D-28

今日はいい天気。ほとんど石垣島と変わらない暖かさ。まだほんの少し石垣島の方が暖かったけど。

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その暖かさの中、公園で5km。いいな。ほとんど変わらないペースで走れた。最後の方は少しペースが上がった。

さて、昨日、大変な買い物をしてしまった。その買い物というのは、ギターだ。ただのギターではない。アコースティックギターの基準とも言われる、数々のミュージシャンが愛用してきた名器中の名器、Martin D-28だ。ポール・マッカートニーが使っていて、あのBlackbirdなんかも弾いてて、もうとつてもない憧れのギターだったのだ。

ちなみにこのギター、今、新品だと35万円くらいする(税込み)。簡単に買える値段ではない。それに、まともに弾けもしないのに、もったいなすぎる。考えてみれば、仕事に使っているMacはそれと同じくらいしたのだから、買って買えないことはないのかもしれないけど、仕事道具と比べるわけにはいかない。だから、ただため息をついて眺めるだけで、自分のものにしようだなんてこれっぽっちも思っていなかったのだ。100万部くらいのベストセラーが出たら考えよう、ってくらい。

でも、一昨日、あれはどういう心境だったのだろうか。なんとなく、ギターまた練習しようかな、と思い立ち、練習用にやっすいギターでも買おうかな、なんて考えたのだ。ヤマハの3万円くらいのやつとか。ちょっと小さめで弾きやすいの。そんな軽い気持ちで某楽器店に入り、冷やかしのつもりでギブソン、マーティンなどが並んでいるコーナーに立ち入ってみた。空気が違う。ちょっと気後れ。でも、マーティンにも安いのってあるかもしれない。あ、あるんだね、一応、いや、それでも結構、高いけど。あ、そういえば、中古っていうのもあるんよだねえ...D-28の中古ってどのくらいなんだろう...と思ってちょっとよく見たら、

あった。

値段を見ると、とても高いのだけれど、35万円よりはだいぶ安くて、アホになったら買えなくもない、という感じ...え、なにこれ、買っちゃうの?俺。いやいや、そんなわけにいかない...

なんて思いながらその日はうちに帰ったのだけれど、どうしても頭から離れない。よし、明日(つまり昨日)、もう一回行ってみよう。なくなってたら縁がなかったってことだ。まだ残っていたらきっと買う運命だ。

そして、昨日、雨の降る中、再びお店に行ってみると、

まだあった。

昨日のまま、そこに。

ああ、これはもう俺に買えということだな、観念してお店の人を呼んだ。あとはもうあれよあれよ。ただ、雨の中持ち帰るのは危ないなと思ったので、「晴れた日に取りに来るので預かってください」と行ってお会計だけして帰ってきたのだ。大人になったねえ。

そして今日、ついにD-28がうちにやってきた。

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ああ、見れば見るほど、ほれぼれする。なんだろう、このかっこよさ。どこも何も一切、奇を衒ってない。ただ、ただ、いい材料を作っていいギターを作りましたぜ、ダンナ、という潔さ。そして何より素晴らしい音。

実はもう買っただけでだいぶ燃え尽きているのだけれど、そうもいかない。練習しなくては。練習して、またライブでもしたい。最初は誰も聴きたくないジャイアンリサイタルになったとしても。もう今からじゃ人が感心するほどのプレイができるようにはならないと思うけど、ああ、まあなんとか一応、弾けるんだねえ、というくらいにはなりたい。張り切りすぎるとろくなことないからぼちぼちやる。

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