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山梨県北杜市の蕎麦屋さん『いち』に行ったら、懐かしい時間のすごしかたができました。

週末は会社の同僚と山梨県に旅行に行った。二日目の昼、当初予定していたお店が定休日で、食べログで外観と内観の雰囲気で決めたこちらのお店。他にはないお店のつくり、雰囲気でここでしか味わえない時間をすごせた。

スマホ禁止(撮影時のみ使用OK)

最近は珍しいスマホ禁止のお店。撮影を禁止している店でスマホ禁止と書かれている店は稀に見るが、撮影はむしろOKというのがユニークだ。スマホにとらわれない時間をすごしてほしいという店主の思いが感じ取れる。

思うに出かけているのにスマートフォンとにらめっこするのは少し不自然なのだ。インターネットは「ここではないどこかのだれか」と繋がるツールであり、今目の前にある時間や場所を噛みしめる上で必要のないツールだ。当たり前だけど忘れていたことを思い出させてくれる。

たくさんの本たち

このお店にはプチ図書室とも言えるくらいの待合室がある。あたたかい畳の部屋と数百冊の本たち。僕たちがついたとき10人以上の先客がいて、約1時間程度待ったが全く苦ではなかった。

本棚から本を探す。畳に座ってページをめくる。夏休みにおばあちゃんの家で本を読んだことを思い出す。蒸し暑い猛暑もコントラストになるような部屋だった。本棚をあさっていると思いがけず普段出会わない本にであったりする。ここで出会った今からずっと前に発行された二冊の本がすっかり気にいって今度購入することに決めた。

ライカとモノクロの日々 / 内田 ユキオ (著)
二十歳の原点  / 高野悦子 (著)

夏野菜

揚げたての夏野菜。ゴロゴロしている野菜がすきだ。小さい頃は野菜が嫌いで、いかに小さくするかってことばかり考えていた。札幌でスープカレーに出会って、ゴロゴロした野菜がすきになった。札幌で大学生活をすごしたバックグラウンドをもつ僕にとって、この料理はスープカレーの蕎麦バージョンだ!

それにしても野菜が格別においしかった。主張の強くないめんつゆと野菜のバランスがとてもいい。美味しすぎてそばが来る前に半分以上食べてしまった。だけどそれくらいでちょうど良い麺とのバランスになる感じもいい。

そうしてぼくたちは店を後にした。

このお店で感じたこと、思い出したこと、美味しかった野菜のこと、出会った本のこと。気さくな店長さんのこと。この日のことを、また何度だって思い出したい。

例え都会にいたとしても、どこにいたとしても、自分次第で時間のすごしかたは選択できる。情報の洪水の中を泳ぎ回るのもすきだけど、たまには時間も気にせずゆっくり本でも読もう。

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