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【番外編】ゲーム・オブ・スローンズ:全73話:HBO(ちょいネタバレ)

「ゲーム・オブ・スローンズ」

生まれて初めて見る連続「大作」海外ドラマです、「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」。あの「24」ですら未見でした、もちろん「イカゲーム」も見ていません。一気に見ることが出来るので逆に避けていました。でも、GOTくらい長ければ生物的に一気に見ることが無理だろうと思い、またどうせ見るならば有名な作品をという気持ちもありました。

長かった、73話。私が取った視聴方法は少し変わっているかもしれません。週に2,3回行くスポーツジムでのトレッドミルをやりながらスマホで見ていました、あのグルグルとベルトの上を走り続けるマシーンです。1回につき60~90分間、1回1話ペースで、10キロから15キロほど走りながら、カロリーを確実に消費しながら観ました。小さい画面で、走りながらなので吹き替え版です。暗い画面とかは見にくいのですが、そういう時は音に集中して楽しんでました。
なので、見ている時間は大体が身体的に厳しい状態なんですよね。そんなリアルな状況と作品の世界がリンクするというか、走りの苦しさをファンタジーの世界で紛らわすというか、不思議な時間をここ約半年過ごしてきたわけです。

前知識はゼロで、終わり(第8章6話で完結)が分かって見始めたので、前半は、どこに物語がたどり着くのか、最終的なヒーロー、ヒロインは誰なのか、そもそも物語の本筋はどこにあるのか、探りながらの視聴でした。登場人物の相関関係も曖昧なままでしたが、そこは物語に身を任せていれば自然と分かってくるだろうと割り切って、その場、その場のシーンや登場人物の駆け引きを堪能してました。

後半戦に入り、どうもデナーリスが物語の核であることが分かってきたころは、もしかして、この話はオール・ヒロインで進行するのかもとか思ってました。ラ二スターさん家のサーセイさん、スタークさん家のサンサさん、そしてブライエニー、この4人がガチバトルをするのかなと。
スノウが主人公にのし上がってくるとは思わなかったのです。ティリオンはあくまでも狂言回し、影の主役であることは間違いありませんが。となると、実は大した男はいないのです。消去法で考えるとスノウしかいなかったんですよね。もちろんサムというキーパーソンはいましたが、主役には弱いです。ハリー・ポッターでいうネビルのように、最後の方で活躍すると思っていましたが、それは、無理だったようですね。

終盤、スノウの力は一気に爆発しますね。この盛り上がりのために今までじっと抑えていたのかもしれません。でも、最後の最後までデナーリスの下でいようとするところあたりが、この作品の肝なのかもしれません。殺して、自ら王にならずに消えていく。なんか、日本人っぽいと思いませんか?ハウンドだってそうです。あんなにクレイジーなのに実に控えめ。騎士道と武士道は似ているということなんでしょうか。

デナーリスを殺して、北に去っていくスノウ。新しい王国でも作るのでしょうか。そして、死者の軍団を再結成して最後攻めてきたりして。なんてことはないでしょうが、とにかく超大河ドラマを堪能しました。
結局は戦争と政治の物語です。その大きなカギを握るのがドラゴン、つまり兵器力、武力ですね。圧倒的な兵器力を持った勢力は強い、間違いなく強い。でも、その強さだけでは勝てない。もちろん、闘いでは勝ちますが、総合的な勝利は、それだけではダメなんです。ドラマなので、政治における個人的な感情が占める割合が多く描かれていますが、様々な要素が絡み合って世の中が動いていることが分かります。
武力はあった方が良い、でもあるだけじゃ意味がない。今のウクライナ情勢を見るに、色々なことを考えました。カッコつけるのも大事だけど、やり過ぎはいけない。それは裏切りなのか、嘘つきなのか、それとも政治と呼ぶのか、難しいですね。

これだけ長期間に渡り、濃いエンタテインメントを享受することが出来る時代に感謝です。


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