ラッカは静かに虐殺されている 感想とメモ

ISに支配されたシリア Raqqaの現実を世界へ向けて発信し続けるジャーナリスト集団 RBSS (Raqqa is Being Slaughtered Silently)のドキュメンタリー.

原題はCity of Ghostsで, いわば主人公となるRBSSの名前自体を翻訳したのがそのまま邦題になっている.

注意:以下ネタバレあり!!!


自分が映画を観るまで知らなかったこと.
・Raqqaはアサド政権に対する革命が起きるまで平和な街であったこと.
・ISのプロパガンダ映像が非常にハイクオリティで"魅力的"であること.
・RBSSの国内組は依然としてラッカ内部で勇敢に活動を続けていること.
・RBSSメンバーが逃亡したと分かると, 彼らの家族が人質に取られること.
・トルコからドイツに逃げたRBSSメンバーらが, ベルリンで移民反対運動に直面し苦悩していた(現在も?)こと.

衝撃のあまり絶句するシーンが続くが, 特に終盤でISが子供を"教育"(=洗脳)し駒にしているところは怖い. 小さい子がぬいぐるみを斬首している映像が特に怖い.

シリアの現状を伝えるべく始動したRBSSが, ISの欧米に対するテロの原因と考える意見は確実に存在して, 彼らの存在を単なる英雄と言い切れない理由にもなっているのだけど, それを踏まえても彼らの活動を徹底して支持する目線がこの映画にはあると思った.

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