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個人の趣味嗜好を前面に主張する経営スタイルがいい

REALITYというバーチャルライブ配信アプリを運営している Wright Flyer Live Entertainment(長いので以下WFLE)代表のDJ RIOです!

WFLEは東京都にオフィスがあるのでもう2ヶ月くらい完全リモートワークにしてまして、特に不都合なく業務は回っていました。
しかし今週外出自粛要請が解除されたことで、完全リモートワークを継続すべきか、オフィス勤務に戻していくべきか、考えなければいけなかったわけです。

いろいろ考えた結果、経営においては合理的な解なんていくらでもあるし選べないから、最終的には個人の趣味嗜好に立ち返るほうがスッキリする、という結論になりました。

こんなこと考えたよっていう共有のため、WFLEの全社員向けのアナウンス文を以下にそのまま掲載します。

以下、社内向けメッセージ原文ママ

6月以降の働き方について

昨日、緊急事態宣言と外出自粛要請が解除されました。
僕たちも約2ヶ月間にわたりオンライン勤務を続けてきましたが、また働き方を変えるべきタイミングになりました。

今後の基本方針は以下のとおりです。
・オフィス勤務に段階的に戻していく
・ただし当面は感染症対策のため、オフィス人口50%を上限とし、各種対策を徹底しながらまずは週2日程度の部署別ローテーション出社とする

以下長文ポエムをグダグダ書いてるので、決定事項だけ知りたい人は「◆6月からの働き方」まで飛ばしてもらって大丈夫です。ただ、何か不明点や懸念などあったらこのメモに戻ってきて全文読んでみてください。

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今後の働き方について決めるために、様々な事を考えました。
この2ヶ月間で、みなさんの工夫とがんばりで完全リモートでも業務を進める事はできるという事が証明されました(すごい!)。
一方で、「必要に迫られればできる」からといって「それが事業にとって最適である」かどうか?はまだ未検証です。

さらに悩ましいのは、メリット/デメリットを評価するのに必要な時間が異なることです。
例えばフルリモートにすることによるメリットは、通勤時間短縮やオフィス家賃・交通費が削減できるなどわりとすぐ目に見えます。一方で、対面コミュニケーションの量や質が減ることのデメリットは、社員のモチベーションや定着率、組織カルチャーの一体感、新卒社員の育ち具合など、1年2年経ってみないとわからないものが多いです。

参考に、と思って大手ネット企業を見渡しても、Twitter社やSquareは完全リモートに移行しつつあるようですが、Appleは早々に社員をオフィスに戻しつつあり、Google, Facebook, Microsoft等もオフィス重視で段階的に社員を戻す模様で、必ずしも1つの最適解があるわけではなさそうです。
国内では、サイバーエージェントやGMOは週1日程度の在宅を認めつつも基本はオフィス勤務に戻すようです。

困った。最適解を導き出す材料も足りないし、世の中に合わせようにも各社バラバラみたいだ。

とはいえ経営者としてこうした不確実な中でも何かしら決めなければいけないので、もう開き直って「僕はWFLEをどういう場所・雰囲気にしたいと思っているか」という完全なる個人の趣味嗜好から出発することにしてみました。

僕は、一緒に働く社員の顔を見たり話したりするのが好きです。
僕は、オフィスを歩いてる最中に誰かのディスプレイに映ってるめっちゃイケてる何かを発見して「それいいじゃん!」というのが好きです。そこから周囲の数人がなんだなんだと集まってきて色々アイディアが湧いてくるのはすばらしいと思っています。
新人が何か悩んでそうな顔をしていたら、周囲の社員が「どしたの?」と声をかけてサポートしてあげるような、そういう職場がいい職場だと思っています。
仕事でなにかめでたいことがあった時にみんなでお祝いで飲みに行ったり、新人が入ったら歓迎会を開いたり、自分の所属部署や担当している業務とは関係なくてもプロジェクトに首を突っ込んで何か価値提供するような、そういう組織文化が強い会社を作ると思っています。

これらのいくつかはリモートでも実現できるのですが、残念ながらまだ現在のテクノロジでは物理オフィスに対して不足している点が多いと思っています。

我らがSAOのキリトパイセンはこう言ってました。

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アスナ「現実世界と仮想世界の違いって何なのかな。」
キリト「情報量の大小だけさ。」

2020年時点の現在では残念ながらまだオンラインで表現できる情報量は物理オフィスと比較すると小さいと言わざるを得ません。
ですので、技術が十分に発達するまでの間は、みんなと頻繁に顔を合わせられる勤務形態=オフィス勤務を基本としたい、と考えています。

とはいえ、以前の状態そのままに戻そうということはありません。この2ヶ月間で得られたノウハウはどんどん取り入れていきたいと考えています。例えば社外との打ち合わせはZoomでやる、定例MTGもZoomで構わない、リモートでも滞らないように各人の業務を見える化したりこまめなコミュニケーションで齟齬を防いだり、何かしら家族の都合等で在宅しなければいけなくても業務ができる環境、などは今後も十分活用すべきです。

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◆6月からの働き方
以上を踏まえて、WFLE社の6月の働き方を以下の通りまとめました。
(社内資料へのリンク。ローテーション出社や各種感染症対策などガイドライン)

まだ感染症リスクはまったく落ち着いていないので、現状からいきなり切り替えるのではなく、一歩一歩段階的に変えていくつもりです。また、まずは6月についての方針であって、今後はまた変わると思います。
世の中が経験したことのない事態に直面しているので、僕たちも学び・検証しながら変化していく必要があります。

また数週間で新たな方針を提示させていただくと思いますが、当面はこれでチャレンジしていきましょう。

あとがき:書きながら思ったこと

本件に限らず経営や新規事業なんてほとんどのシチュエーションで正解はありません。

合理的に考えても正解が出ないときは、自分たちがどの戦略を取っていて、そのためにはどういう組織文化が必要で、そのためにはどういう人材にどう働いてほしいのか、という事を、自分の趣味嗜好で定義してきちんとそれを発信するのが大事だな、と改めて思いました。
(戦略・組織文化・採用についてはこのnoteに書きました)

こんな考え方に共感するよって方、なりたい自分で生きていけるサービス作るのに興味あるよって方は、ぜひお話しましょう〜


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