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バンクシーは反逆者

バンクシー展「天才か反逆者か」を観て来た。

音声ガイドが無料なのだけど、全作品の解説を聞いたから、4時間以上いただろうか。

2007年にイギリスは彼の出身地であるブリストルで、バンクシーのウォールアート散策をしに行ったりと、結構、古くから魅了されてきたのだけど、個展を観るのは初めて。2018年にロシアに行った時も個展をやってたけど、時間なくて断念。

バンクシーの作品は首尾一貫として、反体制の姿勢。権力者が作った「当たり前」に疑問を呈し、シニカルでユーモアに市民に届ける。市民は権力者が作ったルールに対し、何となく当たり前だと思っていたのだけど、バンクシーの絵を観ることにより、自分の中にある「何かがおかしい」という思いを浮き上がらせ、「だよな」と思う。

きっとその思いがあちこちで顕在化し、塊になった時は、社会に変革を起こすのかも知れない。アートの力というのは、夢や希望を与える。しかもキャンバスではなく、誰もが見える壁に描くというのだから。

落書きは犯罪である。けども、バンクシーが描けば、アートとなり、その壁が売り物になったりもする。その矛盾が示すように、バンクシーは、すでに法を超えた存在となっているのだ。当たり前を破壊している。本企画展のサブタイトルには、「天才か反逆者か」とある。彼は天才ではなく、反逆者だと思う。


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