春休み


 3月。大学院の修了が決まった。つまり、今この時期は「人生最後の春休み」である。人より2年も社会に出るのが遅くなったという感覚をいまだに持つ私にとって、長期期間の休みは恥ずかしいものであったが、今は違う。「人生最後」という枕詞がつくと途端に名残惜しく、無駄に生きてはならぬと思う。ブラッシュアップライフでも言っていたが、本当にそうだと思う。

 さて、人生最後の春休み、何をしよう。

 …何も思いつかない。そう、やりたい事、行きたい所、何一つ思いつかないのだ。一人旅やサウナなどのリフレッシュの時間、散歩、単語としては思いつくものの、どれも別に興味がない。どうでもいいのである。

 では本を読もう、と思い、20代へむけたエッセイを1冊購入した。別に、興味がなかった。もうここまでくると、何に向かって動き、どれに手を出したらいいかわからなくなって来た。

 何にも興味が出ない、そんなつまらない人間になってしまった私を目の当たりにし、なんだか悲しくなってしまい、友人にこの事を話した。友人は「やってみようって自分で選択しないわけでしょう?それは選択の放棄、無責任だよ」とズバリ。無責任、無責任ですか、なるほど。

 無責任に、今日も1日が終わる。

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