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雑記:ハンバーガーはしご日記

 ハンバーガー屋に行きたい。

 そういう雑誌(ヘッダーのやつ)をkindleでいれたら滅茶苦茶行きたくなってしまった。ハンバーガーはいい。おれの働いてたレストランのシェフは“ハンバーガーは総合芸術”って言ってたしおれもそう思う。ただ、きっとシェフの言うところの意味はおれにはまだわかってない。すこしでもその意味をおれも知りたい。お腹もすいてきた。

 そこでダイエットがてらハンバーガー屋をはしごしに行った。いや、おかしな話をしているかもしれないがちゃんとダイエットにはなっている。というのも、俺はここ最近、一日6食食っていた(朝・昼・間食・夜・夜・夜)。いざ書き出してみるとイカれてんなあ。お散歩がてら、これを3食という形にまずは修正してやろうってわけだ。今日は(昼・昼・夜)って感じで。大丈夫、最近一日に1キロ痩せてるから。あと三日くらいで減少止まると思うけど、逆に言えばそれだけ今の俺の体重は維持コストがかかってたんだなと実感する。


①ファイヤーハウス

 まずはこちらのお店へ。おれまったく知らなかったんだけどこのお店は東京のグルメバーガーの草分け的なお店だとか。老舗です。鉄板でバンズ、パティ、ベーコン等を焼き上げていくシェフの様子がカウンターで見えてめっちゃかっこいいです。働く男はかっこいい……。

 そんなわけで注文したのはチリチーズバーガー。バンズ、パティ、チーズにチリが食べるごとに混然一体となる。汁気はチリコンカンのおかげで結構多いんだけどそんなこと気にしないでバクバク食う!美味しい……!
 さりげなく一本添えられたピクルスにホスピタリティを感じる。

②BURGER&MILKSHAKE CRANE

 本郷三丁目からサクッと歩いて湯島、上野を経て末広町へ。なんか内装ピンクで可愛いな!?ってなった。

 注文したのはエッグチーズバーガー。ワイルド寄りだった先ほどのお店よりも端正な見た目をしている。ピックも刺さってるし。味の傾向も全然違って、パティ、バンズ、野菜に半熟に仕上げられた目玉焼き全体がそれぞれしっかり自己主張をする歯ごたえでまとまっててこれも楽しい。俺はいままで月見系のバーガーを基本的に毛嫌いしてたんだけどこれはめっちゃ美味しいです。シェイクはダイエット中だから飲まなかったんだけど次回は飲んでみたい……!


 こうして連続で食べてみると改めてハンバーガーって思ったよりずっと考える要素にあふれた料理なんだなって思った。パティの種類、挽肉の内容や挽具合とチーズの選定。バンズの種類に合わせる野菜の処理。どの程度の汁気を許容するか……。だが。それら全ての根本的な部分ってもしかして“それくらいの固さで食い心地を演出したいか?”という問いかけに収斂するのかな? たとえば、固すぎるバンズで柔らかい具材を挟んだ時、歯はバンズを突き破るよりも先にバンズを通して具材を突き破ってしまうこともある(俺的にこれは良くない状態だと思う)。そういう食感のミスマッチを解消しつつ、時に不協和音的に入れ込みながら最終的にどんな方向性であれ“うまいハンバーガー”を成立させていく。たしかにこれは総合芸術かもしれない。もう何年も前に言われたシェフからの言葉を自分なりに捉えなおせたかもしれない、今日はそんな日だった。


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