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ディフェンスチームこそ強いハンドラーを入れる。

キャプテンの決断

常にキャプテンの頭を悩ませるのはメンバー構成だろう。オフェンスにはオフェンスが上手なメンバーを、ディフェンスにはオフェンスが苦手なメンバーを入れる。大抵のキャプテンがそうするだろう。

キャプテンは大抵最上級生ではない。最上級生は幹部を終え、体力的にも技術的にも精神的にも一番充実しているが、幹部ではないため、決定権はない。しかし決定に関して大きなプレッシャーとなっていることは明らか。最上級生をオフェンスに入れずに、ディフェンスメンバーに入れるという決断はキャプテンにはしにくい。

勝つのか、機嫌取りなのか。

しかし、それでは勝つことには繋がりにくい。オフェンスがキープしてもディフェンスがブレイクできないからだ。ディフェンスがブレイクしてこそ、勝利を近づけることができる。

オフェンスは3人もしくは4人居れば十分得点できる。その他は邪魔にならないようにひっそりとしている方が良い。試しに誰がパスに絡んでいるか見てみると良い。一度も触らない人が必ずいるはずだ。練習で一年生を入れても得点が取れるように、上手なオフェンスが3人居れば十分だ。

最上級生だからといって遠慮してはいけない。いやむしろ勝つために上手な人こそディフェンスに入れるべきだ。

試合の流れを想定する。

オフェンスがキープできないときはどうする?という疑問もあるだろう。しかし、チームで最強のメンバーをオフェンスに入れて、もしオフェンスがキープできなかったとき、どうするか?1点は良いのかもしれない。2点ブレイクされたときの対策はどうするのか?それこそ危機である。打つ手はない。それを想定して練習しているならまだしも、気合いだと言いながら的に向かうのはただの無策である。

危機のとき、一番効果的なのは、人的配置を変更することだ。変更後も7人の力が変わらないのがいい。できればアップしたらなおさら良い。もし、ディフェンスメンバーにこそ最強のメンバーを居れていたとしたらどうだろう。明らかにこれまでのオフェンスとは一線を画するような。

試合というのは流れを作るものである。前半は後半のために策を打つべきだ。今のプレーは今の得点のためだけではなく、後半の自分のためになるようにプレーすべきだ。そのためにも、いろいろなことを想定しながら対策を講じるべきだ。

最高のパフォーマンスを最後の得点で。

オフェンス、ディフェンスに分けるチームが多い。それはそれで良いことだろう。それも想定してのことだろう。しかし、最後の一点を取るためのメンバーが前半から連続で出ていたとしたら、最高のパフォーマンスを出せるだろうか?相手は気合いで勝てるほどなのだろうか?

状況が悪くなったから、オフェンスもディフェンスもで続けて、試合の最後までパフォーマンスが継続できるはずはない。だとしたら最強だ。そんな人がいたら全日本代表に入ることだって可能だ。しかし大抵はそうではない普通のプレーヤーにすぎない。普通のプレーヤーだってきちんと準備さえしてさえいれば、最高のパフォーマンスを最後の得点で出すことができる。

個で強いハンドラーをディフェンスに入れる。

では、どんなタイプのハンドラーをディフェンスチームに入れるべきか?

それは、個で強いハンドラーだ。

個で強いハンドラーとは、パスアンドランを得意とするハンドラーのことだ。ミドルやディープにパスを出してゲインしていくタイプのハンドラーは他者に依存することが多く、ディフェンスチームには向かない。むしろ2本に一回パスをもらうようなタイプのハンドラーが望ましい。

さらに、ロングシュートも狙える方がオフェンスにプレッシャーをかけやすい。ロングシュートの危険があるからこそ、パスアンドランが生きてくる。

練習中から化学変化を見つける。

試合で勝つために必要な化学変化。それは練習中から培っていく。化学変化は人と人の意識の重なりから生まれるからだ。人と人の意識の重なりとは、他人を理解することであり、その理解と試合中の閃きが起こす実際のプレーが化学変化である。

他人を理解することを、頭ではわかっていても体がついてこない場合がある。その場合は何度も反復してみる他ない。練習あるのみである。一番良いのはコートの外から見ながら、プレーを予測すること。その人への理解を深めるのであればその人だけを追って予測し続けてみる。そうすることでより深い理解が体に染み渡るはずである。


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