"萌えつきるほどヒート!"

前回までの『俺ガイル』関連。ガラクタを詰め込んだ結果、恐ろしく長くなってしまった。自分用にもサラッとまとめておきます。

○雪ノ下雪乃は当初、(女性キャラとしては珍しく)『正しきことをする』で邁進する凄い人かと思いきや、この時期ありがちな"乙女の潔癖振りかざしますわよ"だった。

●比企谷八幡は当初、(ゴブスレさんかと思いきや)『銀等級』にクラスチェンジする前の、この時期ありがちな"ノイズキャンセラー"だった。

◎ゆいゆいことガハマさんは、("high school奇面組"の頃から、由比ヶ浜エンドであることはデフォルト設定のはずなのに)衛星(mentor)としてグルグルと軌道上(=中心性)を"randomwalk"するだけだった。(≒『気まぐれ☆オレンジロード』だった)

§   §   §

雪乃下と比企谷は当初、全然違うと思いながら、どこかで同じだな、と視聴者目線(私含む)から見えていた。それが生徒会長騒動後の雪乃下発言

わかるものだとばかり、思っていたのね‥

を分水嶺に、入射角の違いが露わになってくる。簡単に言えば、雪ノ下の"幼さ"が露わになる。そして、この生徒会長騒動を契機に"ファシリテーター"いろはすが加わる。

"乙女の潔癖"("わたしは悪くない"をシンパシー対象に拡張適用)と、"リベラルアイロニズム"(=公的領域で残酷さを減ずる=私的領域で"必要悪"は許容)は、実際外見からはほぼ見分けがつかない。ゴブスレ(リベラルアイロニスト="手段的必要悪"※あえて剰語)なのか、トランプ(凡庸な悪)なのかは、短期的には判断出来ない。言い方を変えれば、いわゆる『マキャベリズム(目的のために手段を選ばず)』を手段的に用いているのか、目的的(="我田引水"的なもの)なものなのか、パッと見ではわからない。オバマの政策をひっくり返しているだけ(=ノイズキャンセル)のように見えるトランプも、支持者からすれば『雪ノ下雪乃』であるし、未来から振り返ってみたら、ゴブスレ(オレは敢えてやっている)なのかも知れない。(※『マキャベリズム』は手段的コミットを含意します。上記は便宜上の表現)

ゴブスレ世界でも"残酷さを減ずる"について、『剣の乙女(ブラジャス意匠)』の下位互換"女神官"=リベラリズムちゃんと、"エルフ"=mentor役割=ギリシャ神話"妖精"の意(由比ヶ浜、エルフ、共にC.V.東山奈央)により反復言及=意識されている。mentor役割とはリアクション芸であり、"advocacy"はしない。対象の自律性を蝕む"ライン"を乗り越えない。

"乙女の潔癖"と"ノイズキャンセラー"と"リベラルアイロニズム"の抱える外形的相似性、これを"トリック"にして、渡航は話を進めている。現代が抱えるジレンマ("俺は敢えてやっている"と、気付けば皆が言っている)を理解した上で、その寓意を"青春ラブコメ"として落とし込んでいる。ついでに全方位にアイロニカル(逆因果=逆位相をぶつけて)に喧嘩を売っている。ラブコメでは言及が難しそうな"aromantic asexual"まで、ギリギリ射程している。リベラルアイロニズムが成功するか否かは、ファシリテーターの育成(=完全情報化)のスピード(時間)と量(空間)に掛かっている。『俺ガイル』では時に"青鬼役割"も厭わない"いろはす"に掛かっている。これはつまり、"我々"が赤鬼にクラスチェンジ出来るかどうかの問い掛けでもある。

社会政策の現場では、『firstbest、secondbestの大いなる敵』という格言めいたものがある。
逆因果にすると『潰す前提でothers planを立て"なんちゃってコンペ"(談合)をする(=露悪的)』になる。(=好意的に言うと『民主主義化における少数野党のレゾンデートル』)

おわり(題名に意味はありませんゴメンナサイ)

Special Thanks "アニ太@ようつべ"
"絶対正義"というサジェストがなければ、ここまでクリアカットに出来なかったと思います。忙しい中ありがとう。多々感謝。いつかなにかどこかでお返ししますね。(※彼の意を代表するものではありません)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?