長期投資,グロース株投資において損切りはすべきか?
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◆はじめに◆
今回は損切りについてです。
Twitterでも度々損切りをすべきかどうかについて議論になることがありますが,その有効性の根拠について述べられることは少ないように思います。
損切りをするならするで,根拠をもった上でやりたいですよね。そうすることで自信にもつながると思います。
そこで,今回は損切りをするべきか否かについて,理論的な根拠も示しつつ,私の考えについても述べたいと思います。
まず,損切りについて,明確な答えを提供している研究は現時点ではありません。しかし,ある程度の示唆を与えてくれる論文はいくつかあるので,それを紹介しようと思います。
※有料noteになります。投資は不確定要素が多いため,私のnoteを購入しても必ず儲かるわけではなく,損する場合もあるということを理解した上でご購入ください。また、投資助言業にあたる可能性があるため個別銘柄の推奨や投資判断については書いていません。ダイレクトメッセージでの質問も全てには答えられないのでご了承ください。
◆一般的には損切りはした方が良さそう◆
Kaminski and Lo[2014]の研究では,1993年1月から2011年1月までの米国の日次先物において,月次で損切りルールを適用すれば,リターンを1.5%上げ,ボラティリティを5%下げ,シャープ比率を20%だけ上昇させたことが報告されています。
辰巳憲一 [2018]の論文でも損切りルールを作らないのは高リスク投資そのものであると述べています。
投資家心理的には,損切りは下記のように辛いものです。
①投資家が値上がりした銘柄の売却より,値下がりした銘柄の売却をためらう,ことはこれまでの様々な研究で立証されている。
②損失を確定するということは損失が現実のものとなるということだ。それだけではない。投資家は損失を自覚することになる。保有銘柄を売却して損失を確定しなければ(さらに塩付けにしてしまえば(著者追加)),損失について考えなくてもいいし,自分のミスを認める必要もない。
辰巳憲一 [2018]より引用
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