![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/85414734/rectangle_large_type_2_5bdff02f9a4bc0b906a5836d05e57fcd.jpeg?width=800)
夢の国から監獄へ
夢の国、日本で過ごした 6週間が終わりました。
香港に再入国するため、まず PCR 検査の陰性証明書を日本で入手しなければなりません。これがないと香港行きのフライトに搭乗することすらできないのです。
妻女らとともに、浜松町にあるクリニックを訪れました。
PCR 陰性証明書の発行にかかる料金、4万円/人。
家族 4人で 16万円・・・
グレてもいいですか?
このアン・ルイス的 “あゝ無情” をどこにぶつけたらいいのでしょう。
いまだに水際対策だの寝ぼけたことを言っている香港政府ですか?
選択の余地がない人の足元を見て便乗商法に走るヤブ医者ですか?
“診察” と称して、おじいちゃん医者が執り行ったお仕事は、私が申請書に記入した氏名・生年月日・パスポート番号を、カルテっぽい紙に書き写すだけでした。
その作業をイライラするくらいゆっくり行うのは、勿体をつけるためでしょうか。
それでも 1分はかかりません。
1分で 4万円ですか。
時給 240万円ですね。
ふつうの動作なら 10秒で終わるお仕事でしたね。
そしたら、あやうく時給1,440万円になるところでしたね、おじいちゃん。
羽田発・香港行きのフライトは満席に近い混み具合でした。
いまこれに乗っている人はみんな PCR 陰性証明書を 4万円で買ったの?
200人乗っているとして、この飛行機は 800万円相当の陰性証明書を乗せて飛んでいるわけですね。(この話題しつこいですか?)
さて、香港の空港に到着すると、物々しい防護服で全身を覆った大検査団によるお出迎えです。
防護服というより、宇宙服でしょうか。
いや、これは異星からの未知の生命体と接触する、いわゆる第三種接近遭遇の態勢です。
![](https://assets.st-note.com/img/1661351002503-fSZuaeQrsW.jpg?width=800)
中国政府から指示されたマニュアルに従っているのでしょう。
検査スタッフらも中国本土から派遣されているのだろうか。
しばし彼らの様子を観察し、スタッフは香港人とみました。
私たち到着客に対する扱いが人間的なのです。指示されて仕方なくやっている感さえただよっています。
PCR 検査の受付を担当しているスタッフの男性と目が合いました。
バツの悪そうな顔で苦笑いしながら、
「やれやれ・・・ここまでやる必要あるのかねぇ」
と目が語っています。
私も目で「たいへんですね」と微笑み返します。
香港空港での PCR 検査~入国手続きは、思いのほかスムーズでした。
強制隔離用のホテルが予約済であったことが肝だったようです。
空港での最後のプロセスは、隔離ホテルに直行する護送車の順番待ちです。
これもあまり待たされることなく、結局、到着から空港脱出までのトータル消費時間は 50分くらいでした。
あれ? PCR 検査の結果出てなくね?
まあ短時間で済んだんだから、細かいことを気にするのはよそう。
護送車に揺られ、監獄に送られる囚人の気分です。
もしくは、市場に売られてゆく子牛の気分でしょうか。
♪ ドナドナ ドーナー ドーナー ♪ (悲しそうな瞳で)
こんなとき、タクシー代が浮いたよ!ラッキー (^ー^)v と、陽気に笑える人間でありたいものですね。
いまこれを書いているのは、ホテル隔離生活@香港 1日目の夜です。
「部屋から出たら 25,000ドルの罰金。監視カメラ作動中」
と、いたるところに注意書きが貼られた部屋にいます。
午後 7時頃、食事がドアの外に無造作に置かれていました。
マスクを着けてドアを開け、食事の入った紙袋をつかみ取り、急いでドアを閉めました。
紙袋からプラスティックの容器を取り出してテーブルに並べ、妻女らと食卓を囲みました。
食べられるもの (eatables) はほとんどありませんでした。
グルメのまち香港で、どうやったらここまで不味いものを作れるのだろう。
あきらかに、ホテルが提供するものではありません。
政府が手配したケータリングなのでしょう。
少し考えて納得しました。
ここは、”臭い飯” を出す必要がある場所なのだと。
少しでもまともな食事を提供したら、居心地が良くなって、いついてしまうかもしれませんからね。
全力で不味くしたのですね。
グッジョブ、香港政府。
強制隔離期間中の義務が書かれたペーパーに目を通しました。
✅ 1日 2回の検温
✅ 抗原検査を毎日実施し、検査結果の証拠写真をアップロードすること
✅ PCR 検査は、1日おきに保健省のエージェントが来て実施
![](https://assets.st-note.com/img/1661351550611-6AHBAPnPqC.jpg?width=800)
アホか・・・。
いったいに、何を食べたらそこまで狂えるのですか?
いま、あらためて私は噛みしめたいと思う。
すべては武漢 (Wuhan) で始まったことを。
始まりは中国だった。だが、それはもういい。
それより、最後の最後まで人々を苦しめ、人道を踏みにじる中国政府の暴力を、私は後世に語り継いでいくだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1661351619590-PjCelzehwv.jpg?width=800)