精密採点DX/DX-G

このノートでは、精密採点DX/DX-G(以下DX、DX-Gと表記します)において高得点を取るための歌唱法や技術について解説します。

おことわり

私自身、採点を本格的に行っている方の中ではあまり実力が伴っていない方ですのでその点予めご了承下さい。

はじめに

DXとDX-Gの最も大きい相違点は『ボーナス点の有無』です。
DX-Gにて追加されたこの仕様により、従来までより100点のハードルが格段に下がりました。そこで、ボーナス加点ありの100点はボーナスカンスト=ボナカン、DXでの100点及びDX-Gにて素点のみの100点は素点カンスト=ソテカンと通称されていますので、このノートでも採用します。

チャート

さて、精密採点の採点画面を見てみましょう。

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左側には総合得点が、右側には正五角形のレーダーチャートが表示されていますね。このレーダーチャートは各項目100点満点で採点されています。よって真の意味での満点はこのチャートで500点を取ることになるわけですが、このチャートをおよそ470点埋めるとボナカン、485点埋めるとソテカンを獲得することが出来ます。また、一部の上級スコアラー間では、このチャートを495点以上埋める『表埋め』という遊び方も行われています。

より高得点を目指すに当たっては、総合得点よりもチャートの埋め具合が重要になってきますので、精密集計(https://dx-g.clubdam.info/)やfistia(https://fistia.proj.tokyo/)といったサービスに登録しておきましょう。

採点項目

採点項目はご存知の「音程」「安定性」「表現力」「リズム」「V&L」の5項目に加え、「裏加点」というものが存在します。

「裏加点」は公称ではないものの、点数に大きな影響を与えることでスコアラーの間ではよく知られている要素です。声に含まれる高倍音成分の量で加点量が決まると考えられており、歌唱者の声質に依存する項目です。詳しくは後述しますので、「5値に加え、こういう項目もある」と認識しておいて下さい。

■基礎編

ここからは具体的に5値の攻略について項目別に解説していきます。
基礎編では、99点〜100点(ボナカン)を目指します。

チャート470で必ずしも100点が出るとも限りませんから、目標チャートを475と掲げます。(475でも必ずしも100点が出るとも限りませんが。)

・マイク
CM2000を買いましょう。必須です。Amazonで1500円位で買えます。
後述する裏加点が多く入ります。店のマイクは部屋によって感度がバラバラのためオススメしません。

・音程
最重要項目です。85%未満では100点を獲得することが出来ません。しかし最低ラインの音程85%でチャートを475埋めるには、他の4値が平均96.25必要になってきます。恐らく採点を始めたばかりで全項目97以上取るのは難しいでしょう。音程は高ければ高いほど良いですので、90%〜95%を目指して取り組みましょう。

・安定性とV&L
同時に2項目の解説となりますが、この2つの項目は密接な関係にあります。
安定性は声の震えによって減点される減点方式(と考えられる)の評価ですが、ビブラートを行った範囲は原則、安定性の採点対象外となります。
そのため、基本的な攻略としては、
①曲中に1本、真っ直ぐな発声を1秒維持できるバーを見つけ、そのバーでロングトーンを決める
②それ以外の長めのバーはビブラートを掛ける
となります。

なお、ビブラートは一曲を通じて同じ波形のビブラートを掛けているか(=揺れ幅や速度にバラツキがないか)で評価されています。LIVE DAM STADIUM以降に搭載のボイストレーニングで金合格できるまで練習しましょう。一定の波形を作るという意味では、B-2~C-3のビブラートが最適でしょう。

・表現力
普通に歌っても取れない項目ではありますが、5値の中では100点を取る難易度は一番低いでしょう。表現力で100点を取るには、抑揚100点(DXでは抑揚メータ10)、しゃくり30回以上、こぶし5回以上を満たす必要があります。しゃくりとこぶしについてもビブラートと同様、DAMのボイストレーニングで習得して下さい。この記事では抑揚について触れます。

マイクコントロール(=マイコン)と言われるテクニックを紹介します。
まずモコモコと呼ばれる持ち方についてです。顔を洗う時に水をすくうように両手でお椀を作ります。ここにマイクを挟みます。

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そのまま、マイクの球状の部分を包みます。

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※写真を取る関係でメッチャ左右のバランス良いですが、イメージとしてはボイパとかお風呂でやる水鉄砲の組み方に近いです。

以上がモコモコについてです。あとは写真の親指の間に口を近づけて、手の中に声を吹き込む、手の中で声を響かせるイメージで歌います。これが、「大」です。逆にこの手を緩めて、更に口から遠ざける。これが「小」です。これがマイコンです。この「大」と「小」の音量差と、出現頻度によって抑揚の点数が決まります。これを1ページ*ごと:2ページごとくらいの割合で行えば抑揚がかなり付くでしょう。これで抑揚が付かない場合は次の中級編を参照して下さい。

*ページ : 採点で画面のバーの表示をページと呼ぶことが多いです。

・リズム
普通にやってれば取れると思います。なお、100はほぼ出ないものだという認識でOKです。99付近を目指しましょう。

・総括
安定性と表現力を重視して歌えば、割と早く100点にたどり着くと思います。ビブラートができるようになるだけでVLと安定性がどちらも高得点が取れるようになります。素点98.5+ボーナス1.5を目安として、素点とチャートを意識した攻略で取り組みましょう。

■中級編

さて、中級編では素点100点を目指す解説を行います。ここからは「裏加点」についても触れていきます。
因みに、DX-Gでは素点99.901点以上は繰り上げられ素点100点となります。

・音程
ボナカン同様、ボーダーラインが存在します。ソテカンのボーダーは91%ですが、91%ではほぼソテカンしないと思ったほうが良いでしょう。92%でも厳しいです。93%でようやく狙えるか、くらいの認識で居たほうが良いと思います。ガイドメロディをよく聴き、原曲よりもバーとガイメロに忠実な歌い方を意識しましょう。

・安定性
個人的には94がボーダーだと思っています。基本的に音程正確率が低ければ低いほどより頑張らなければいけなくなります。頑張ろう。ビブラートを♯ビブ、つまり実際のバーより半音高い音を基準にビブラートを掛けるようにすると安定性が回復するようです。「ごまバー」と言われている、同じ音程が連続した短いバーは1つのバーとみなしてビブラートで処理しましょう。

・抑揚
DAMの本体前面パネルを開けると、中に2つの1cmくらいのつまみがあります。これはマイクの感度調整のつまみで、『内部』と通称されています。内部は左にひねると感度が低く、右にひねると感度が高くなります。自分の声量や歌う曲の高低に合わせて最適な感度を見つける必要があります。大体の場合、9時〜12時の方向に正解がありますが、曲によっても変わってくるため、安定して100点を取るには試行錯誤が必要です。

・リズム
リズムは正解音に到達するまでのタイミングが評価されており、早い話しゃくりをするとタメになります。速いしゃくりであればさほど問題はないと思いますが、遅いしゃくりをしている人(←自分)はどこかでタメに傾いた分の修正が必要です。曲中どこでも修正は効くので、前半タメたな/走ったなと思ったら後半走り/タメましょう。

・VL
ビブラートを増やしましょう。そして間奏ビブをしましょう。間奏中もビブラートの評価はされています。(信じてない人は間奏だけビブを掛けて回数が0のまま演奏を止めましょう。「0回10秒」のようにしてちゃんと評価されています。)

・裏加点
声に含まれる倍音声分で判定されていると考えられている加点で、この加点が多く入っていれば483のような低いチャートでもソテカンすることが出来ます。イコライザを使ったり、特殊歌唱と呼ばれる歌い方をすることで稼ぐことが出来ますので、詳しくは上級編をご覧ください。

・オートビブ
意図しない場所にビブラート判定を食らうことをオートビブと呼びます。
オートビブを食らうとビブと安定に大きなダメージを受けるため、以下の区切りや真っ直ぐな発声をより意識しましょう。

・区切り
バーの途中で発声を止めるテクニックを区切りと言います。
また、バーとバーの境目を明確にすることも区切りの一つです。
バーの境目を明確にすることも、バーを必要以上に伸ばさないことも、オートビブを防ぎ、予期せぬロング判定を消すためには必要なことです。
また、区切り方が甘いとごまバーや下り階段でオートビブが頻発するので気をつけましょう。

・総括
音程が取れることが前提になってくるため、ゆったりとしたテンポの曲で挑戦すると良いでしょう。ゆったりとしたテンポの曲はその分ロングも増えがちなので、ロングを入れるバーの見極めも必要になってきます。「音程94%489でソテカンしない!」というような場合は完全に裏加点不足なので、上級編で触れる特殊歌唱をしたりイコライザを導入したりしましょう。

■上級編

自分も表埋め初心者なので温かい目で見てくだされば幸いです。恐れ多くも表埋めについて書かせていただきます。

表埋めはチャートを埋めることを目的とした競技(?)で、多くの人が495↑を目標に掲げていることと思います。495を埋めるには、リズムが99、表現が100という前提で行くと、音程97%、VL+安定299が目安になります。得意項目によって配分は変わりますが、正直な感想として音程9%495とか取ってて悲しくなるので(←自分)、7%で495狙えるくらいが丁度いいと思います。

また、これ以降は『イコライザ』『特殊歌唱』を用いることを前提として書きますので、まずはザックリとこの2つについて触れます。

・イコライザ(BEQ700)

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イコライザは音響機器の一つで、音量をブーストしたり、特定音域の音量だけを大きくしたりすることができます。音量調節がつまみ一つでできるため、容易に抑揚100点を取ることができるようになります。この音量調節ツマミを操作する様子から、イコライザを用いて抑揚を稼ぐことは『DJ』と呼ばれます。イコライザを用いて高音域をブーストすることで、より多くの裏加点を望むことが出来ます。

・特殊歌唱
歌詞を歌わずに、『リ』などの発声での歌い方を「特殊歌唱」と呼びます。
特殊歌唱のメリットとしては、発声が安定しているため音程と安定性に集中できる、裏加点が入りやすいなどが挙げられます。

但し、裏加点を望む場合はただただ「リ」で歌えばいいというわけでもなく、鼻腔共鳴によって高倍音が多く含まれる発声を意識する必要があります。

良い歌声になる「鼻腔共鳴」のコツと感覚(https://utaitebu.com/nasal-cavity-resonance)からの引用です。

鼻腔共鳴の感覚で大切なのは、
鼻が振動していることです。
鼻のつけ根を指で軽くつまんで、
「んー」と声を出してみましょう。
鼻が震えている感覚がすれば、
それが鼻腔共鳴です。

これを、意識しつつ『リ』で発声をするため、鼻声のような、しかし真っ直ぐな、採点に有利な発声になるというわけです。

・イコライザと抑揚
イコライザでDJすれば何もしなくても抑揚100が付くというわけでもなく、またイコライザで入れる『大』はあまりにも爆音であるため、マイコンとは大小の頻度が異なります。マイコンは1:2ですが、イコライザは基本的に区間ごとの1ページ目は大で、残りは小、が基本です。詳細はりかでぃーさんのブログのこちらのページをご覧ください。

精密採点DX攻略Ⅷ~表現力全般、抑揚と内部~
(http://rikad.blog.fc2.com/blog-entry-12.html)

・音程と抑揚
中級編で述べた内部は、下げると抑揚が、上げると音程が上昇する傾向にあります。どうしても音程が足らない場合は、内部を上げればわずかに音程を上げることができます。が、これをやって稼げる音程はせいぜい1〜2%程度の僅かなものです。

・音程とリズム
リズムは採点画面2ページ目で目盛りが中間にある場合、100〜99がバッチリ、98がタメ、97〜がハシリとなっています。
またDXとDX-Gを比べると、DXは僅かにタメ、DX-Gは僅かにハシると音程が上昇します。

・ビブラートとロングトーン
回数、秒数共に増やせばビブは10マス埋まると思います。
ロングは正確に1秒だけ確保し、1秒経ったらビブラートやこぶしでロング判定を止めることで高得点を望めます。

・噛み合わせ方
僕には分かりません。

・総括
がんばります。

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