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久世光彦と三島由紀夫。『鏡子の家』。

『久世光彦の世界 昭和の幻影』(柏書房)でTBSの名プロデューサー、大山勝美が語っているが、昭和37年のテレビドラマ版三島由紀夫原作『鏡子の家』で久世先生は演出助手を担当した。脚色で長谷川和彦監督の『青春の殺人者』の脚本を担当した田村孟、主演に岸田今日子。そして杉浦直樹、山崎努、冨士真奈美と豪華メンバーであった。
 大山はこう証言する。
「三島氏は、このドラマを気に入ってくれ、終わってから三島邸にスタッフをよんで小宴をひらいてくれた。
 翌日、久世は「三島さんに直接会えたけど興奮して緊張して、あんまし喋れなかったんですよ」。そう言いながら、気分が高まるとよく出す、首を「きゆっきゆっ」と振るクセを連発していた。」
 久世先生の非常に貴重なかわいいエピソードだと思う。
 テレビ版『鏡子の家』は映像も写真も私は観たことがない。そのせいか、この久世先生の話もあまり語られない。本当に日本テレビドラマ文化の損失です。脚本が存在するのみ。久世先生は三島由紀夫についても語っているから誰か纏めて論文書いてくれないだろうか。


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