007-初めての対面...

アパートの部屋のドアが開くとふくよかな年輩の女性。
アーニャのお母さんだと思い、日本から来たペンパルである事を伝えるが、彼女はまったく英語を話せないようで伝わらない。
アーニャから送られてきた手紙と写真を見せると、ブルガリア語で何か話しているけどまったくわからない。。
ただ顔は笑顔になり、何かを言いながら部屋に入るように促された。

アーニャの家と思われる家は、暖炉があり暖かい。促されるまま上着を脱ぎソファに座るとやはりブルガリア語で何かを話す。
今、家にアーニャがいない事だけはなんとなく雰囲気からわかった。
すると彼女は、部屋の隅にある電話の受話器を取り、どこかに電話をした。
相手が出たようで何か話しているがやはり何を話しているのかわからない。
しばらくすると電話口へ出るように案内した。

受話器を受け取り耳に当てると英語で話す声が聞こえた。

アーニャだ!

アーニャもとても驚いた様子で本当にあなたなの?なぜ急に来たのなど色々と聞かれた。そりゃそうだ。普通こんなに離れた所に来るなら前もって連絡くらいするもんだ。そして今、アーニャは家を離れた所に住んで、学校に通っていると。2日後の金曜日には帰るからそれまでホテルで待っていて欲しい。と言われホテルの名前を伝えた。

電話を切るとアーニャのお母さんが紅茶と何か見たことのない焼いたお菓子のようなものを出してくれた。食べてみるとカボチャを焼いたようなもので、少し砂糖がカラメルのようになったもので包まれとても美味しかった。

お互いに言葉がわからないにも関わらず、アーニャの写ったアルバムを見せて色々と説明してくれた。
どのくらい過ごしたかは分からないが、暗くなる前にホテルに戻ろうと思い、帰るよう準備をするとアーニャのお母さんも理解してくれたようで、アーニャの電話番語を書いた紙を渡された。
そのあと玄関でハグをしてお別れをした。

まずまず、アーニャと2日後には会えるそれまでは街を散策して時間を過ごそうと思い、ホテルへと向かった。

成田を出て3日、本当に色々なことがあった。疲れ果て、モスクワのトランジットで泊まった宿泊所のベッド以来、1日ぶりのベッドで眠りについた。

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