大手2社

近畿の鉄道会社で最大手は旧国鉄から分割された西日本旅客鉄道であり、次に近鉄、その次に阪急阪神ホールディングスが続きます。

12月末日を第3四半期の締めにする会社の決算が出揃ったので、近鉄と阪急阪神ホールディングスを比べてみようかと思います。

  4−12月期決算
  売上高
近鉄  1兆2173億円
阪急阪神  7363億円
  営業利益
近鉄     691億円
阪急阪神   905億円
  経常収益
近鉄     661億円
阪急阪神   948億円
  純利益
近鉄     392億円
阪急阪神   628億円

阪急阪神は近鉄より売上高が4810億円少ないですが、営業利益と経常収益と純利益とも200億円以上上回っています。

次にセグメントを並べます。鉄道やバスの部門は近鉄では運輸、阪急阪神では都市交通セグメントと表記されてます。他に比較できるセグメントを並べます。
   運輸・都市交通セグメント
近鉄   営業収益 1557億円 
     営業利益  250億円 
阪急阪神 営業収益 1518億円 
     営業利益  288億円

   不動産セグメント
近鉄   営業収益 1091億円
     営業利益  104億円
阪急阪神 営業収益 2183億円
     営業利益  353億円
阪急阪神の不動産セグメントではホテル事業営業収益470億円、ホテル事業営業利益37億円が含まれてます。近鉄のホテル事業はレジャー事業と合算されてます。

   国際物流・輸送セグメント
近鉄   営業収益 5515億円
     営業利益  144億円
阪急阪神 営業収益  753億円 
     営業利益    7億円

   ホテル・レジャーセグメント
近鉄   営業収益 2459億円
     営業利益  128億円

   旅行セグメント
阪急阪神 営業収益 1696億円 
     営業利益   83億円  

   その他セグメント
近鉄   営業収益  293億円
     営業利益   31億円
阪急阪神 営業収益  377億円
     営業利益   16億円

近鉄の流通セグメントには百貨店、ストア、駅ナカ、サービスエリアの事業が含まれてます。
   流通セグメント
近鉄   営業収益 1571億円
     営業利益   36億円  

阪急阪神のエンタティメントセグメントには阪神タイガースと宝塚歌劇団のエンタメ事業が含まれてます。
   エンタティメントセグメント
阪急阪神 営業収益  661億円
     営業利益  159億円

   情報・通信セグメント
阪急阪神 営業収益  440億円
     営業利益   32億円 

近鉄と阪急阪神の決算を並べてみると、鉄道やバスの交通事業ではあまり差はないですが、交通事業以外の部門で稼ぎに差がつく感じがします。

近鉄は国際物流の売上高が全社売上高の45%になり、これは決算短信を見て知りました。

事業規模から見ると国際物流が、近鉄の主力事業として一般に認知される日がくるかもしれません。

阪急阪神の決算では、阪神タイガースと宝塚歌劇団のエンタメ事業が回復してるのがわかります。コロナ禍で見ることができなかった人も多いはずなので、直接見るパフォーマンスをまた楽しめるようになれて良かったですね。 

近鉄も以前はグループ事業の中で、プロ野球の近鉄バッファローズとOSK歌劇団の運営に関わっていましたが、手放してしまいました。

近鉄が手放した事業が、阪急阪神では事業としてしっかり成り立っているということでしょう。

私の希望としては、高校野球の甲子園のチケットに関して、球場の観戦も平常に戻ったことですし、外野やアルプス席の自由席を復活してほしいですね。

甲子園の観戦にさいして、観客席に余裕があるなら、自分の好きな角度から選手のプレーを追いたいです。


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