ヘッドホンを安く使いたい
(2020年3月27日に大幅な加筆修正を行いました。)
あまり世間様は明るい話題がないですね。なんとかならないものかと思いますが、個人レベルで根本的な解決は不可能に近いように思います。いまはただ食事と睡眠をしっかりとり、体力を養うべきだろうと考えています。
ただ、体が元気でも一切の娯楽がないのは辛いものです。せめてお気に入りの音楽でも聴きませんか。貴方のお気に入りのそのアルバム、どうせならちょっと良い音で聴きませんか。
さて今回はヘッドホンのお話。
度々語るのも格好良くはありませんが、僕も御多分に洩れずDJを趣味としています。クラブやライブハウスによく遊びに行かれる各位におかれては必然的に低音慣れしているのではないかと思います。その低音がお好きなら、DJ用モニターヘッドホンはいかがでしょう。低音の鳴りが非常に良いです。
ただ、傾向としては高価です。機種によってはDJ用のコントローラーより高価になります。
そこで、中古ヘッドホンはいかがでしょう。キズが多かったり、場合によってはボロボロでも、指をくわえて眺めていた憧れの名機が驚くほど安価で入手できるかもしれません。
この記事は実際に格安で入手できた、あるいは入手できるであろう機種について主観的に紹介してみます。暇つぶしにでもなれば幸いです。
【はじめに】
本記事では主に中古でヘッドホンを購入することを前提に語りますが、金銭的に余裕がある場合は新品の購入もご検討ください。中古ばかり買うとメーカーさんが儲かりません。
また、中古ヘッドホンは前のオーナーさん次第です。外観上の傷や汚れは許容するとしても、ドライバー(実際に音を鳴らす機械部分)の程度は見ただけでは判断しづらいと思います。新品を購入する際もそうですが、必ず試聴してからの購入を強くオススメします。
さらに、人はそれぞれ当然ですが身体的に異なります。必然的に、聴こえ方は人それぞれです。絶対の正解というのは存在しません。よく聴く曲やジャンルによってもそれぞれのヘッドホンにも向き不向きがあります。自分に合ったヘッドホンを見つけて、楽しいヘッドホンライフをお過ごしください。
それでは、以下よりレビューを加えながらご紹介します。
①【PIONEER】HDJ-2000シリーズ
高音:★★★★☆
中音:★★★★☆
低音:★★★★☆
解像度:★★★★☆
強度:★★★☆☆
(オーバーイヤー型)
発売当時はおよそ30,000円程だったかと記憶しています。中古で約7,000円程で購入しました。
音質は非常に優等生で、解像度も高く奥行きもあります。装着感も悪くないので、DJユースだけではなく、普段使いにもストレスを感じません。
欠点としてはハンガー(頭に乗せたり首にかける所)部分がDJヘッドホンとしてはやや脆く、当時よく「折れた...」という話がありました。ただし、球数が出ればそれだけ事故も増えるものですので、普通に使っているだけならそうそう壊れることもないでしょう。
現行モデルとしてはHDJ-X10がありますが、こちらはハンガー部分もかなりしっかりしてそうです。
さらに安価で手に入るであろうモデルとしては、旧式のHDJ-1000や、廉価版のHDJ-1500などがありました。
②【Technics】RP-DJ1200シリーズ
高音:★★★★☆
中音:★★★★☆
低音:★★★★★
解像度:★★★★☆
強度:★★★★☆
(オンイヤー型)
まだアマゾンなどで入手できそうですが、約20,000円程でしょうか。イヤーパッドがボロボロの状態ながら、中古で約2,500円程で購入しました。
入手した価格から考えると恐ろしくコストパフォーマンスが高いです。Technicsのヘッドホンはキックの鳴りがタイトですね。デザインもコンパクトにまとめてあり、基本的には凄く頑丈な作りです。
ただし、欠点も複数あります。まず、イヤーパッドが非常に弱いんです。以前新品に交換しましたが2~3か月程度で表面の合皮が剥がれてしまいました。
また、ハウジングのTechnicsのロゴのパーツはゴム製ですが、これは接着剤で貼り付けてあるだけなので経年劣化すると剥がれます。害はありませんが。
さらに、この機種はケーブルが脱着出来ません。断線したら修理が必要になってしまいます。
このように基本的な能力は高いものの、欠点も色々とある機種という印象です。
ちなみに最近後継機のEAH-DJ1200が出てましたね。試聴した限りでは音質もTechnicsらしい良さを出していました。ケーブルは脱着式になっていました。イヤーパッドも素材が変更されているようですので、選択肢としては良さそうです。
③【audio-technica】ATH-PRO500MK2シリーズ
高音:★★★☆☆
中音:★★★☆☆
低音:★★★★☆
解像度:★★★☆☆
強度:★★★★★
(オーバーイヤー型)
僕の初めての一台はこの機種でしたが、おそらく相当な球数が出たと思われます。中古市場でも比較的高い確率で見かけました。新品でも確か当時8,000円程だったかなと思いますので、最初の一台に選んだ方も多かったのではないかなと思います。よく現場で被りました。
堅牢さはピカイチかなと思います。あんまり壊れたなどの声を聞きませんでしたね。
ただ、肝心の音については解像度は値段なりでしょうか。コストパフォーマンスは高いですが、全体的にそれなりという印象です。最もドンシャリ系の傾向かなと思います。
また、締め込みの圧が強くて長時間つけてるとちょっと頭が痛くなります。この傾向はどうやら後継の現行機にもあるようですが、あまり頭の大きな人には向かないかもしれません。
上位機種にはATH-PRO700シリーズもあり、こちらも人気でした。合う人にはお得度の高いモデルかもしれません。
④【skullcandy】Crusherシリーズ
高音:★★☆☆☆
中音:★★☆☆☆
低音:★★★☆☆
解像度:★★☆☆☆
強度:★★★☆☆
(オーバーイヤー型)
(※この機種はDJモニターではありませんが、使えなくはないため掲載します。)
稀に展示処分品という建前でワゴンにボロボロの状態で転がされてるスカルキャンディーのヘッドホン。定価から一体何パーセントオフなんだという破格の値段で投げ売りされていました。興味本位で1,000円程で購入しました。
この機種はハウジングに乾電池を入れる部分があり、音と一緒に振動が楽しめるという非常に変わった機種です。工夫としては面白いですね。
しかし、残念ながら特筆すべき点はそれだけだという感覚です。ネットで新品が10,000円程で入手したできるようですが、正直に言うとその値段で買おうとはちょっと思いません。解像度もあまり高くなく、ハウジングもプラスチックで高級感はありません。装着感も今ひとつです。
一応ケーブルは脱着出来るので、「出来るだけ安く、ちょっと音のいいヘッドホン欲しい」という方に、まずはこれでも使えなくはないかなという印象です。トータルで見るとファッションアイテムといった感覚でしょうか。
⑤【AKG】Y-50シリーズ
高音:★★★★☆
中音:★★★★☆
低音:★★★☆☆
解像度:★★★☆☆
強度:★★★★☆
(オンイヤー型)
なんとなく、ふと買ってみたオーストリアのブランドであるAKGのヘッドホン。この機種は良い意味で裏切ってくれました。比較的状態の良い物を2,500円程で購入。
新品定価でも10,000円程だったようですが、中古市場では価格と状態を考えるとこれほどコスパの高いモデルも珍しいかもしれません。DJユースなら十分にモニターとして使える程度の解像度であり、コンパクトで可愛らしいハウジングはしっかりと金属製なので見た目より頑丈そうです。
カラーバリエーションも豊富で、日本限定カラーもあります。デイリーユースにも良さそうです。
欠点としては、AKGのヘッドホンは個人的には高音が強く(※解析していないため定性的です)、少し耳が痛くなる場合があります。
また、付属のストレートコードは脱着式ではありますが、DJユースには細くてやや不安です。
しかし、非常にコストパフォーマンスの高いモデルですし、オーストリアブランドというのがどこか洒落た、良い機種だと感じます。
⑥【v-moda】Crossfade M-80シリーズ
高音:★★★★☆
中音:★★★★☆
低音:★★★★★
解像度:★★★★☆
強度:★★★★☆
(オンイヤー型)
こちらもなんとなく、ふと購入してみたヘッドホンです。v-modaは基本的にそれなりに高価な製品を中心にリリースしています。こちらの機種は新品で約26,000円程だった機種です。ヘッドバンドおよびイヤーパッドのレザーがボロボロながら約4,000円程で購入しました。
さてこのv-moda 、どうにもチャラチャラしたイメージがあってあまり好きではありませんでしたが、これはイメージがガラリと変わりました。
非常に厚みのある鳴りが楽しめます。特に低音域についてはどっしりとしたサウンドが楽しめます。そういう意味ではジャンルを多少選ぶかもしれませんが、ドンシャリという感覚でもないのでリスニングにも悪くはないと思います。
ハウジングも基本的には頑丈そうですね。ただ、皮になっている部分が妙にボロボロしているので、これはちょっと様子を見る必要があるかもしれません。
番外編【PIONEER DJ】HC-EP0501
上記に掲載したヘッドホンを中古で探すと、イヤーパッドが加水分解でボロボロになっている場合があると思います。ボロボロのイヤーパッドに被せる用のグッズ等も販売されてますが、見た目や装着感の観点より、イヤーパッドを交換する方が良いと感じます。上記のイヤーパッドはPioneer社のHDJシリーズのフラッグシップモデルと互換性があるものですが、このイヤーパッドの謳い文句である「従来の製品と比較して強い」との触れ込みはどうやらその通りです。装着感も感触も良好です。5,000円程しますが、劣化したイヤーパッドは互換性のある現行モデルと交換すると有意義な場合が多いです。
番外編②【6.3mmステレオ標準プラグ】
おそらく最も現場で無くしがちなパーツでしょう。メーカーにもよりますが、純正品をパーツ注文すると数千円する場合があります。ただし、家電を扱うリサイクルショップなどで200円ほどで購入できる場合があります。
上記のプラグはネットで6,000円程だそうですが、なんとなく物欲をそそります。
以上、実際に手に入れた事のある機種に絞ってレビューしました。何かの参考にしていただければ嬉しいですし、新しい出会いの一助になれば光栄です。
それでは、お付き合いありがとうございました!
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