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メンバーのモチベーションを上げる『フィードバック』

こんにちは。ケーシ―こと田中慶子です。
笑顔とわくわくがあふれるチームをつくるために、今回はメンバーのモチベーションを高める『フィードバック』についてお伝えしたいと思います。

管理職の皆さんは、メンバーに対して日々何かしらのフィードバックを行っていらっしゃると思います。実はフィードバックの仕方によってメンバーの成長やモチベーション、関係性が大きく変わってくることをご存知でしょうか?

フィードバックとは

フィードバックとは、メンバーに何かを依頼した行動に対して改善点や評価を伝え、軌道修正を促すことを言います。
つまり、メンバーの行動を評価し、客観的な視点でアドバイスすることで、成長を促すことが目的です。

ある企業の主任研修で受講生が抱える『悩みの共有』で出てきた会話です。
「上司は仕事を任せるだけ任せて何にも言ってこない」
「せめていいか悪いかくらい言ってほしい」
「何の反応もないならやらないほうがまし!」
主任と言えばリーダー的役割や責任ある仕事をバリバリやっている中堅社員です。また、若手社員の育成も担うチームの中心人物といえます。
そんな中堅社員でも、上司からのフィードバックがないことでモチベーションが大いに下がり、成長することを諦めてしまいます。当然、上司への信頼は薄れ、関係性は悪くなるばかりです。
上司がフィードバックをどう返すのかによってメンバーのモチベーションは大きく左右されるのです。

ネガティブフィードバック

フィードバックにはポジティブフィードバックとネガティブフィードバックがありますが、育成指導の場面で多いのは、ネガティブフィードバックではないでしょうか?
ネガティブフィードバックとは相手の行動に対して「改善すべき点」を指摘し、成長を促すフィードバック方法です。ミスへの対応や、もっとレベルアップしてほしい時によく使います。
ネガティブフィードバックはメンバーの成長を促進する上で必須のフィードバックなのですが、多すぎたり感情的になってしまうとメンバーにストレスを与え、パワハラになってしまうこともあります。
また、フィードバックはあくまでも相手の行動やプロセスに対しておこなうもので、人格否定になるような発言は、絶対にNGです。
ある企業の管理職研修で
「先生、どこまで言ったらパワハラなんですかね?ちょっときつく言うとパワハラって言われるんですよ」と尋ねてこられた受講生がいました。
「どこまでというより、どんな気持ちでフィードバックするかなんですよね。相手の成長を思ってフィードバックしていればパワハラ的発言にはならないと思いますよ」とお伝えしました。
繰り返しになりますが、ネガティブフィードバックの目的は、「改善すべき点」を指摘するだけでなく、成長を促すフィードバックなのです。何よりその思いが相手にしっかり伝わることが重要です。その点を勘違いしている方が多いような気がします。
「ダメな部下に自分のダメさを自覚させなければ」
「ダメな部下を鍛えないと」
そんな思いでネガティブフィードバックをしてしまうと、相手の気持ちやプライドを傷つけ、モチベーションは下がり、信頼関係は崩れてしまいます。

ポジティブフィードバック

ポジティブフィードバックとは日頃の仕事ぶりや言動などから良い点を見つけ出し、ポジティブな言葉で評価を伝える方法です。「メンバーの努力をねぎらいたい」「自信をつけさせたい」「モチベーションを高めたい」その思いを言葉にして伝えます。
このポジティブフィードバックを日常の場面でしっかり伝えていくことは、メンバーとの関係性を良くし、モチベーションを高めるのに効果的です。
ポジティブフィードバックとは大げさに褒めるということではありません。「できていること」「がんばっていること」「こだわって取り組んでいること」「チームに貢献してくれていること」など『当たり前にできていること』に対して感謝の気持ちやねぎらいの言葉を、日常の中で自然に伝えることなんです。
「受注おめでと!何度も企画書の出し直しした甲斐があったね
「資料ありがとう。いつも助かってるよ
「この前作ってくれた資料、リーダー会議で見やすいねって好評だったよ」
などなど。どうですか?
「そんなこと改めて言うことではないのでは?」と思っていませんか?
おおげさな誉め言葉ではなく、メンバーが日々頑張って取り組んでいる小さな進捗認めてほしいポイント具体的に言葉で伝えることが大切なんです。
そのためには日頃からメンバーの行動や発言をしっかり見ていることが重要ですよね。そうするとメンバーは頑張っていること、努力している姿をちゃんと見てくれてる、評価してくれてると感じたら、もっと頑張りたい気持ちになります。

サンドイッチフィードバック

先ほどのネガティブフィードバックで、「ネガティブフィードバックが多すぎると社員にストレスを与えてしまい、パワハラ的に感じてしまう」とお伝えしました。でも新入社員や異動したての方、中途採用の方の場合、どうしてもネガティブフィードバックは多くなってしまいます。
そこでおすすめなのがサンドイッチフィードバックです。
ネガティブフィードバックの前後を小さなポジティブフィードバックで挟んでみましょう。

Aさん、資料ありがとう。全体的な流れはこれでOK!ただいくつか修正してほしい箇所があって、この部分を修正すればカンペキ!修正してもう一回見せてくれる?」
こんなふうに伝えると修正してほしい問題にポジティブに向き合えるようになります。

大切なのは相手を心から尊重し、心から相手の成長を願うこと

フィードバックは若手や中堅社員だけでなく、ベテランも含め、すべてのメンバーに必ず伝えてください。「ベテランなんだからできてあたり前」「敢えて言わなくてもいいのでは?」と思うかもしれません。
特に年上部下の場合、「こんなこと言って逆に失礼じゃないかな?」と思ってしまいがちですが、実はベテラン社員こそ自分の仕事への評価をすごく気にしています。成長を願うフィードバックを伝えることで自信になり、承認欲求も満たされ、信頼関係も構築できます。

最後に、フィードバックはあくまでも相手のことを心から尊重し、成長を願うことが大前提です。単なるテクニックとしての手法や言葉ではなく、しっかり相手の気持ちを思いやり、言葉にのせて伝えていただければと思います。マスク着用で表情が見えにくい今だからこそ、フィードバックを丁寧に言葉で伝えることが大切です。そうすることでメンバーのモチベーションは上がり、「もっとチームに貢献したい」、「もっと挑戦してみたい」そんな気持ちになってくれると思います。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

ダイバーシティコンサルタント
変革ファシリテーター
田中慶子

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