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英語の話 vol.5 語尾の代名詞 part2 暗喩と直喩みたいなやつ

前回から続いて語尾の代名詞の話です。

英語を聞いてると、人を呼ぶ時、決まった名前や地位、ポジションに限らず、ある種暗喩的に固有名詞を使うノリも多いです。

Big guyとかbig daddy、hipster、tigerとかはある程度決まった用法があるイメージの語ですが、それ以外に固有名詞もよく出るんすよね。

固有名詞で呼んじゃうノリの例

  • なんかイケてるっぽい(気取りの)やつに対してTyler Durdenと呼ぶ

  • 金持ち(気取り)のやつをジェフベゾスと呼ぶ

  • 裏切るやつをザッカーバーグと呼ぶ

などなど、、自分で今考えたやつなので正確じゃないかもしれませんが。。

こういうのは主にバカにしたり皮肉ったりするニュアンスの時が多いと思います。

idiot
bastard
jerk

みたいな単純な悪口とは別で、普通に存在する人や物に暗喩的に例えて言う、というノリが英語だと頻出するということです。

呼びかける語尾ではないんですが、実在の人の名前を暗喩的に使って相手をイジる最適な例を。

Deadpoolは、ライアンレイノルズが即興でいろんなジョークを言ってることで有名ですね。
この動画は
「このデカい女と2人きりにするのかよ」
的な意味の台詞の色々なテイクを集めたやつです。

Disney plus版の翻訳は
「おっかない女と2人にするの?」

でしたが、元の英語の色んなテイクを見てみると

You gonna leave me alone with
で始まり

Busta Rhymes?

Henry Winkler?

"Hey you guys"

Chris Angel mind freak?

less angry Rosie O'Ronnell?

最後に女優にごめんね、言うてmotherf**ker言われてますね笑

最終的に採用されたのは最後の
less angry Rosie O'Donnellでした。
"怒り方がまだマシなRosie O'Donnell"
みたいな感じでしょうか。これ訳すの難しいですね。
他のやつもアメリカの社会風俗とかを知らないときっとわからないんだろうなって感じです。

これ、どっかでホセ・カンセコ言うてたやつがあったんですよね。見つからなかったですが。

上記すべて普通は知らないと思うので良かったらググってみてください。僕もほぼ知りませんでした。笑


こう言う表現は、言うなれば例えツッコミならぬ例えボケみたいな感じですね。

オリジナル代名詞

さらには存在しない語を勝手に作って使うノリも多いです。
guardiansでスターロードがロナンに言ってたBig turd blossomとか印象的です。

※下記Guardians of the Galaxyのネタバレです!!

1作目のGuardians of the Galaxyのクライマックスのシーンで

敵のボスを前に絶体絶命の状況で急にダンスし始めたスターロードが
"What are you doing!?"
と言われて
"I’m distracting you, big turd blossom"
と返します。

雰囲気で言うと
「気を逸らしてんだよ、タコスケが」
みたいなニュアンスのことを言ってるんですが、見てる側は
「いや"big turd blossom"て。。」
となるような、相手をバカにする例え、みたいなやつです。

せっかくなので訳すと、

bigはもちろんデカいという意味で、
blossomはcherry blossomみたいな感じで、花、花咲く、繁栄するみたいな意味です。

そしてturdはうんこです。
shitともまたニュアンスが違いますかね。※このスラングのニュアンス話もいずれ書きたいと思います。

つまり直訳すると
デカうんこ花
みたいな感じです。笑

blossomに花開くみたいなニュアンスがあるのでそこがロナンのキャラに対しておもろいのかなと思います。

流石に字幕にするのは無理なので、Disney plus版を見る限り省略されてますね。

この台詞あるとないとでは相当違うんですが、それでこの字幕がダメだ!と言う気には流石になれません。
だってこんなん無理だよね。。という同情の気持ちが圧倒的です。

と同時に、例えばこれはスターロードのキャラを表す大事な台詞でもあるとは思うので、英語がある程度わかる方はこういうのを意識して見てみるとまたひとつ映画が楽しくなると思います!

○○野郎、とか考えればわかるかも

日本で考えると何ですかね。
思いつくものはありますが、英語ほどに使われることはない気がします。

それこそ前回出したアキラの「デコ助野郎」なんかは即興で作ったワードっぽいですね。

deadpoolがやるのは例えボケなわけですが、日本だと例えツッコミと言われるものがよくあるのでそっちならいくらでも見つかりますね。

○○か!

とか、

○○みたいやな!
○○やん!

とかが多いと思うので、日本の場合暗喩的と言うよりは直喩的だと思います。

この○○が!

はあっても、

どうしたんだよ、○○

みたいな、
○○か?と聞くでもなく、○○みたいやで、とかもない直でいきなり例えを言うケースは結構少ないのではないかと思います。

○○みたい
まるで○○

のニュアンスが日本ではメインですね。

ここが英語と違うとこだなとおもいます。

英語の場合直喩のニュアンスが加わるワードが

"you"だと思います。

you bitch!とかそう言う使い方ですね。

youがつくと急に
「この○○が!」感が出てくるんですね。
僕のイメージですけど。

また長くなった

次に続く。。かも


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