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ヲタノヲタカラ<29>

安倍なつみさんの卒業前後のお話です。

2003年7月27日、この日僕は東京・国立代々木体育館にいました。“Hello!Project2003夏~よっしゃ!ビックリサマー!!”最終公演を観るためです。この公演の途中で、プロデューサーのつんく♂氏から安倍さんのモーニング娘。卒業が発表されました。スクリーンのつんく♂氏がカメラに向かって親指を立て“イエイ!”と言い放った、そんな記憶があります。そしてなっちはソロ曲「22歳の私」を披露しました。このときたしか初披露だったはずです。

この時点で安倍なつみソロデビューの報はすでに発表されていたんですかね? なっちがソロデビューするということは、卒業間近であることをヲタ達は薄々感じていたのかな? その辺の記憶が曖昧でありますが。

公演が終わって外に出ると、いろんな人に声をかけられました。携帯にも着信がたくさんありました。会話の内容はよく覚えていないんですけど、「これからどーすんの?」みたいなことだったと思います。感想としては、「ああ、終わるんだな」って感じでした。他に何も考えられなかった。以降は断片的な記憶しかありません。

「22歳の私」は2003年8月13日にリリースされました。その直後、2003年8月18日によみうりランドで行われたソロデビュー記念イベントにも行きました。このとき握手はなかったのかな。とにかく記憶が曖昧で申し訳ないですが。

「週刊少年サンデー2003年9月3日号」

安倍なつみ、モーニング娘。卒業発表後に発売された少年サンデーです。“モー娘。卒業決定記念!!”として、特大ピンナップ付きであります。インタビューの内容はまあよくある感じで、特筆すべきことは何もありませんでした。このとき僕は“安倍さんのいないモーニング娘。なんかありえない”くらいに思っていました。だから落胆していたんですよね。モーニング娘。のコンサートにももう行けなくなるのかって勝手に思い込んでいましたね。

ところで僕はなぜなっち推しになったんでしょう? 個人的な好みで言うと、歌やダンスの上手い人はあまり推さない傾向にあるんですけど。推し始めたきっかけ、とかその辺の記憶がないんです。

そんな中、つんく♂さんが公式サイトでいい事を書いてくれているのを発見しました。
“まっすぐ、「音楽」にぶつかって行き、不器用だからこそ出来る、オリジナリ ティ溢れる 表現力。それが、安倍の良いところです。”

オリジナリティ、たしかに安倍さんのような歌手って他にいませんね。たぶんおそらく僕は安倍さんのパフォーマンスにロックを感じたんだと思います。もちろん、つんく♂楽曲にもロックを感じていました。ずっと後になって歌手の大森靖子さんが“さゆみんはロックだ”と言ってて、そこにもの凄い共感をおぼえたことも思い出しました。

そうなんです、ロックなんです。正直に申し上げると、他のアイドル歌手にロックを感じることは滅多にありません。
例えば貴方がロックはよくわからなくて、ヒップホップが好きなら、“ロック”の部分を“ヒップホップ”って言葉に置き換えてもいいです。意味は同じですから。僕はたまたまロックが好きだったということです。
もちろんどんなアイドルの娘もロックしてるんでしょうけど僕には届かないことがほとんどであります。

じゃあ「ロックって何だ?」と問われたら、JAGATARAの江戸アケミの言葉を借りれば“自分の踊りを踊っている”ということに尽きます。
好きなものをとことん追いかけるということは、己を知るということに辿り着くわけですが、そのとき自分は何をしているのか、そこが大切なんです。僕はロックしている貴方が好きですし、応援したいんです。そして“自分は自分の踊りを踊っているのか?”と常に自問自答しています。


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