俺たちが宇沢レイサである7の根拠
8月某日、突如美少女ゲームに俺たちが現れた。トリニティ自警団所属、宇沢レイサである。今日は俺たちが宇沢レイサである理由を分析、記述し、己を省みる材料として未来へと届けたいと思う。
根拠1:宇沢レイサは思い込みが激しい
一度こう、と思い込んだらその世界観に没頭してしまう有様。まるで俺たちそのものだ。幾度となく繰り返してきた自己の世界へのダイブ、そして帰還することの出来ない自我。俺たちが宇沢レイサだ。
根拠2:宇沢レイサは厚かましい
“挑戦状”。恐るべき響きである。世界観の開陳もここまで来るといっそ清々しい。たとえ自己の世界観に潜る癖があろうとも、それを惜しげもなく人に押し付けることを多くの人間は避ける。俺たちが宇沢レイサである。
根拠3:宇沢レイサは人との距離感が測れない
たとえひととき、同じ世界を共有したとしても、それは時と共にズレ、そして離れていくことだってある。そんな緩やかで、しかし致命的なズレやクラックへの検知能力が非常に低くアテにならない。俺たちが宇沢レイサである。
根拠4:宇沢レイサは横の繋がりが希薄だ
そんなレイサだから、いつのまにか周りは緩やかな空白地帯となっていく。小さなさよならが重なって、薄い幾層もの空気の皮に覆われた疎外がそこにある。俺も部活のOBが俺以外は連絡取り合ってたことがあったし、mixiの黎明期に小学校の同窓生の花見に俺だけ呼ばれなかった事がある。俺が宇沢レイサである。
根拠5:宇沢レイサは実は人を選んでる
さすがのレイサだって馬鹿ってわけじゃない。うっすらと、あるいは明確にそんなことはわかってる。だから“安心して馬鹿がやれる”相手を選び、そして寄りかかっている。そういう相手というのはびっくりするくらい貴重で、だから俺たちはカズサが大好きだ。たとえそれが決裂を生むと知っていても。俺たちが宇沢レイサである。
根拠6:宇沢レイサは恐れている
己の依存が悪循環を生むことを俺たちはうっすらと知っていて辞められない。決裂の理由が何かを察するくらいの知能は備えているのに、節制と理性が足りていない。だから破滅の砂時計に気付かないフリをして馬鹿をやる。そして消し去りたい過去になって、そんな自分に肩を落とす。俺たちが宇沢レイサである。
根拠7:宇沢レイサはとても可愛い
帰納的に考えてみよう。ここまで6の根拠で俺たちが宇沢レイサである理由を説明した。であれば、この時点で99%俺たちが宇沢レイサであり、残りの1%を埋めることが出来るはずだ。俺たちが宇沢レイサである以上、俺たちは可愛い。
まるで人懐っこさと臆病さの板挟みになった子犬のような存在だと思う。
だが、人間関係うまおだろうが、宇沢レイサであろうが、結局は新陳代謝する関係性を、ほんの少しずつスクラップ&ビルドしながら前に進んでいる。傷つける勇気なしに、関係なんて存在しない。だから
辿り着いた終わりは、始まりと相似形でありながら明確な差を内包している。時を軸線とした立体的な関係性を、明日に向かって放り投げて俺たちは進んでいける。
2023/5/10追記
引きました
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