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RTA in Japan ex #1 / GATE 参加レポート(解説とRTA練習場)

 LANパーティーイベント「GATE」にてBYOC席での参加と、RTA in Japan ex #1 の現地オフライン解説者で参加しました。BYOC席で企画した、主にRTA in Japan ex #1 の走者向けとなる「RTA練習場」の模様は、以下のTwitchコレクションにまとめてます。

 また、イベント終了後に反省会配信を2回行いまして、会場ではお話しできなかった方や、一緒にお会いした方と語り合いました。反省会配信は、以下のTwitchコレクションにまとめてます。

LANパーティーとは

 今回のRTA in Japan ex #1は、福岡eスポーツ協会が主催するLANパーティーイベントである「GATE」上にて、イベント内イベントでの開催でした。ではその「LANパーティー」とは何なのか。こちらの記事の写真を流し読みするだけで、本文はそんなに読まなくても雰囲気は分かると思います。

 大きな会場で、運営によるステージ上イベント、協賛企業の販促ブース、座席を借りられるBYOC席チケットを購入してゲームなどを遊ぶ参加者、入場チケットでこれらの出し物を楽しむ参加者、などなどがごった返すオフラインイベントです。RTAの国内最大級イベントがRTA in Japanであれば、LANパーティーの国内最大級イベントは「C4LAN」です。2019年まで開催していましたが、昨今事情でしばらく休止しており、今年での再開を見込んで調整されているようです。RTA in Japanも初期の頃に一度だけ、RTA in Japan for #C4LANJPという、C4LANの一般参加者としてBYOC席を借りての特殊な開催形式がありました。

 今回のGATEでは、RTA in Japanは一般参加者としてではなく、特別に専用区画が確保されての参加でした。同会場でリングフィットアドベンチャーのRTAをされていた、えぬわたさんも同じく専用区画でした。

現地参加の決断まで

 現地で参加するかどうかは結構ギリギリまで迷っていました。久々のオフラインイベントということで、ご時世的な事情さえなければ遠征となろうが100%迷わずにオフライン参加で、LANパーティー会場での開催であれば絶対にBYOC席を借りることも決めていました。理由は、今回企画した「RTA練習場」をやりたかったからです。今までのRTA in Japanのオフラインイベントにおいて現地観戦勢の目線では、運営が準備するスペースだけでは走者の方がいつでも好きな時に練習できる状況ではなかったと思いました。ただしこれは苦情的な意味合いではなく、会場の物理的なスペースの問題や、運営の方が会場に持って行ける機材、イベント自体の完遂等を考えると、どうしても優先順位が下がってしまうので致し方ないと思います。

 RTA in Japan自体が直接会場を借りての開催の場合は視聴者としてはどうしようもないですが、LANパーティー上での開催であれば、BYOC席があってその席をどう使おうが規約に反しない限りはチケット購入者の自由です。最終的には以下2点が最後の後押しとなって、BYOC席での現地参加を決断しました。

核さんも参加するなら同じくBYOC席でRTA練習場をやるつもりだったこと
TWWWR(読み:タワー)走者の敷き紙さんから解説依頼を頂いたこと

 オプションを含めて購入したものは以下の通りです。

・BYOC席(全日入場可) x1
・ゲーミングモニターレンタル x2
・ゲーミングチェアレンタル x1
・ゲーミングPCレンタル x1

 BYOC席購入の場合、PCやモニターの持ち込みなどのために事前にイベント会場宛てに発送することもできますが、家で配線解体して梱包して発送して、という手間を考えるとお金で解決したほうが楽だと思い、全部レンタルにしました。練習の模様は配信するつもりだったので、自分用にPCとモニターを1台ずつと、RTA練習用にモニターをもう1台とゲーミングチェアです。また、以下のものは協賛のLogicool様より無料で借りられるとの事で、ありがたくお借りしました。

・ゲーミングマウスレンタル x1
・ゲーミングキーボードレンタル x1
・ゲーミングヘッドセットレンタル x1
・マウスパッドレンタル x1

 GATEの開催は2/18(金)~2/20(日)の3日間で、そのうちRTA in Japan ex #1は2/19(土)~2/20(日)の2日間の開催でした。RTA in Japan ex #1の初日も12:00開始なので2/19(土)の朝一で福岡に向かえば十分間に合うのですが、せっかくBYOC席での参加ですし、2/19(土)の早目の出番になる走者の方が練習に来てくれるかもしれないので、2/18(金)も仕事を休みにして3日間たっぷり楽しむことにしました。核さんからも、BYOC席チケットを購入した旨の連絡がありました。LANパーティーでは基本的に、一緒に参加する人同士は主催側に伝えれば隣接座席にはしてもらえるとの事で、GATEもこれを受け付けているため、核さんと私の座席の隣接希望を出して無事受理されました。

0日目:準備

RTA練習場

 出発日までは、少しずつ準備を進めていました。まず移動手段はLCCのピーチ航空で一番安いシンプルピーチのプランにしたのですが、その場合は手荷物持ち込みが7.0kgまでで、手荷物預けが別料金になってしまうので、まずは荷物を厳選することにしました。大きく分類すると「機材」と「着替え」です。

 機材は主に、自分のゲーム機、キャプチャーデバイス、各種ケーブル、電源タップです。実際に持って行ったものを、細かいケーブル等は省略してざっくりと列挙します。

・ニューファミコン:ソフトは内藤とEverDriveに色々入れたもの
・RetroTink 2x:低遅延コンバーター
・キャプチャーデバイス AVerMedia GC550 PLUS:今回用に購入
・LANケーブル 5m:GATEより有線LAN用に持参くださいとあったもの
・HDMIケーブル 3本:GATEよりモニター用に持参くださいとあったもの、その他にもいろいろ使うので
・HDMI分配器:HDCPをごにょごにょするやつ、何かあった時のために
・電源タップ:標準は1席あたり2口で絶対足りないので

 迷ったけど置いて行ったものは以下の通りです。

・スーパーファミコン
・Nintendo Switch

 ゲーム機は大きさも重さもかさばってしまうので、今回持って行くものはニューファミコンのみとしました。結果的にはこれで良かったと思います。

 着替えもどの程度持って行くかは少々悩みました。仕事で出張する時も結構悩みますが、行程の全日数に対して、持って行く着替えの日数の兼ね合いになると思います。洗濯を前提とせずに全日数分持って行くのか、洗濯をして着回す前提で少な目に持って行くのか、洗濯前提の場合はホテルやその付近にコインランドリーがあるかどうかの確認も重要です。結果的には重量や大きさの問題もあるので、着替えは1日分としました。

 どのくらいRTA練習場の需要があるかも確認しておきたかったので、ツイートのほうで私のDiscordサーバーに誘導リンクを貼りつつ、予約枠を受け付けました。結果3名の方が書き込んで下さったので、後は当日突発で来そうな分も考えれば十分やる意義はあるかなという感じでした。

RTA練習場 利用予定者

解説

 TWWWR走者の敷き紙さんから依頼が来たのは2/4でした。本番まで2週間程度でしたが、2021年8月のレイドRTAマラソンで、ご自身で解説しながらプレイされた際の原稿の資料があったことや、15分程度の短いゲームであったため、問題なく解説できるんじゃないかなというイメージはありました。前回のレポート記事に書いた、解説をする際のテンプレートをメインに準備を進めました。詳細は下記記事をご覧ください。

 今回は、解説用ドキュメントをどうしようか非常に悩みました。時間が短いゲームは、説明したいことに対して時間が圧倒的に足りないです。ざっくりとカテゴリ分けをしても、これだけの内容をバランス良くまとめなければいけません。

  1. ゲームのストーリー

  2. ゲームの通常プレイ範疇の基本仕様

  3. ゲームのRTA的なテクニック

  4. 小ネタやエピソード

 敷き紙さんの資料や動画レクチャーから、まずは、RTAの進行状況に対応して2と3の話を最優先に入れていきます。1の話は、今回のTWWWRで言うと割とシンプルなので最初と最後に入れるだけで済みました。その後に2と3の話を少しずつ肉付けしていき、最終的に30秒~1分程度の時間の余る箇所が2回ほど出てきたので、そこで敷き紙さんの希望する小ネタやエピソードを入れることにしました。

 小ネタやエピソードを入れるにあたって重要視したのは「なるべく走者に話してもらいたい」ということで、ここには二つの理由があります。一つ目は、時間の短いゲームでは走者の方が喋るタイミングがなかなかないので、少しでも走者の印象を視聴者に持ってもらうためです。二つ目は、当事者ではない解説が話すよりも走者自身に話してもらい、解説は聞き手役に回る方が、実際に体験した重みが違って伝わりやすいだろうという点です。

 もちろん、RTA中に喋ってもらうには走者側の負担も相応にありますが、元々は時間の余る箇所で、RTAの状況的にもしばらく大技などがなく道中を進むフェーズだったこともあり、この点は敷き紙さんとも相談して了承頂きました。結果、本番中の後半の空き時間のところで敷き紙さんが一番紹介したかった「足場を消し忘れて空中浮遊できてしまうバグ技が発見された途端、TWWWR走者がみんなこぞって空中に向かってジャンプし続けた」というエピソードを盛り込むことができました。細かい点としては、解説中のタイミングなどもあって走者側から切り出すのは難しいので、解説側から話を振ってそれをトリガーに喋り始めてもらう形でタイミングを合わせました。リハーサルでもこの点はバッチリと決まったので、解説目線では本番に際しての不安はありませんでした。

 これで解説用ドキュメントのアウトラインとしては問題なく出来上がったのですが、実際にリハーサルで運用して見ると、解説がプレイに追いつけずに遅れてしまったり、喋ることがない沈黙の時間が出てしまいました。私の解説スタイルからすると、話すことを一字一句決める台本形式よりも、言いたいことを箇条書き形式にして、本番の突発的な事象も考慮しつつ、アドリブで幅を持たせられるようにしていることが多く、今回も最初のバージョンでは箇条書き形式にしていました。しかし、リハーサルではうまくいかなかったため、ここは何とか改善する必要があると考えました。

 その中で、今までのリハーサルや敷き紙さんの練習配信を見ていて分かった事として、おそらくゲーム自体の性質や敷き紙さんのRTA技術によるものだと思いますが、ゲーム開始から終了までは14分台で概ね安定していました。これだけプレイ時間が安定するのであれば、過去の経験から時間を厳密に決めた台本形式でも行けると思い、方針を変えることにしました。RTA in Japan Online 2020で解説をさせて頂いた、とんこつさんのスーパードンキーコング3(GBA版)が同じ方式を取った初めてのケースになります。詳細は下記記事をご覧ください。

 これを前提に、次のように台本を書き直しました。元々作っていたものを話し言葉に変えて、時間単位で区切るだけではあったので、それほど手間は掛からずに済みました。次のリハーサルで運用してみると今までよりは良くなったため、これを本番で採用することにしました。敷き紙さんの了承も頂いたので、丸まんま公開します。

 なおリハーサルの際、敷き紙さんから共有されているゲーム画面とこの台本をいい感じに画面上に配置している時に、少し違和感があって、何故だろうと少し考えたら「そうだ、今回はオフライン解説じゃん!」と気付きました。最近の解説として担当したRTAイベントはもちろんオンラインばかりだったので、オンラインの解説形式に慣れきってしまっていました。自分はオフライン解説の場合、ドキュメントは印刷することにしています。少し前まではUSBメモリにPDF化したデータを入れて、コンビニのコピー機で印刷をしていましたが、昨今は便利になってきたもので、スマートフォンのアプリから無線通信でコピー機にデータを送って印刷できることを知りました。一応、直前での修正なども考えて印刷は現地で実施することにしました。

1日目:2022年2月18日(金)

 朝5時前に起きて、5時くらいの電車で自宅から成田空港に向かい、ピーチ航空にて7:50成田空港発、10:10福岡空港着の飛行機に乗りました。最初の想定外は「手荷物重量」で、厳選した荷物で7.0kgに収められたと思いきや、空港の計量器だと8.0kgちょっと行ってしまってました。致し方なく追加料金を払って手荷物を預けることにしましたが、当日預けだと更に追加料金があるので、後で帰りの飛行機の手荷物預けを予約だけしておきました。

 福岡空港に着いた直後にびっくりしたのは、やはり街中の空港であることです。空港の建物から外を見ると街中の風景が広がっているのはとても斬新でした。また、人生で九州初上陸でもあり、今までは一番西まで来ても四国までだったので新記録です。空港からは地下鉄で唐人町駅に行き、会場のヒルトン福岡シーホークまでは徒歩で15分程度です。駅に着いたのは10:40くらいでしたが、会場の開場時間は12:00で少々時間があるので、近くの少し大きな公園を散歩しつつ、朝から移動で何も食べていなかったのもあり、昼食を取ることにしました。飲食店がたくさんある感じの駅ではありませんでしたが、とんこつさんのおすすめ飲食店情報ツイートから、丁度唐人町駅前のお店の紹介があったので、そこに行くことにしました。

 腹ごしらえも済んで11:30くらいになったので、店を出て会場に向かいました。会場に向かう途中の、会場のほぼ手前にMARK IS 福岡ももちという大型商業施設がありました。もし何かあったら買い出しに行くと思うので、予めどんなお店があるか見ておこうと思って寄ってみました。100円ショップのキャンドゥ、家電量販店のコジマ×ビックカメラ、ドラッグストアなどがあったので、色々と現地調達できそうなことが分かって安心しました。

 会場のヒルトン福岡シーホークに到着し、開いてるのか開いてないのかよく分からないちょっと不安になる入口から入ると、それっぽい受付ブースがあったので恐る恐る聞いてみたら無事GATEの受付だったので、スマホアプリで事前に購入しておいたチケットのQRコードを見せて受付終了です。紙バンド、レッドブルのカップ(RTA in Japanのボランティアでもらったものと同じ)、座席番号とWi-FiのID/PWが書かれた紙をもらい、会場に入りました。

1日目 2/18(金) 12:00過ぎの会場の様子

 メインステージで行われるGATE公式のイベントとして開会式が14:00から行われますが、時間的にまだ準備段階で上記写真中央のメインディスプレイでちょっとしたPV的な映像が流れているのと、スタッフの方や協賛企業ブースの方がまばらにいるといった感じでした。自分の借りたBYOC席に行ってみると、椅子だけがゲーミングチェアになっていて他のレンタル品はなかったのですが、近くにレンタル品貸し出しのブースがあったので、受付の方に話してPCやモニターなどの事前にチケットで買っているレンタル品一式を借用できました。この時に、RTA in Japanの技術スタッフであるhoishinさんが話し掛けて下さり、RTA in Japanの場所を案内してもらいました。

RTA in Japanのブース 開場直後なのでまだまだ準備中の感じ
名札 カードゲームができそう

 ひとしきり話した後、準備の邪魔にもなってしまうので、私も自分のブースの準備をすることにしました。レンタル品は基本的に、新品と同様の箱に入った状態で渡されるため、開梱に少し苦労しました。返却する際も元の状態に戻す必要があるので、撤収の際には片付ける時間に少し余裕を見る必要があるかなと思いました。RTA練習場の機材構成図は下図の通りです。

RTA練習場 機材構成図

 USBの外付けキャプチャー機器に、ゲーム機をHDMIで直接繋ぐか、Retro Tinkを経由して繋ぐかの違いだけで、非常にシンプルな構成です。しかし、セットアップの中で、スピーカーとマイクを持って来るのを忘れたことに気付きました。スピーカーは最悪ディスプレイに搭載されてるタイプもあるかなと思ったんですが、今回レンタルしたモニターには残念ながらスピーカー機能がありませんでした。マイクは配信上で私が横槍を入れる声や環境音を入れるためで、普段の配信で使っているものを持って来る予定だったのを忘れていました。幸い会場までの近くにコジマ×ビックカメラがあるので、後で調達することにしました。また、手元カメラはスマホからVDO.Ninja経由で配信PCのOBSに取り込む形式としました。Webカメラがなくてもスマホ用のカメラスタンドだけあれば、スマホの高画質なカメラを使う事が出来るので便利ですね。そんな感じでRTA練習場の設営は完了し、流す映像はもちろん(?)これ。

eスポイベント会場で流れる内藤

 ネタ的な感じに見えますが、実は内藤九段将棋秘伝はこういった設営確認のデモとして流すには最適なソフトなんです。電源を付けた直後にBGM付きのタイトル画面がしばらく流れて、その後にBGMは流れないけど駒を打つ音が出る対局画面に切り替わり、これが繰り返す形となっています。映像もそうですが、音声がきちんと流れるかが確認できるんですね。配信PCのほうは工場出荷時の設定になっているので、Windowsの初期設定から始まり、OBSのインストール、キャプチャボードのドライバのインストール等、配信に最低限必要な作業を実施しました。

 RTA練習場の設営を終えて、メインステージで行われていたGATEの開会式や最初のトークセッションなどを見届けたあたりで、ホテルのチェックインができる時間になっていたので、一旦会場を離脱してホテルに向かいました。会場自体のヒルトン福岡シーホークに泊まれれば一番楽でしたが、残念ながらお値段の都合により断念しまして、歩いて数分のザ・レジデンシャルスイート・福岡を予約していました。自分が泊まった時の値段は朝食付きプランで1泊約1万円で、2/18(金)チェックインの2/20(日)チェックアウトで2泊でしたが、集合住宅を居抜きでホテルに流用した感じで、予想以上に広く設備も充実した部屋でした。

ザ・レジデンシャルスイート・福岡の宿泊した部屋

 その後、会場に一度戻りましたが、最初の予約者であるスーパードンキーコング2走者のとんこつさんが来る20:00まではまだ時間があり、メインステージでアニソンDJイベントが始まったのもあって聞きながらぼーっとしていました。アニソンと言いつつゲームBGMなんかもあったので楽しかったです。個人的には音量がもう少し耳に優しければ尚良かったですが、ライブ系イベントは性質上しょうがなさそうです。この時に、会場に来る人の事を考えて案内的なものを作っておこうという事で、やっつけでこんなものを作ってました。自分のBYOC席の宣伝兼、RTA in Japan ex #1に来る人向けの会場内案内画像です。

 その後、夕食のためにまた会場を出て戻る途中くらいで、とんこつさんから会場に到着した旨の連絡があったので、会場に戻り合流をしてとんこつさんのRTA練習が始まりました。この時はまだアニソンDJのイベントが続いており、会場内はかなり大きい音量で音楽が流れていたので走者としてはかなりやりにくそうな状況でしたが、そもそもそういう環境でのRTAイベントではあるので、予め体験できたという点では良かったと思います。幸いとんこつさんの本番では、公式イベントがないインターバルの時間ということもあって、練習の時よりは多少楽な環境にはなるようでした。

 とんこつさんの練習時間は20:00~22:00までの予定でしたが、割と早く調整が終わったとの事で早目に切り上げられました。1日目は会場自体も22:00で一旦閉場で2日目の9:00から再度開場となるので、自分の席をある程度整理だけしてRTA in Japanのブースを見に行きました。RTA in Japanの運営全8名のうち、主催のもかさんだけ残念ながら今回現地には来られないとの事で、7名がこの時点で全員揃っておりましたが、まだ細かい準備など色々大変そうで、机の下に潜り込んでセッティングなどもされていました。今回、お話しした人を忘れないように、名札を撮らせて頂くことにしていて、早速RTA in Japanの運営陣をコンプリートしました。

Hoishinさん KeynNakaさん yagamuuさん ohonさん becoさん ぱすたさん Cmaさん

 その後にお会いした方々も、なるべく撮る用にはしていたんですが、配信中で自分の携帯をカメラ用に使っていたり、単純に忘れていたりと実際はお会いしてても名札を撮りそびれてしまった方もいます。すいませんでした。邪魔をしない程度に雑談をしながらRTA in Japanの設営を見守りつつ、閉場時間の22:00を迎えて1日目は無事撤収しました。

2日目:2022年2月19日(土)

 朝起きて、楽しみにしていることの一つ、ホテルの朝食バイキングです。出張でもなるべく朝食付きのプランで泊まるようにしていましたが、バイキング形式はご時世的な事情で縮小営業だったり、やっていなかったりもしますが、ここではしっかりと感染対策をしての通常営業という感じでした。品数がとても多く、食事場所から見られるガーデンプールも豪華!

ザ・レジデンシャルスイート・福岡の朝食バイキング

 プールの水面を見て気付いたんですが、この日の朝はあいにくの雨模様で、外も結構寒かったです。開場時間の9:00ちょっと過ぎに会場に着きました。今日から土曜日でRTA in Japanも始まる上に、本格的にメインステージやBYOC席なども稼働開始といったところですが、まだ朝一でもあって昨日同様人もまばらの感じ。しかし、昨日まではなかったえぬわたさんブースの看板がありました。私のBYOC席から前のBYOC席の列を挟んだ向こう正面で、席に座った状態から常に見える位置でした。

2日目最初の様子 いつの間にかできてたえぬわたさんブース

 その後、隣の席のさんも合流してRTA練習場が本格的に始動しました!

RTA練習場

 結局持って来るのを忘れて足りていなかったスピーカーとマイクも、近くのコジマ×ビックカメラが開店する10:00に合わせて買いに行ってました。看板はそのついでに100均で買ってきたホワイトボードで、すぐそばでたむろってたエクシークさんに無茶振りして内藤九段将棋秘伝RTAの手順を書いてもらいました。エクシークさんにはもちろんプレイもしてもらいましたが、初プレイで33秒台を出す将来有望っぷりで、ざっくり感覚では31秒台が安定して出せると挑戦者トーナメントの準決勝から決勝レベルと言う感じですが、年々レベルも上がってきているので、どうなるやらといったところです。消息筋からの情報によると、今年行われる第5期内藤九段将棋秘伝トーナメントは、4/9(土)で調整中との事です。

 この日はまず最初に元々予約されていた、しゃのさんによるメタルマックス2の事前練習が行われました。メタルマックス2は解説のR-0109(リロイングマン)さんがオンライン通話で解説するので、解説への画面と音の共有、走者と解説の通話をできるようにセッティングして走ってもらう事ができました。この時に会場で使っている回線のトラブルなどもありましたが、スタッフの方に伝えるとルーターの不具合であることがすぐに分かり、迅速に復旧の対応をしてもらうことができました。

テッド・ファイヤー! がががっ!

 ユーリルさんによるSFC版DQ3のランダマイザは、RTA in Japan ex #1の採用作品ではありませんが、日本国内事情的にイベントでは採用されにくいランダマイザ作品ということもあり、ある意味こういう場所だからこそできるRTAということで披露して頂いて、とても嬉しかったです。ランダマイザのルールとしては主に、敵の経験値が4倍であることと、宝箱やタンスなどで手に入るアイテムや店売り商品などが詰まない程度に、内部的にある程度のランク付けをされてランダム化されています。

 全編ユーリルさんが解説しながらプレイしてくれているので、可能であれば上記ダイジェストで全部見て頂きたいくらいですが、オイシイところだけであれば下記クリップだけでもご覧ください。

 RTA練習場を予約されていた方の予定は全部終了したので、後は野良で使って頂ける方が来るかどうかといったところですが、ひとまず暇になったので、内藤の自動計測を一から作ったり、核さんと突発で5先勝負をしたりして遊んでいました。核さんが企画したパリダカ反射神経王in福岡も、多数の挑戦者に遊んで頂きました。

内藤自動計測(LiveSplitとAutosplit Helper)
アジーンvs核 内藤5先
パリダカ反射神経王in福岡 せいせきはぴょう!

 そして夜になったあたりで、メトロイドドレッド走者のバネさんが来られまして、衝撃の「今日、新技が見つかったので練習して良いですか」です。モチのロンということで練習して頂き、結果的には本番で採用されるには至らなかったものの、後日に更なる練習で洗練されたようで、この場もきっと役に立ったんだろうという嬉しい思いです。

 バネさんの練習が終了し、最終日に備えるため23:00になる前くらいで、少し早いかなとは思いつつもその日は撤収することにしました。

3日目:2022年2月10日(日)

 楽しいイベントも時間が過ぎるのはアッという間でもう最終日です。前日早めに撤収して寝たこともあって、起きたのは朝5時過ぎでしたが、ここで一つ迷った点がありました。ホテルの朝食は7:00からなので、このままホテルで朝食の時間まで待ってから朝食をとってチェックアウトして会場に向かうか、チェックアウトせずに一度会場に行って朝食とチェックアウトだけして戻って来るかという二択です。でもせっかく起きたのだから、少しでも楽しい時間を過ごしたいと思って軽くシャワーだけ浴びて会場に向かいました。その判断は正解で、座席に戻ってきて比較的すぐに、幻走スカイドリフトの走者である獅遊神がる(読み:しゆがみがる)さんがRTA練習をしたいとの事で、使って頂きました。

幻走スカイドリフト 練習中

 終了後、ホテルの朝食とチェックアウトで一度ホテルに行ってまた戻ってきたところあたりで、敷き紙さんと無事お会いでき、しばらくTWWWRの練習に使って頂きました。連射する箇所も多く結構消耗するとの事で、練習も1時間くらい軽くやって切り上げて、後は本番を待つこととしました。

 ちなみにTWWWRの前ゲームであるバイオニックコマンドー(GB版)は、走者のなたでこさんがその前にRTA練習場のブースに来て頂いており、携帯用の互換機で少し遊ばせて頂きました。自主的にジャンプができない海腹川背のワイヤーアクションという感じで本当に操作が難しく、事あるごとにジャンプをしたくてたまらない場面ばかりでした。本番のほうでもワイズマンが無事くたばりまして、いよいよTWWWRの出番となりました!

本番の環境

 本番の環境は上記写真のような感じでした。解説席の目の前に解説用のディスプレイがあり、写真外ですが右の走者席にも同じように走者用のディスプレイがあって同じ画面が表示されています。走者席と解説席の間にあるタブレット端末では、Twitchコメントの表示をして頂いていました。結果的には本番中は解説に精一杯で流れも速かったので、コメントを見る暇はほとんどなかったです。そして、バインダに挟んだ解説台本は、本来は手持ちにしようと思いましたが、解説用マイクが手持ちという事だったので、目の前に置くことにしました。この写真の時点では机の上に置きましたが、角度がついておらず少し読みにくかったので、その左奥にある感染対策用の手袋の箱(見た目ティッシュ箱に見えるやつ)を拝借して、バインダの下に潜り込ませてうまい具合に置台にしてしまいました。本番のTwitchとYouTubeの録画は以下の通りです。

 解説の感想としては、Layer02のボスである森の妖精のあたりで少しバタバタしてしまった点がありましたが、それ以外は基本的にタイムスケジュールの台本がうまく機能していたと思います。敷き紙さんも、大きなミスなく魅せたい大技やグリッジは安定して決まっていてGGでした!

 その後は、バネさんがもう一度新技の練習に来てくれたり、自分たちの席でRTA in Japanの配信を出して観戦したりしていました。そんな楽しい時間もあっという間で、帰りの飛行機の時間の都合上、撤収の準備を始めていました。

RTA in Japanを観戦しながら撤収準備中

 最終ゲームであるバネさんのメトロイドドレッドが丁度終わったタイミングで会場を後にしました。その後、メインステージのじゃんけん大会イベントでyagamuuさんが優勝して商品をもらったことや、RTA in Japanのレイドをもらってのえぬわたさんによるリングフィットアドベンチャーのフィナーレには立ち会えなかったことが残念でしたが、反省会配信でその楽しかった雰囲気は教えてもらうことができました。どのタイミング帰ろうかは本当に迷ったんですが、今回は翌日の月曜日のことも考えて、日付が変わる前には家に帰られる予定で組みました。次回このようなイベントがある時は、もう少し頑張って翌日の休みも含めて調整しようかなと思いました。最悪、午前中だけでも休めるなら、最終日にプラス1泊して翌日の午前中で帰るというやり方もあるかなと今更ながらに思いました。

総括

 久々のオフラインイベントということや、BYOC席で企画したRTA練習場は果たして利用者が来るのかなど、不安だったことが色々とありましたが、結果的には多数の方に遊びに来て頂いて、楽しい3日間でした。RTA練習場の環境提供の観点では、細かいところは色々不足していたことはありましたが、持込ハードやPCゲームでRTAの練習ができ、配信のほうでもゲーム音・環境音・走者マイク・ガヤ(私)のマイクがある程度バランスよく乗っていたので、突貫かつ単純な構成で作った割には最低限の環境を提供できたのではないかと思います。解説としては、昨今はオンライン解説に慣れきっていたこともあり、久々のオフライン解説で緊張していた点もありましたが、こんな環境でやっていたんだなあという感覚も取り戻すことができました。全体としては本当に楽しかったです!

 今回はRTA in Japanの便乗してのRTA練習をするという企画でしたが、今後は単独でこういうLANパーティーにBYOC席で参加してのRTAイベントなんていうのも面白そうですね。似たようなイベントは既に、過去のC4LANでとよまなさんがされていたそうです。

 オンラインはオンラインの良さもありますが、同じようにオフラインはオフラインの良さがあると思います。それは何と言っても「RTA関係者同士の交流」ではないでしょうか。RTA in Japanの公式サイトに掲げられている「イベントの目的」にはこうあります。

RTA in Japan 公式サイト「イベントの目的」

 特にここ2年のRTAイベントはほぼ全てがオンライン開催であり、この頃にRTAを始めた方などもいらっしゃいます。私も、オンラインだけでの交流だった方と実際にオフラインで会う事ができで本当に良かったです。どちらか片方だけではなく、オフラインとオンラインの両輪でバランスよく開催できることで、より結束が固まっていくのではないかと思いました。今後にも期待したいと思います。

 既に昨年末に発表自体はされていますが、主催のHiSTさんによる名古屋RTA Meetingが、ゴールデンウィークの5/5~5/7の日程でオフラインイベントを開催されます。RTA in Japan ex #1が終わった日に採用作品も公開されまして、こちらも楽しみです。現地観戦もしたいですし、ボランティアスタッフ募集もあるようなので、都合付けて参加したいと思います。

 長々とした記事でしたがお読み頂きましてありがとうございました。それではまた、次のイベントでお会いしましょう!


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