無関心は力
コーラスディレクターの岩崎ひろきです。小コラムです。
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相変わらず、よく散歩している。一人でも散歩するけど、だいたい妻のマオと。
僕も彼女もしゃべり好きで、意外かもしれないが、彼女も軽度の精神アップダウン癖がある。僕の100万倍マシだけど。だからお互いにブワーッと喋って、「今度はこっちの話を聞いてもらっていい?」「うんいいよ」ーそんな感じだ。
散歩中はそうやって会話のキャッチボールというか、会話のバレーボールというか、とにかく猛攻をし合っている。
僕は興味の分野もマオよりずっと広い。
「ねえねえ、●●の世界ではね、こうらしいんだよ」
「へー」
「へーって、興味ない?」
「うーん、その話題は正直言ってどうでもいいかな」
なので、こんな風に突っぱねられることがある。興味ないことをうーん興味ないと言えるのはすごいなと思いつつ、実は彼女、COVID19にすら興味がない。(!)
「東アジアでは結局感染は広まってないみたいだ。大手メディアもやっとそうやって報じ始めたみたいだよ。これでパニックがおさまるかもしれない。よかったよね」
「ふうーん」
「ふうーんて、マオ、この話題も興味ないの?逆にすごいよ」
「私は最初からパニックになってないから、何がよかったのかどうかも、あまり実感がない」
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マオはいつもシアワセそうだ。どうしてそんなにハッピーでいられるの?とついよく聞いてしまう。
「無関心でもよいことに、きちんと無関心でいられるからかもしれない」とこの瞬間思った。
感染症の問題も、差別問題も、芸能人の不倫も、誹謗中傷の問題も、セカンドレイプ問題も、誰もがネットで言論することができるいま、関心を持つ人間が増えれば増えるほど世界はベターになっていくとは言い切れない。
無関心は罪?は本当か、と思う。むしろ、無関心は力かもしれない。一人の人が、上に挙げた問題すべてを把握しきれるはずなどないのだから。
僕らはもっとわがままでいいんだよな。自分と、自分の好きなものに夢中になっていればいいんだ。
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