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BGM

作業効率ということを考えると、仕事中に音楽はかけない方がいい。なのだけれど、物事というのはそう単純ではない。たとえば、3日間必死になれば終わる仕事をしているのなら、それはもう音楽など止めて、最高に集中して一刻も早く仕事を終わらせて、あとは寝て暮らすなり遊んで暮らすなりすればいいだろう。しかし、やってもやってもいつまでも仕事が続く時はどうか。フリーランスでやっている以上、そうでないと困るとも言える。仕事がない = 飢える ということなのだから、飢えないためには果てしなく仕事をしなくてはならない。
その場合には常に最高度の集中は保てない。それでは身が持たない。極端に仕事が遅くならないよう、ある程度以上の集中度、効率を保てる工夫が必要になるのだ。好きでやってる仕事でも楽しいことばかりではないので、精神的に苦しくなりすぎないよう、場を少しでも楽しくする必要もある。
そこでやはり音楽でもかけようか、となる。映像を見たり、本を読んだりしていては仕事はできないので、耳だけでできて、目と手を占領しない音楽でちょっとでも気分を明るく、と思うわけだ。
音楽が流れていても、一定以上の速度で仕事が進む時もあるが、それも長続きせず、結局、邪魔になって止めてしまうことも多い。そして、精神的に追い詰められたりする。
ある時、思い切ってボリュームを絞ってみた。音楽に少し注意を向けないと流れているのを忘れそうになるくらいの絶妙な音量だ。消え入るほど小さいと何の曲だかもわからない。集中の妨げはしないけど、ふと集中が途切れて「そういえば音楽かけてたな」と思い出すと途端にはっきり聞こえてくる…そういう音量。
しばらくそういうBGMをお供に果てしない作業を進めることにする。果てしなく作業ができるのは本当に幸せでありがたいことだ。

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