見出し画像

雑記:自分の面倒で手一杯

 妹の夫がとても立派だ。“妹の夫”というと真っ先にウェカピポの妹の夫を思い浮かべてしまうが、我が家に関してはそんなことはない。働き者で家事も甲斐甲斐しく、明るく元気だ。本当に尊敬しきりだ。

 “子供がいる”という状態は人間のロールを根本的に変質させる。誰かのために生きていく必要が生まれる。自分のことで手一杯の自分には、親というロールを遂行している人間が(そのレベルの差はあまり関係なく)ひどく眩しく見える。

 昔、いわゆる犯罪者というやつや、社会的にあからさまにマナーの悪い人間が嫌いだった。憎んですらいた。俺の中の幼い公正社会信念みたいなものに引っかかる連中だったから。そういう連中の子供のことを思うと、“泥棒に食わせてもらって恥ずかしい奴等だな。我が家はそんな事がなくて幸運だった”とすら思っていた。

 けれど最近はそう思えなくなってきた。社会的にみて“悪い”連中も嫁さんがいて、子供がいて、守るべき何かがあったりすんだよな。自分以外の何かのために労力や時間を使って、“親”というロールに挑んでたりするんだよなと。

 俺は今のところ犯罪歴もない、紆余曲折あって人に迷惑をかけてきたなりに、一応まっさらでまっとうな生き方をしてはきたと思ってる。思っていた。実際は、モノの見方によっては犯罪者にも劣る人間が俺なんじゃないかとすら、最近は感じるようになった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?