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ヲタノヲタカラ<27>

映画『ピンチランナー』については、以前に少し書いたかと思います。「LOVEマシーン」、「ちょこっとLOVE」、「恋のダンスサイト」と、ミリオンヒットが連発されていた頃、7人組時代のモーニング娘。が主演した映画です。2000年5月公開。モーニング娘。初の武道館公演で市井紗耶香が卒業したため、7人の期間というのは非常に短かかったわけです。石黒彩の卒業公演が2000年の1月7日で、4期メンバー合流が同年4月16日ですから、7人体制はとにかく短い。シングルは「恋のダンスサイト」のみで、他にはこの映画とメイキングビデオが残されているだけです。

2000年3月に中野サンプラザで初めて生のモーニング娘。を体験した僕が取った次のアクションが「ひたちなか全国少女駅伝大会 2000年記念大会」へ行くということでした。だからこの映画には特別な思い入れがあります。決して傑作ではないけれども、いい時期のモーニング娘。が主演している。そして、その時点のグループの空気感がなんとも心地よく感じるのです。

下敷き裏面

というわけで、これは映画館で売っていた下敷きです。この頃僕は社会人だったわけですが、このとき映画館で下敷きを買うという行為に快感を抱いていたのも事実でありました。80年代だとジャッキー・チェン主演の映画二本立てを観た帰りに売店に寄って買うのが下敷きやポスターだったわけですよ。少年の頃と同じことしてる感じがなんとも気持ちよかった。これもすべてモーニング娘。にハマったおかげであります。感謝。

次のグッズも映画館の売店で売っていた携帯ストラップ。この頃まだガラケーだったからストラップって重宝していたんですよね。着メロをいちいち購入していた時代のお話です。

携帯用ストラップ

続きましてはカードです。台紙にカードが5枚あります。裏面もカラーでソロのカットが印刷されていたりして、しっかりした作りになっています。これもおそらく映画館で売っていたグッズです。

自分にとってこのグッズに何の意味があるのか説明しますと、当時『BUBKA』という雑誌で連載していた「VIVA!VIVA!モーニング娘。」ってコーナーで一度“聖地巡礼”ってのをやりましてね。映画のロケ地を特定する企画で、『ピンチランナー』のロケ地はほぼ全部巡ったのですが、その時にこういうグッズがかなり参考になったわけですよ。映画と同じシーンを自分と仲間達で再現するという、傍目から見て非常に気持ち悪いことをしていました。2001年頃の話です。
映画ももちろん何度も見返しましたけど、画撮してプリントアウトしてそれを持ち歩くとか、なかなか大変だし時間がなくてできないんです。今ならスマホで画面撮りすりゃいい話なのですが。だから主にムック本「モーニング娘。を追いかけろ! - 映画『ピンチランナー』公式メイキング・ブック」を参考にしていました。たいへん重宝しましたね。
で、この右下のカード、これは洞窟の中なんですけど、我々はこの場所を特定して『BUBKA』に掲載したんです。すると大変な反響がありまして、一日中編集部の電話が鳴りまくったそうです。僕はフロアが違うから詳しくは知りませんけど、多くの読者がこの場所に行きたがったらしいですよ。インターネットがあったとはいえ黎明期でしたからこんな現象が起きたのでしょう。少しわかりにくい場所なんですけど、素晴らしい風景でした。いつかまた行ってみたいと思います。
『ピンチランナー』グッズは他にポスターやTシャツもありました。もちろん劇場用プログラムもあったはずです。モーニング娘。の映画主演はこれ以前に『モーニング刑事。抱いてHOLD ON ME!』があったわけですが、これは平家みちよとのダブル主演という扱いでしたし、そもそも映画の規模が全然違います。公開された映画館の数が段違いですからグッズがたくさんあるのも当然でしょう。

当時、ロケ地を巡って感じたのは、映画ってすごく手間のかかるものなんだということ。とにかくロケ現場の範囲が広くて巡礼するのも大変な作業でした。やがてインターネットが急速に発展し、モーヲタ系のサイトに『ピンチランナー』や他の作品、ドラマのロケ地などが公開され、僕の役目も終わることになりました。


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