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John Digweedによる2022年の集大成!! Bedrockの最新コンピレーション

今週はシングルではなくコンピレーション / アルバムのピックアップしました。

Progressive Houseシーンのパイオニア的存在の一人でレジェンドでありながらもシーンの最前線で活躍し続けるDJ John Digweed。

90年代におけるSashaとの伝説的なコンビやNick MuirとのユニットBedrockでの活動。またそこから派生する同名のレーベルBedrock Recordsは活動から23年を迎える老舗でありながら現在でも多くのヒット作を世に送り出しており、Melodic Techno ~ Progressive Houseシーンにおいてなくてはならない存在と言えるでしょう。

1999年にリリースされた最初のリリースBedrock - Heaven ScentはProgressive House ~ Progressive Tranceのマスターピースとして現在でも語り継がれ続ける名曲ですね。

そんなJohn DigweedがコンパイルするBedrockの人気シリーズQuattroの最新作 "Quattro Ⅲ"が2022年12月2日にリリースされました。

official bandcamp (安くてお薦め!)

Beatport

youtube (playlistあり)

2021年発表の前作Quattro ⅡはJohn Digweedによるテーマの違う3つのMixとそのコンピレーションの為のExclusive Tracksを含むレーベルヒット作の数々とRobert Babiczのアーティストアルバムを加えたコンピレーションでしたが、2022年末に発表となった本作はJohn Digweedによる4つのテーマ

-Soundscape
ChilloutやDowntempo, Bedrock過去作のBeatlessバージョンのトラックで構成されたMix

-Tempo
Deep Progressive, Melodic Techno, Tech Houseを中心とした堅めの音がメイン。渋くてじわじわ上がってくる選曲が中心

-Breaks
近年再び盛り上がりをみせつつあるBreakbeats。Progressive Breaksを中心に変則的なリズムトラックやニュースクール的な曲もこの辺りに

-Redux
Melodic Houseや明るめのProgressive Houseを中心にHouseやNu Disco的なサウンドも。John Digweedのセットにおけるピークタイムチューンやモーニングトラックを中心に収録。

それぞれテンションやカラーの違ったDJ Mixを収録。

更にBedrockでも人気のUKのプロデューサーMiles SagniaのプロジェクトMiles Atmosphericの同日発売のアーティストアルバム "Ancestral Communication"が収められています。

90年代色の強いback to basicなアルバムで本作自体の完成度がまた素晴らしいですね。今年JohnがプッシュしていたAubery Flyもそうですが、この辺の音のリバイバルはシーン全体の再興にも繋がってくるテーマの一つと言えるでしょう。

コンピレーションにはPole FolderやDino Lenny, Charlie Mayといったシーンの重鎮達からSpencer BrownやLexer, Aubery Flyといった近年のヒットメーカーに至るまでBedrockからリリースを続けるアーティスト達の2022年のヒット作や未発表曲を含む50曲以上のレーベルトラックが使われており、まさにJohn Digweedとレーベルの軌跡ともいえる内容に仕上がっています。

お薦めの曲はかなり多いのですが、個人的にお薦めしたいのは2020年にリリースされたSatoshi FumiとIan O'Donovanの合作"Rising"の新しいRemix

Satoshi Fumi & Ian O'Donovan - Rising (Spencer Brown Dub)

デトロイト系サウンドで美しいストリングスと甘いサウンドが切なくてエンディングトラックとしても最高だった原曲がよりクラブトラックとしての色を強めたグルーヴィーなサウンドになっていて素晴らしいですね。年末から年始にかけてしばらくDJでお世話になりそうな1曲!

本作以外にも良い曲がJohnによる超絶技巧のMixワークによって4時間を超える物語として紡がれていますので気になる方は是非チェックしてみて下さい。

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