国家資格キャリアコンサルタント試験の論述対策で迷走した件①

国家資格キャリアコンサルタント試験第19回を受験しました。
合格発表は4月18日(月)なのでまだ先ですが、記憶が薄れないうちに2022年1月~3月の受験までの約2ヶ月、迷いに迷った件についてまとめておきます。


何に迷ったのか

JCDAの論述の問3の解答の書き方について、です。

迷うまでの道のり

私がその状態になってしまった経緯をまとめます。

受験される方はご存じだと思いますが、キャリアコンサルタント資格の受験団体は2つあり、キャリアコンサルティング協議会(略:キャリ協とします)と、日本キャリア開発協会(略:JCDAとします)です。

受験者はどちらの団体で受験するかを選ぶことができ、どちらかを選べばよいのか、というのも受験申込前、あとは合格発表後には話題に上がることもありますね(第18回は合格率の差が話題になっていました…)。

さて、私は養成講座が日本マンパワーということもあり、受験団体はJCDA一択でした。日本マンパワーの養成講座で学ぶキャリア支援の考え方は、JCDAが提唱している「経験代謝」をベースにしているものなので、日本マンパワーの養成講座を受講する方は、JCDAを受験団体に選ぶ方が多いのではないかと思います。
もちろん、キャリ協を受験団体として選択することも可能です。「経験代謝」の考え方もいいけれど、「システマティック・アプローチ」のほうがより自分には合う、と思う方はキャリ協受験されるのではないでしょうか…。

「経験代謝」なにか、とは私が簡単に説明できないので詳細は割愛しますが、養成講座のロープレでも「経験代謝」を意識して実施するように言われましたし、そもそも「経験代謝」以外のアプローチを習っていません。

ということで、私は「経験代謝」以外のアプローチを知らずに論述対策を開始したわけです。
※日本マンパワーの養成講座ではシステマティック・アプローチを学ばないので、私は学科対策をしていく中でシステマティック・アプローチについて知りました。

養成講座は受験対策はしてはいけないとのことで、具体的に論述の解答方法を習ってはいません。
ただ、論述の問1,3、4に相当するであろう内容について逐語録を読んで自分で書いてみる、という演習はありましたので、論述の問題に対する解答方法みたいなものを、うっすらとは教わっている状態でした。

そのような状態で12月に養成講座を無事修了し、3月の試験に向けて勉強を始めました。

情報収集が趣味みたいなものなので、私は解答テクニックと、解答例について調べ始めました。この情報収集が私の論述の方向性を迷わせる最初のきっかけだったのではないかと思います。
日本マンパワーが開講している論述対策講座のみ受講しておけば迷わずに済んだのではないか…と、言う気がします。

論述は解答時間が50分で、過去の受験生の方の感想を読む限り、「時間が足りない」ということでした。効率的に問題を解くにはある程度のテクニックが必要かなと考え、解答テクニックについて調べました。

また、論述の問題は公開されていますが、解答は公開されていません。したがって、自分の書いた解答があっているのかどうかを正式に確認する方法はありません。
こう書いたら高得点が取れたという過去の受験生の事例を集めている対策講座はあります。また、こう書けば得点が取れるだろう、といった経験則から導き出された解答テクニックもあります。
それを有料で解説してくれる対策講座もありますし、ココナラなどで解答テクニックを販売している方もいます。
日本マンパワーの対策講座はそれなりの金額だったので、それ以外の(比較して低価格の)対策講座で対策が済めばいいな、と思っていたこともあり、私はそれらの対策講座を受講したり、購入したりしました。

どの対策講座もおおよそ解法は一緒でした。私は安心しました。
「この解答テクニックで書けば大丈夫なんだ」
と。
私が情報収集した範囲では、似たような解答テクニックしか見当たらなかったからです。

最初は、解答テクニックを何の疑問も持たずに自分に適用できていました。
何回分か過去問を解き、自分の型はこんなものかな、と思いました。それがちょうど12月末くらいのことでした。

論述の対策を進めるとともに、面接対策(ロープレ)も何度か実施していました。
ロープレは(JCDAなので)経験代謝を意識して実施しています。
私は口頭試問がとても苦手なので、口頭試問がどうやったら上手に答えられるのか悩んでいました。
ロープレの場で、論述とロープレの口頭試問はそれぞれ関連しているので、どちらかができるようになったら残り一方もできるようになるよ、と言われました。
「論述の問3」と「口頭試問のCLの主訴・問題点」はほぼ同じものなので、両方同時に対策すると効果があるという話でした。

そこで、私は「え?」という風になってしまったのです。

ロープレは「経験代謝」で、「自己概念の揺らぎ」とかを意識しているのに、論述の問3ってそういう風に書いてないよ? と。

私の迷い

私が調べた問3の解答方法は、「○○不足」というキーワードを使ってまとめる、というものでした。
仕事理解不足、自己理解不足、コミュニケーション不足、など…。
CLの問題点をそれらのキーワードに当てはめるようにまとめて書く、ある程度型をつくってそこにはめ込むことで、効率的に解答ができる、というものでした。

でも、私にはその解答の中に「自己概念の揺らぎ」を見つけられなかった。
本当はあるのかもしれないですが、私にはわかりませんでした。
きっと表現方法が違うだけで、「××だから○○不足」の背景には「自己概念の揺らぎ」があるはずです。そのはず、なのですが、私には「××だから○○不足」の中にそれを見つけることができなかったのです。
逐語録はキャリアコンサルティングを文字起こししたものです。JCDAであれば、経験代謝に基づいて書かれているはずで、だからその逐語録の中には「自己概念のゆらぎ」や「自己概念の影」が表れているはずです。
そのゆらぎがCLにとっての問題なのでは。ありたい姿と、そうではない経験との間でゆらいでしまっていること、なぜゆらいでしまっているのか、それが問題点なのではないか。「○○不足」もあっているかもしれない。でも、「○○が不足している」ということでは言葉不足である、と感じました。

自己概念の揺らぎや、自己概念の影を探して、自己概念の成長を促すようにロープレをしてきているのに、そこから導き出される問題点は「○○不足」の一言でまとめられるものなのか?
その××から○○不足の間にあるはずの、その人のありたい姿、自己概念はどこへ行ってしまったのか?

自分で解答を書いていく中で、そう感じてしまい、その書き方で本当に良いのかどうか、わからなくなってしまったのです。

長くなってしまったので、次回に続きます…


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