取ったことが始まりで、それから試行錯誤して今に至っています。
世のため人のために自分ができることを見つけようとした結果、docomo STARTUPで事業化のチャンスをいただいて、スピンアウトして会社化できたという流れですね。

23時まで資料作りに明け暮れるサラリーマンから起業家になろうと思った転機

こうお話ししていると、皆さんは私のことを「自分とは違う」と感じると思います。
しかし、私も最初はごく普通のサラリーマンだったんです。しかも、23時まで資料作りに追われているタイプの(笑)。
サラリーマンから起業家になる最初の一歩は明確に覚えています。NTT東日本の先輩である沼田さんからあるイベントに誘われたことです。
当時の私はイベントで前に行って手をあげたりするタイプではなかったので後ろで座って色々な人の話を聞いていました。
そこでプレゼンしている人たちが、みんなすっごく自由に自分のやりたいことを実現していて自分とのギャップがすごかったんですよ。
ただ、よくみるとこの人たちイベントして賞をもらったりしているんじゃないか?という風にも見えてきて、「学生の頃イベントもやったし飲み会の企画もできてたし、自分にもできるんじゃないか?」と思って始めたのがきっかけでした。
熱が冷めないうちに、NTT東日本のメンバーを集めたいと思って、ワードのようなパワーポイント資料(笑)をその日のうちに作って送りました。
ただ、その資料で9人の同志を集めることができたんですよ。これが起業家になる第一歩だと明確に覚えています。

「背伸びじゃない」自分の得意なことを見つけて外に飛び出すことが大切

先ほどは私の起業家となったきっかけをお伝えしましたが、新規事業を作り出すってそんなに易しいことではないと思っています。
だからこそ、「背伸びしていない自分の得意なこと」が何かを皆さんには考えて欲しいと思っています。私でいうところのイベント企画やコミュニティ作りです。
自分の持っているアセット「can」(できること)から新規事業を考えてみる。
そして、「can」を活かして外と中を行ったり来たりすると「will」(やれたらいいな)が見つかって実現につながる。
そして、そうやって会社の外に飛び出して実績を作ることで会社の中の人も評価してくれるようになるんです。
今皆さんが持っている知識を外に出すことで自分の世界が広くなるんです。
そして、外に出て自分がやったことを必ず発信してください。その結果応援してくれる人がいるので。その人たちの期待に応えるためにやらざるを得ないという良いサイクルが生まれます。

ブートキャンプで新規事業を作り出せるチャンスがある今こそ動くべき

今回のブートキャンプに参加しているメンバーは入社3年目で、手を挙げて上司の許可を得て新規事業を立ち上げる研修を受けていると聞いています。
自分が上司だったらどうでしょう?普通なら、所属している部署の業務に従事してほしいと思いますよね。
だから、今回の社内の研修として新規事業を立ち上げられるチャンスは特別なんです。この研修を、君たちが来年また受けることは恐らくできないでしょう。
今回の研修を通して事業案が評価されたら、ドコモの制度を使って会社を立ち上げることができるんです。君たちはこのチャンスを全力で掴みに行くべきだと思います。

失敗を恐れず、一歩踏み出す勇気を持つことで人は変われる

皆さんは1年後、どのような姿になっていたいですか?
それを是非、この場で宣言していってほしいと思っています。
私は「発信をする」ことがとても大事だと思っていて、本田圭佑さんも、大谷翔平さんも目標を宣言して、達成している。発信することで夢の実現に近づくんだと思うんです。
私は今ではこうやって皆さんの前で自分の夢を発信するようになりましたが、昔は全く夢のない学生でした。
だから、人は変われるんです。皆さんも失敗を恐れずに勇気を持って最初の一歩を踏み出してください。


Q&A

ここからは講演後に行われたQ&Aも掲載していきます。

自分の想いや考えに共感してもらえず、反対されたり馬鹿にされたりすることで辛い気持ちになることがあるのではないかと思うのですが、どうやって乗り越えていますか?

周りから批判されたりしたことは何度もあります。
NTT東日本で働いていた時には名前も知らない人から「お前のこと嫌いだ」って言われたこともありました。ただ、私が退職する時に連絡が来て「今やっとお前が言いたいことがわかったよ」と言ってくれていました。
批判されたり、叩かれたりする時期は「そういった時期なんだ」と割り切って、寝かせたらいいんじゃないかなと思っています。
私は一人から嫌われたら、二人の共感してくれる人を探せばいいという考えでいます。そうしたら、絶対に一人ずつわかってくれる人が増えていくので。
私も最後は同じ思いを持つ同期や社内の仲間が支えてくれていたので、皆さんにはこの研修を通して、思いをわかってくれる仲間や友人を見つけてほしいと思っています。

NTT東日本を退職することで安定した収入がになくなることは怖くなかったのでしょうか?

あまり怖くはなかったですね。会社でどんなに頑張って働いていても評価が付かなければお給料が少ないことだってあるわけですから。
日本という国では失業してもなんとか生きていけるセーフティネットがありますしね。

山本さんがおこなっていたイベント企画はこのような結果を狙っていたのでしょうか?それとも結果的によかったということなのでしょうか?

結果的にこうなったというのが答えだと思います。やっていた当時は色んな人と出会えて楽しいからというのがありますね。
先ほどもお話しした通り、背伸びせずに自分が好きなこと、得意なことを会社の外でやってみると世界は広がるので、ぜひやってみてください。

山本さんがコミュニティのメンバーを集めていく中で、一緒に仕事をしていきたいと思った人はどのような特徴がありますか?

過去に、同じタイプのメンバーばかりを集めてしまったことが失敗だったなと思っています。
ドラクエでも、全員戦士では勝てないのと同じで、同じタイプばかりだとチームは崩壊することがわかりました。
それを踏まえて、自分の苦手なことを得意としてくれる人を集めるべきだと思います。得意なことと苦手なことが組み合わさってすごくいい方向に行くので。
今のチームメンバーも、技術系で自分とは真逆のタイプなんですよ。たまに声が聞こえない時はありますが、私に苦手なことがめちゃくちゃ得意なんです。
そして、メンバーが、自分が持っている課題感に共感してくれていることも大切です。同じ課題に共感できていれば、サービスの内容が変わってもついてきてくれるので。

自分のキャリアを考えた時に、現在の部署から異動することもなく本社と支社を行ったり来たりすることで「つまらないドコモ社員」にならないか、キャリアについて悩んでいます。

先にお伝えしておくと、「既存の事業だからつまらない」という気は私は毛頭なくて、皆さんには「言われていることだけやっているつまらない」社員になってほしくないなと思っています。
既存の事業で変革を起こすことは日本という国にとっても非常に良いことだと思うので、今の部署から異動しないなら、「部署の中で圧倒的な成果を出す」だったり、「自分がこの変革を起こした」みたいに目を輝かせて働いていてほしいなと思っています。
まずは自分の得意なことを見つけて、それを活かすには社内か、社外かと考えるところからスタートしてキャリアについて考えていけば良いのではないかなと思います。


docomo STARTUPについて

「docomo STARTUP」は、ドコモグループ社員のアイデアを事業化するためのプログラムです。不確実性の高い領域に対し、スタートアップで用いられる「リーン・スタートアップ」の手法をベースに、アイデアの検証を行い、事業化を目指します。
新規事業の成功確率は1000分の3(センミツ)と言われており、検証を進める中で事業化を断念・撤退することの方が多いですが、同時にチャレンジしなければ成功もあり得ません。
「docomo STARTUP」では、事業化にこだわりながら、チャレンジする人を最大限応援します。

3つのフェーズで構成される「docomo STARTUP」

「docomo STARTUP」は、新規事業のスキル・マインドを学ぶ「COLLEGE」、新規事業のアイデアを応募するコンテスト「CHALLENGE」、事業化の可能性が確認できた事業アイデアを育てていく「GROWTH」の3つで構成されます。

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