見出し画像

雑記:今週見た映画(BLUE GIANT/BABYLON)

 や、せっかく映画を2本も観たのに何も書かないのが勿体無い。しかし最近人生が地味に忙しいのでサッとメモるだけメモっておこうかなと。


 ・BLUE GIANT
 これの原作漫画がかなり好きで結構しっかりエピソード覚えてるんだけどかなり打点の高いアニメ映画化じゃないか? 描くエピソードはJASS結成〜解散にバシッと焦点を当てつつ、エピソードを大胆にカット。その上で演奏にはしっかり尺をさいて“演奏者の心情の中に最低限の振り返りを入れ込む”事でなんとなく大の仙台いた頃の情報が想像できるようになってる。演奏自体も上原ひろみをはじめとしたメンバーが曲から何までやってるから非常に説得力の高いものが聴けたと思う(あくまで門外漢の感想ではあるが)。とにかく総じてレベルの高いものにまとまってて、“実際に音が入るのは漫画の想像の枠を殺す!”みたいな原作原理主義者以外にはおすすめできる作品。

 しかし、映画の尺で眺めると改めて大の音楽サイコパス感が際立つ。彼はなんというか、どんなレベルの人間でも玉田みたいに殻を破り続けてる人間は評価するし、逆に雪祈みたいな高いレベルの人間であっても立ち止まってる奴には厳しいみたいな傾向があると思うんだけど、彼自身がそれを言語化しない。中盤の玉田の怒りはもっともだよなあと


 ・BABYLON
 三時間超の物凄い変な作品を見た、というのが正直な感想。ハリウッド黄金期に居合わせた3人の男女が、サイレント映画からトーキー映画という激動の波に飲まれていく様を描いた年代記。
 なんというか、一つの論点に収まらないテーマの描き方をしているんだけど、強いて言うなら“魔法に魅せられた人々の末路”と、“否応なしに人々を飲み込むうねりそのもの”が大きなものかなと。

 “変な映画”というのは俺が割とシンプルなハッピーエンド映画ばっかり好んでいる風だからそう感じるところがあると思うんだよな。既にサイレントで成功したもの、サイレントの世界で花開いたもの、そしてトーキーへの過渡期の中で大きな成功を掴んだもの……。初手でバーン!と“魔法の都の狂乱”をこれでもかと見せつける構成のおかげで、その後の彼らに襲いかかる現実が滅茶苦茶無慈悲なものに見えてしまって俺はちょっと見るのが辛いところもあった。その点、ショウビズの映画としての“グレイテストショーマン”なんかはストレスなく見られる部分があるよな。マジで好みは分かれるし俺は人に勧めるのはだいぶ冒険な映画だと思う。間違いなく劇場で観てよかったとは思うが……。

 観終わった時に“なんか町山智浩が褒めてそうな映画だよな”ってふと思って、パンフレット読んだら解説寄稿してたのめっちゃ笑ってしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?