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きれいな景色を見たら下ネタを書きたくなったので、思いっきり書いてみた

*タイトルの通りガンガンぶっこんでいくので、下ネタが苦手な人は回れ右でお願いします。あと「書きたくなった」であって「カキたくなった」ではありませんのであしからず。



ちょっと前まで平成レトロブームだったそうですが、皆さんはレトロなものは好きですか?

例えば、建物内にゲーセンがある配線むき出しコンクリートの内装の観光ホテル。例えば観光地の手前にあるなぜか演歌が大音量で流れている土産物屋。そして秘宝館

秘宝館なんてのもかつてはいろんなところにあったのですが、すっかり排斥されて、いまや日本中探しても数少なくなっています。エロネタはすっかり肩身が狭くなっているようです。

とはいえ、日本にはもっと古くから続くエロネタがございます。


男性器が多いようですが、女性器をかたどった御神体も結構いらっしゃるようです。

実際温泉とか行くと、お風呂に男性器的な形の石があるところとか、見たことある人もいるのではと思うのですが。

個人的にもいくつか見たことはあるのですが、特に印象的だったのが有馬温泉の某旅館ですね。
風呂入ってたら、なんかアワビみたいな形の岩の割れ目からお湯が出てきてるなあと思ったんだけど、部屋に戻ったら妻から「思いっきり男性器の形をした岩があった。なんで温泉ってこんなのばっかりあるの?」と興味津々に聞かれた。

翌日、男風呂と女風呂が入れ替わってから行ったら、確かに男性器でした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AF%E3%83%93



なんで突然こんないつもとまったく芸風の違うことを言い出したかというと、とてもきれいな景色を見たんですよね。

群馬の、吹割の滝というところなんですけど。


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上流側からの眺望


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下流側からの眺望


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さらに下流から


YOUTUBEで動画もあったので。


お分かりになっただろうか。

川の真ん中が大きく割れ、その中に三方から水が滝として落下しています。

私自身、国内のいろんな滝を見てきたつもりですが、このタイプの滝は見たことがないですね。

その壮大さから東洋のナイアガラとも呼ばれ、また大河ドラマの「葵 徳川三代」のオープニング映像にも使われたそうです。






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ネットで見つけた写真ですが、この写真が一番全体像が分かるかもしれません。


https://we-love.gunma.jp/kanko/hukiwarenotaki

上記写真はこちらからお借りしました。



実際かなり良い滝です。

純粋に近くで見られるということもありますが、そのあと見に行った華厳の滝と比べても、迫力は全く劣りません(魅力は全く違う方向性ではありますが)


ここは観光スポットとして、強くお勧めします。有名な道の駅川場や、尾瀬も近いですし。



私の場合は、たまたま近くを通って、名前は聞いたことがあるので見てきたという状態なのですが

山の上の観瀑台から全景を確認 → 上流部を周り →間近で見学

というルートで回りました。  



上から全景を見たときに、これはすごいとは思ったのですが、やはりその瞬間いろいろ考えるわけです。


「河床は一枚岩で、何らかの原因で入った凹みとか割れ目が、水で浸食されて、こういう形の滝になったんだろうなあ」とか、

「一枚岩で山間部。近隣の火山の噴火の溶岩が冷えて固まったものか。ということは近隣が岩盤の地質だな。柱状節理もあるだろう」とか

「川のすぐ近くを歩ける遊歩道があって、山間部の方の上から見下ろす遊歩道はあまり整備されていない。ということは川のすぐ近くの遊歩道は近年整備で、山間部の遊歩道は客が減ったか」とか

「岩盤地質で落石も多いはずだから、山間部の遊歩道はあまり歩かせたくないだろうな。それで整備してないのか。お土産の販売とか考えると地元要望もあるだろうし」とか

「今は雪解け気で水量が増してて、天気もいいから最高の見ごろだ」とか、

「GW後の平日で外国人観光客も受け入れていないから人少ないけど、めちゃくちゃ混むだろうなあ」とか、

「この形の滝で、すぐ近くに観音像を安置した祠があるじゃん。こりゃ近隣に男根信仰の神社あるな」とかですね。




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案の定ありました。金精様祀ってる神社が


ちなみに日本の隠語で、女性器のことを観音様と呼んだりします。観音様(公式設定では男女不詳)が仏様の類ではめずらしく女性と信じられているからだったり、後光の形が女陰と似てるからだったり、あとは観音開きで開いたりするかららしいですね。



なんでこんなにダイレクトに性器を祀ってるかというと、結局のところ、生命の究極的な目的って種の継続なんですよね。

で、医療の発展した近現代ならいざ知らず、中世以前って子孫を残すのも(発生も生育も)一苦労で、ゆえに子宝に恵まれるということは、神にもすがるほど重要なことでした。


で、神様にも専門職があるわけです。

・火事防止なら秋葉神社の秋葉権現(ネットの炎上防止に効くかまでは知らん)

・酒とかの発酵関係なら松尾神社の大山咋命(発表せずに寝かせておいた二次創作が、ここにお参りしたら質が良くなるとか、そういうことはないと思う)

・金運なら(仏教だけど)弁財天(かつては「女の神様にカップルで行ったら嫉妬されて別れさせられる」とかで、「江の島にカップルで行くな」なんて言われてたのに、今や恋愛運の神様の役割まで押し付けられてるし。めちゃくちゃ人の欲望押し付けられてんな)


そんなわけで、子孫繁栄子宝成就の神様がいること自体は、まったくもってまっとうな話なんですよ。

信仰自体が薄まった現代になると、イザナギとかアマテラスとかみたいな総合職の神様ばかりもてはやされるのもわからんではないが。


じゃあなんでんなダイレクトな形になったかというと、わかりやすいからじゃね?

わかりやすい方が売れるし。蘇民将来も疫病除けのお守りだったのに、全国に伝播していくうちに、由来なんてわかりづらいし総合処方の方がわかりやすいってんで、「蘇民将来 子孫繁栄の札」とか「蘇民将来 金運の札」とか売り出されたわけだし。

アマビエ様もそのうち商売繁盛の神様になるで(もうなってる節もある)



で、温泉に男根の像がよく見かけられることについて。

昔は温泉なんて言うと、湯治で行くものでした。

全国の温泉だと「傷ついた猿とか鹿とかが浸かってるのを見て、傷ついた武士も浸かったら、傷がいえた」的な伝承もよくありますが、実際重症や重病の人が山奥の温泉なんて行けんでしょう。


軽めの病気とか、あとは皮膚病みたいのの治療に行く人が多かったのでしょうが、それと子宝の湯なんてのもよくありますね。

婦人病でぱっと思いつくのって冷えだし、東洋医学だと不妊の原因として冷えが多いというような記述も見ます(当時だと冷えの原因は血虚や於血が多かったのだろうなと)


実際100%とは言わんまでも、湯治は不妊に効果が高かったのではないかなと思います。

当時だと跡取りを生むことの周囲からの期待が強かったろうし、地元から一時的に離れることでそういう周囲のプレッシャーから逃れられただろうし、同じ境遇の夫婦もよく来てて話もしただろうし、ストレス面でもよかったのではないかなと。

まああと、旅先でいろいろ燃え上がったんでしょう?そういう湯治場だと、周囲の部屋から夜な夜な喘ぎ声も聞こえて、興奮しただろうし。



長々と書いたけど、そういう性的なものというのは、江戸とかそれ以前から続く生活に根付いたものなのです。

一過性の、それも極近年の平成や昭和を懐かしむレトロブームとは歴史が違うのです。


だから平和になるにつれて、温泉地に男だけで行って女遊びするようになり、温泉街に色街が発展していったのかなと。

九州の某温泉なんて、そういう男性客ばかりでヤバいくらいピンクコンパニオンとかスーパーコンパニオンが発達して、全国の消防団の慰安旅行団体が集中するようになって、消防団の甲子園と異名をつけられるレベルになったらしいし。

とりあえず高校球児と阪神園芸に土下座して謝れ



そうやってエロスは各家庭の平和から地元経済、しいてはそこまでの旅の街道上の宿場町と、日本全国の経済発展にまで貢献してきたのです。

にもかかわらずないがしろにされていませんか?


上記の金精神社は、朽ちて打ち捨てられていた神社のご神体を、観光施設として整備する際に改めてお祀りしたそうです。

全国の観光地でも臭いものにふたじゃないけど、エロス系の神様は端に追いやられ、女性客からは冷たい目で見られたり「キモイ」といわれたり。

親父臭いとか昭和のセンスとか、うちの奥さんなんかも10年以上前は言っていましたが、もっと昔から日本人の心に根付いたものなんです。


だからきっと夜な夜なアンアンアンアン盛り上がってたであろう温泉旅館も、今はヤッてると隣の部屋から苦情が来たり、お宿側から内線で「お客様、お声が大きいとのことで、ほかの部屋から苦情が来ております」と連絡が来たり。

これは由々しき事態ですよ。お客様の男性器は雄々しく起立しているというのに。




大体昭和のセンスとかおっさん臭いとかなんやねん。


ガチでおっさん臭いというのは、温泉入った後寝床で

「ほら、観音開きの逗子を御開帳してみようか?」

「おや?この観音様、額の白毫が大きくなってるな?悟り開きそうやなあ?」

「白毫舐めたらお経が聞こえてきて水がわいてきたぞ。ご利益御利益」

とか言ったりするそういうセンスのことやぞ!





俺は言ったことないけどさ!!






俺は言ったことないけどさ!!!!





真面目な話をすると、星野リゾートが青森のホテルや公園を買収して作った青森屋に以前泊まったんですが。

その公園の中に、以前安置してあった仏像とかがそのまま置かれてたんですが、性的な神様の像もありましたね。

設備は古いままだけど、ちゃんときれいにされてて、現代だと企業イメージ的に蔑ろにされたり撤去されてもおかしくないとは思うんですが。

ちょっとそこは感心しました。



まああれよ。まとめるとするなら。

レトロブームだしおっさん臭さの良いところも見直してもよいのではなかろうか?


それと件の吹割の滝ですが。

散策路に下りていく道中のお土産物屋さん。

80過ぎくらいだろうかというばあちゃんたちがやってて、商品も昭和にタイムスリップしたかのようなものばかりで。

観光地らしく演歌が聞こえてくるお店もあったのですが、その曲はカセットテープでもCDでもなく、店長のじいちゃんがマイク持っての生歌でした。

昭和レトロとやらで持ち上げられているものは、消えたものでもなんでもなく、現在進行形で生きてるものなのよ。

そこはリスペクトの念を持つに値する場所だと思う。


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