Dream Jun 10
長い夢を見ていた。 覚えておこうと思ったけれど忘れた
起きる瞬間に、姉からのLINEが届いている夢を見た。
「○○○が飛んじゃった」
今、甥っ子が 悪性リンパ腫に侵されている。
一喜一憂する姉からの連絡に、私も胸を痛めたり、喜んだりを共にしてきたが、彼女に振り回されていることに気付き、一線を置くことにした。
人間の世界は、その人間が作り上げている。
私の観えている世界と、彼女の世界では異なる物質で構成されているのではないかと思うほど、情報の伝わり方も異なる。
彼女は、「なんとかなる」信仰の信奉者だ。
では、なぜ、私に悲しくで電話をかけてくるのだろうか。
今まで、一言一句、真に受けてきた私が、彼女を誤解していただけだったのかもしれない。
彼女には「なんとかなるよ」と声を掛けてあげればよかったのだ。
なぜ、彼女は、「なんとかなる」と判っているのに、人に相談するのだろう。 そして人の同情を買うような言動をするのか。。。
自分の息子が「悪性リンパ腫」になったとショックを受ける必要があったのだろうか。。。と思うほど「なんとかなる」「その時になってみなければわからない」と私に繰り返すのは何故だろうか。
それならば、私に、泣きながら電話をしてくる必要はあるのだろうか。
私のアドバイスを無視したことについて、「その時にならなければ分からない」「なんとかなる」と返事をしてきた。
次に連絡があった時には「なんとかなるんだから大丈夫だ」と返事をすればいいのだろう。
この3週間、久々にパニックを起こしていたけれど、やっと、自分から手を放すことができそうだ。
「なんとかなる」という言葉を信じて。
昨日の夢では「飛んじゃった」という意味が、私には不穏なメッセージに思えた。
そして、今朝連絡が来て、「先生と話をしたら、奇跡的なぐらいに効き目がよくて、次回からは通院で抗がん剤治療を受けることになった。全部調べたら何も懸念材料がなかった。このままうまくいったら完治する」と言ったという。
私は悪性リンパ腫のことをそれほど知らない。ただ、今の癌治療で「完治」という言葉はないと思っている。 寛解であり、再発の危険は残っている。 まずもって、この医師と病院に不信感があるため、真正面から受け取れないけれど、どうにか今、ニュートラルなポジションにやっと戻れた気がする。
夢は、ただ「○○〇が飛んじゃった」という一文だけ。
悪い意味にとるか、良い意味にとるかは私の心次第なのだ。
最善を望み、最悪に備える(Hope for the best, Prepare for the worst)
私の夢は何を私に伝えたのだろうか。
甥っ子というのは、半分私の遺伝子を持っているのだ。決して最悪を望むことはない。
しかし、姉の生き方そのものを観ていると、彼女はわざわざ「最悪」を招きいれているように感じて仕方がない。
彼女が「嘆き悲しみながら、生きていくという道」を選んでいるように感じて恐ろしくなる時がある。
周辺の人たちからは、「できることをやった、あなたがわるいんじゃない」と慰めてもらいながら。
最悪を望みたくない私と、姉が選択する道の行先に恐怖を覚える私がいる。
振り回される生き方。 ハイデガーの 世界観で考えれば、自己の認識をするとき、他者との違和感に「気遣い」できたときに、「我想う故に我あり」なのだろう。
他者に振り回される生き方でない生き方を、世人は許してくれるのであろうか。
アリストテレスのフィリアには、困っている人を助けたい願う善があるという。 姉はフィリアを知っているのか。
姉が、アリストテレスの「人間として理想の生き方」なのか?
アリストテレスに姉を紹介してみたい。
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