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【MOVIE】映画の感想

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映画の感想や考察
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#映画評

「おもちゃを大切にする物語」から「おもちゃの人生を尊重する物語」へ 【トイ・ストーリー4】 ※後半ネタバレあり

トイ・ストーリーにおける「ストーリー」とは何か本作の感想を書くにあたってまずは、「トイ・ストーリー」という題名が現すストーリーとは何かについて考えてみた。 トイ・ストーリーが現すストーリーとは「人とおもちゃたちとのストーリー」だろう。 トイ・ストーリー4のキャッチコピーは、あなたはまだ─本当の「トイ・ストーリー」を知らない。だ。トイ・ストーリー4は今までのストーリーとは明確に描きたいストーリーが異なる。トイ・ストーリー4が描くストーリーは「おもちゃの人生というストーリー」

『海獣の子供』は全宇宙の生命を肯定する

予告編を観た瞬間から、映像!半端ない!!米津の歌やばい!!!なんだこの体感したことのない超感覚は!しかも久石譲!芦田愛菜!絶対観る...! となっていた怪獣の子供をやっと観てきた。 まずは、予告編を観てみてください。 少しでも多くの人に興味をもってもらって映画館に足を運んでもらいたい一心でネタバレなしで感想を書きました。少しでも興味をもってくれた方はぜひ映画を観てみてください。まだギリギリ間に合います。尚、映画の神々しさに飲み込まれ一部スピリチュアルな内容の感想となってい

こんな世界だからこそ『天気の子』は正解よりも愛を叫ぶ

平日の夜に1人で足を運んだ近所の映画館、200人のキャパに対して20人くらいのお客さん。もうすぐ日付もまわる頃、映画のラストシーン、RADWIMPSの「大丈夫」を聴きながら「やられた...」と映画館の暗闇の中で僕は一人打ちひしがれていた。新海誠から未来を問われている感覚がした。 このnoteでは僕が天気の子から受けとったメッセージをつづっていきます。 ※本編のネタバレを含みます。 沈みいく東京が現すもの天気の子を観てまず印象的だったのが作中に流れる諦観した空気感だった。