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ポケSV対人デビュー記Vol.7 ~ゼロから初めてマスボ級到達…あるお笑い芸人に助けられて~

前回の続きです。
ポケモンSVで初めて対人戦に挑む筆者の、思考と行動の記録です。

前回はまず解体したシーズン2用のPTを改めて組みなおしました。
その後対戦するも、上手く回せず課題を感じるところまでを書きました。

今回は更に改良したPTとその解説
更についにマスボ級に到達したので、その経緯など書いていきます。

曲折を経てたどり着いた3体のポケモン

前回の記事で改良を加えたPTですが、それでも上手くいきませんでした。

カイリューやマスカーニャなど、流行りのポケモンが苦手で勝てない。また交代を多めにする前提でPTを構築しているのに、ポケモンの耐久力が足りず、交代する度に疲弊し押し負ける。

これらの課題を解決するためにたどり着いたのが、以下の3体のポケモンでした。

・シャワーズ(草テラス)
・コノヨザル
・ウルガモス(フェアリーテラス)

それぞれを解説します。

草テラスシャワーズ…対マスカーニャを強く意識


可愛いですね

けたぐりでドドゲザンを、じゃれつくでボーマンダを沈めてくるマスカーニャは、大流行のポケモンでありながらPTの大きな弱点でした。

その対策としてドラパルトを採用しましたが、時折使ってくる不意打ちやこだわりスカーフ持ちなどにはむしろ返り討ちにあうシーンが。1体でも崩れると交代のサイクルが乱れ、PTはそこから瓦解していきます。

そして最終的にたどり着いたマスカーニャ対策が、シャワーズでした。

シャワーズは水タイプであるため、草タイプであるマスカーニャとはむしろ相性不利です。しかしだからこそ、マスカーニャ側の行動も読みやすい。

マスカーニャはシャワーズに対し、まず確実に専用ワザ、トリックフラワーを押してくると考えました。それを草テラスを発動することで凌ぎ、冷凍ビームでカウンターを決めてやろうというわけです。

マスカーニャは特性へんげんじざいによりタイプが変化しますが、トリックフラワーは草ワザであるため弱点は変わりません。そしてトリックフラワーを覚えていないマスカーニャはまずいない。マスカーニャ側の行動が格段に読みやすく、だからこそ対策も成立しやすいでしょう。

相手がよほど用心深ければ交代や身代わり、まもるなどで様子見をしてくることもあるでしょう。しかしマスカーニャは多芸なぶんワザスペースを変化技に割く余裕も少ないですし、明らかに有利な対面で引いていくとも思えません。

このような理由から、シャワーズをマスカーニャ対策として採用することにしました。

またシャワーズは耐久力の高いポケモンであるため、交換を多めにするPTの方針にマッチしている点も採用の理由です。

コノヨザル…カイリューと眠りを同時に対策

カイリューはSV現環境において最強の呼び声高いポケモンです。

特性マルチスケイルを絡めた並外れた耐久力と、しんそくやテラスタルによる力とスピードを合わせ持つカイリュー。対戦する機会が多く、対策はマスカーニャ以上に重要でした。特にテラスタルノーマルから神速を連打されると、それだけでPTが壊滅することもあり、圧倒的な力とスピードの恐ろしさを体現するポケモンです。

それを封じることができるポケモンの一体が、コノヨザルです。

あのオコリザルの進化系であるコノヨザルは、珍しいゴースト・格闘の複合タイプです。

ゴーストタイプであるためノーマルワザは効果がなく、また格闘ワザで弱点をついてやることもできる。ノーマルタイプキラーといえるコノヨザルは、上述の神速連打カイリューへの抑止力になると考えました。

また特性やるきにより、眠り状態にならないのも嬉しい点です。数を減らしたとはいえ未だ対面すると厄介なキノガッサや、あくびを多用するラウドボーン、カバルドンなどへも有効です。

そしてシャワーズ同様、耐久に秀でたポケモンであることが採用の決め手になりました。努力値を耐久に回した際の硬さは目を見張るものがあります。

フェアリーテラスウルガモス…フェアリーテラスと特性でカイリューを咎める

なにこの哀愁感

カイリューと言えど根底は物理アタッカー。ならばやけどは避けたいはず。
この点から採用を決めたのが、ウルガモスでした。

ウルガモスは特性ほのおのからだにより、接触技で攻撃してきたポケモンを30%の確率でやけど状態にします。やけど状態になったポケモンは物理ワザで与えるダメージが半減します。これはカイリューにとって大きな脅威でしょう。

そしてダメ押しの一手として仕込んだのが、フェアリーテラスタルです。

こちらのPTにはフェアリータイプが不在のため、カイリューは神速にならぶメインウェポンである逆鱗を押しやすいでしょう。逆鱗はデメリットこそあるものの威力は神速を上回り、特に拘りハチマキと絡めた際の火力は並外れています。相手が対策をしていなければ、それだけで3体を圧し潰すこともできるほど強力です。

この逆鱗と神速、どちらもを咎められ、それでいて特殊方面の耐久にも優れるウルガモス。強力な特殊アタッカーでもあり、PTの物理への偏りを解消できる点も、採用への理由になりました。

シーズン2向けPT 最終形態

それぞれを解説します。

ドドゲザン

性格:攻撃↑ 特攻↓
努力値:攻撃、HP
持ち物:とつげきチョッキ
技:アイアンヘッド/ドゲザン/不意うち/瓦割り
テラスタイプ :飛行
特性:そうだいしょう

初めて対人戦に挑戦した時から変更していない唯一のメンバーです。ドドゲザンだけは変えたくない思いがありました。4倍である格闘をはじめ弱点をつかれる場面は多く、有利な相手に繰り出しても苦しいシーンは多かったです。それでもPTの軸として、マスボ級到達までは使い続けたいと思っていました。ドドゲザンを入れ替えてしまうと、PTもゼロから組みなおしになり、記事の連続性が薄れてしまうなどの理由もありました。

ボーマンダ

性格:素早さ↑ 特防↓
努力値:特攻、素早さ
持ち物:気合のタスキ
技:ドラゴンクロー/ダブルウイング/ハイドロポンプ/火炎放射
テラスタイプ :鋼

ドドゲザンの相棒として活躍してくれました。決して耐久の高いポケモンではありません。そのため扱いには慎重さが求められました。一方でワザ範囲の広さは強力で、火炎放射やハイドロポンプに助けられるシーンは少なくありませんでした。元々はキノガッサやマスカーニャを意識しての採用でしたが、この2体にダブルウィングを決めるシーンはついに一度も訪れませんでした

シャワーズ

性格:特攻↑ 攻撃↓
努力値:特攻、HP、素早さ40(多分)
持ち物:食べ残し
技:波乗り/冷凍ビーム/テラバースト/願い事
テラスタイプ :草

最終的にたどり着いたマスカーニャ対策がシャワーズでした。ドドゲザンをけたぐりで、ボーマンダをじゃれつくで簡単に処理してくるマスカーニャはPTの天敵でした。その対策としてドラパルトなど採用しましたが、上手くいきませんでした。

そこで草テラスを絡めれば対マスカーニャ性能を持ち、またドラゴンタイプへの有効打も扱え、PTに不足していた特殊アタッカーとしても優秀。このような点から、シャワーズを採用しました。

…が、このシャワーズを採用した途端にマスカーニャと当たらなくなり、この対策は一度も実行できていません。ポケモンあるあるでしょうか。

夕暮れのヤミカラスです

コノヨザル

性格:攻撃↑ 特攻↓
努力値:シーズン1の1位と全く同じ配分
持ち物:オボンの実
技:憤怒の拳/ドレインパンチ/地ならし/挑発
テラスタイプ :格闘

シーズン1の1位のPTをレンタルで使用しました。そのとき、特に使いやすいと感じたのがコノヨザルでした。そもそもHPが高く、しかも1位の方のコノヨザルは耐久に努力値を振ってあるため、打たれ強く仕上がっていました。ドレインパンチで体力を回復しつつ、長いターン戦うことができます。それでいて専用技である憤怒の拳により、火力不足は感じません。

これらの点による使いやすさに加え、神速を連発するカイリューを確実に止めるゴースト・格闘の複合タイプであることが、採用の決め手になりました。挑発で受けポケモン対策も兼ねています。

ウルガモス

性格:特攻↑ 攻撃↓
努力値:特攻、素早さ、HP奇数調整
持ち物:厚底ブーツ
技:蝶の舞/炎の舞/テラバースト/身代わり
テラスタイプ :フェアリー

第二のカイリュー対策です。

実はある動画を見て採用候補に挙がりました。ポケモン好きとして知られる人気お笑い芸人、あばれる君の対戦動画です。動画内でカイリューに対して強い抑止力として働いているシーンがあり、ラウドボーンとも迷った挙句ウルガモスを選びました。決め手は特性でした。

更にテラスタイプをフェアリーにしてあるため、例え神速を使ってこなくともテラバーストで大打撃を与えてやることができます。一見フェアリータイプ不在のPTであるため、この不意打ちは有効に働く場面が多かったです。

ウォッシュロトム

性格:防御↑ 攻撃↓
努力値:HP、防御
持ち物:物知り眼鏡
技:ハイドロポンプ/電磁波/ボルトチェンジ/放電
テラスタイプ :ゴースト

実はこのウォッシュロトムは見せポケモンです。マスカーニャの選出を誘うために入れていました。上記5体の採用はすんなり決まりましたが、残り1体は最後まで悩んでいました。結果、相手がマスカーニャを選びたくなるよう、草タイプに弱いウォッシュロトムを入れておくことにしました。

防御方面に努力値を振ってあるため、見た目に反して硬く仕上がっています。ワザ範囲は狭いですが、PT唯一の電気使いでもあります。


辛くもマスターボール級に到達

このPTで対戦を続けた結果、マスターボール級に到達することができました。

ハイパーボール級で壁に当たり足踏みしていたため、嬉しかったです。ごり押したのでなく、試行錯誤によって勝利を得られたのは良い体験でした。

あばれる君にお礼を言いたい

ポケモン仲間など特におらず、応援も助言もほとんどないままポケモン対戦に挑戦し、ここまでプレイしてきました。そんな私が今お礼を言いたいのが、お笑い芸人である、あばれる君です。

あばれる君はポケモン好き芸人としても知られており、SVでも対戦模様の配信を頻繁に行っています。その動画に助けられたからです。

面白いが楽しくはなかったポケモン対人戦

はっきり言うと、ポケモン対人戦は面白いですが、楽しいものではありませんでした。一戦が重いからです。

ポケモンはそれが真剣勝負である限り、とかく一戦が…というか、ボタンを押して決定することが重いゲームです。

ドオーもかなり重いポケモンです

このターンに何をするか。それ以前にどのポケモンを対戦に出すか。
このような決定一つが勝敗に直結するゲームで、ワンミスがそのまま負けに繋がることもあります。逆に相手にミスをさせれば多大なアドバンテージも得られます。だからこそ、勝利を目指すならばいい加減にやっていい決定は存在しません。ポケモン対戦においてAボタンを押して決定するという行為は、重い。

筆者はいくらかの対戦ゲームを遊んでいますが、それでもここまで決定が重いゲームは初めてプレイしました。

例えばスプラトゥーンや格闘ゲームなら、プレイ中に長考することはまずありません。スプラッシュボムを投げる前にじっと立ち止まって考えるプレイヤーはいないでしょう。試合を終えて振り返ることはあっても、プレイ中は流れにのって遊ぶことが多いように思います。

そしてポケモンはそうではありません。

ポケモンは言うなれば、弱パンチを1発出す前にも考えなければいけないゲームです。(格闘ゲームは考えなくていいという話ではありません)

例えばこちらが電気タイプで相手が水タイプだった場合、何も考えずに電気ワザで決定するのは危険です。

シャワーズにも、安易に草ワザを打たない方がいいでしょう

相手も弱点をつかれることは承知であり、むしろそれは電気ワザを誘う罠かもしれません。そうだとすれば、ここは安易に電気ワザを使うのでなく、地面タイプに交代されたとしても有効なノーマルワザが正解かもしれません。相手の手持ちに地面タイプがいれば、水タイプとセットで選出している可能性は高いでしょう。仮に地面タイプが不在であっても、油断はできません。水タイプの弱点である電気ワザに強いポケモンがいないのは、明らかに不自然だからです。では、この状況でもっともリスクをおさえ、かつリターンを得られる選択は何でしょうか。

…と、このように常に考えを張り巡らせる必要があり、しかもそれが毎試合、最初から最後まで続くのです。一手を考え抜いているため、疲弊が大きかった。対戦を終えたら口の中がカラカラになっていた…なんてことは、一度や二度ではありません。これほどの真剣勝負は、なるほど確かに面白い。しかしそれは楽しさとは別種の体験でした。

そんなポケモン対戦を、実に楽しんでプレイしている(ように見える)のが、あばれる君でした。

ギャグもまじえて、しかし真剣に

あばれる君はさすがプロの芸人だけあって、ギャグを挟みながら対戦をしています。視聴者と交流しながら、楽しそうに。こんなに楽しく遊ぶこともできるんだと驚きました。

それでいてプレイ内容は真剣そのもの。さすが長い間プレイしているだけあってプレイングも巧みです。特にウルガモスの回し方は参考にしています(時折とんでもミスもありますが)

プレイしている時はあれだけ疲弊するポケモン対戦ですが、あばれる君が楽しそうにプレイしている姿を見て、自分ももう少し気軽に遊んでいいのかもしれないと思えました。対戦に対する心理のハードルがいくらか下がり、アクシデントや敗北も含めて、もう少しエンジョイに寄った姿勢で遊んでもいいのかもしれないと思えました。もちろん、勝ちを目指しながら。

またトッププレイヤーであるバンビーさん、ライバロリさんの動画にも助けられました。

シーズン3以降の記事について

ポケモン対戦自体はまだまだ続けるつもりでいます。ただこの記事シリーズの扱いには悩んでいるところです。

もともとこの記事シリーズは初心者である自分が対戦模様を発信することで、同じ立場のプレイヤーのハードルを下げることを一つの目的にしていました。マスターボール級へ到達した今、まだ上級者を名乗るのは早いでしょうが、一方で「ゼロから」だの「デビュー」だのの文言をタイトルに入れるのは、良くないと思っているからです。

ポケモンにまつわるアウトプット自体は続けたいため、次からはタイトルを変更して書くかもしれません。

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