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黒酢は畑で醸造される?【鹿児島県福山町の壺造り黒酢】#イシイのパートナー醸造家

皆さんは「黒酢畑」って見たことがありますか?
イシイで使っている黒酢は、「蔵」ではなく「畑」の中で、まるで農作物のように太陽の光と微生物の働きでできあがっています。

黒酢の産地・鹿児島県の福山町では、陶器のかめ壺を「黒酢畑」と呼ばれる屋外に静置して、自然の力と職人の技を重ね合わせて黒酢を作っています。
その原材料は、米麹・蒸し玄米・地下水のたった3つだけ。

今回は、イシイの無添加調理の美味しさを引き出す、旨味たっぷり!天然醸造の「壺造り黒酢」をご紹介します。

【黒酢について知ってほしい3つのこと】

①土地と伝統のこと

 壺造り黒酢の郷「福山町」

鹿児島県本土の中央部に位置する霧島市。

霧島 地図色アリ

その霧島市の南東部にある「福山町」は、日本の壺造り黒酢発祥の地です。
200年以上前の江戸時代から、中国より伝来した「露天かめ壺造り」の製法で「黒酢」を作っています。

町内を走っていると、あちこちで  かめ壺を並べた「黒酢畑」が広がる風景を目にします。

かくいださん


福山町に並んでいるかめ壺の数は、合計するとなんと10万個以上とのこと!
現在も町内に黒酢造りの醸造元が8軒あり、伝統の製法を守り続けているのです。

 伝統の「露天かめ壺造り」製法

「壺造り黒酢」はどうやって出来上がっているのでしょう。
陶器でできたかめ壺の中に、米麹・蒸し玄米・地下水の3つの原材料を入れ、太陽光の当たる屋外に置きます。

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👆かめ壺の中は、ちょうどこんな感じになっているようです。

太陽の光を浴びることによって、土地の微生物の働きによってかめ壺の中では自然に発酵が進みます。
かめ壺の中で「糖化」→「アルコール発酵」→「酢酸発酵」という3つの発酵が進んでいき、1~3年かけて黒酢が出来上がるのだそうです。

このかめ壺の中で3つの発酵が自然に起きるというのは、世界でも類を見ない製法。
不思議なことに、同じ条件のかめ壺を他の土地に持っていても同じようには発酵しないと言われています。
福山町は三方を丘に囲まれ、南側が海に面した土地。年間を通して気候が温暖であることや、土地に住んでいる微生物の働きなど、様々な条件のバランスが合致したこの町だからこそできる製法なのです。

この福山町で行われている「露天かめ壺造り」の製法は、農林水産省に知的財産として保護されています。※

※日本各地には伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が、
品質等の特性に結びついている産品がたくさんあります。
そういった産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録し、
保護する制度が「地理的表示(GI)保護制度」です。
認定された産品は、「GIマーク」を使用することができます。

 一般的な「米酢」と何が違うの?

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黒酢は、一般的な米酢と比べて、深い琥珀色をしていて、まるで紹興酒のような独特な香り、コク、まろやかな酸味があるのが特徴。
一般的な米酢よりもアミノ酸の種類が豊富で、食事でしか摂取できない「必須アミノ酸」9種類のうち、8種類を含んでいます。

この色・香り・味わいの違いはどうして生まれるのでしょうか?
黒酢は玄米を原料としていて、さらに使用している量も一般的な米酢に使用する米の量の5倍以上なのだそうです。

一般的な米酢が1~2か月でできるのに対し、たくさんの玄米を使っている黒酢は、伝統の製法で1~3年かけて壺の中で熟成されます。
玄米を使っており、発酵・熟成期間も長いため、黒酢は一般的な米酢よりもアミノ酸や有機酸などの栄養素を豊富に含んだ、旨味のあるお酢に仕上がっているのです。

また、全国的に見ると黒酢は工場で製造されているものもあります。
こちらは金属製発酵タンクを用いて人工的な温度管理の元で作られています。
発酵が終わった後の熟成期間も短く、仕込みから半年ほどで出荷できるものが多いようです。
自然発酵で熟成期間が長い分、壺造りの黒酢のほうが含まれる栄養素が豊富になっているんですね。

 豊富なアミノ酸、その働きは?

アミノ酸が豊富、と言いますが、そもそもアミノ酸にはどんな働きがあるのでしょう。

アミノ酸は、たんぱく質を構成している成分の一つ。
私たちの身体の約20%はたんぱく質でできています。
アミノ酸は約500種類以上発見されていますが、身体のたんぱく質を構成しているアミノ酸は20種類です。
そのうち11種類は体内で合成して不足を補うことができますが、残る9種類は食事からしか補うことができません。この体内で合成できない9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。

黒酢は、この「必須アミノ酸」9種類のうち8種類を含んでいることから発酵食品として注目されるようになったんですね。

私たちの身体の血液、筋肉、臓器、皮膚…そういったもの全てがたんぱく質からできているので、たんぱく質を作るための材料としてアミノ酸を補給することはとても大切です。
また、アミノ酸は身体の中のビタミンやホルモンを作る材料にもなっています。


②黒酢を作る人のこと

 パートナー醸造家「重久盛一酢醸造場」

重久様事務所

イシイが使わせていただいている黒酢は、こちらの「重久盛一酢醸造場」の黒酢。ここ福山町で1805年より創業の老舗です。
社名となっている「重久盛一」さんは、今から3代前の当主にあたるそうです。

他の醸造元は平地にかめ壺を並べた黒酢畑を展開しているところが多いのですが、こちらでは他の醸造元から離れた少し標高の高い山の斜面を利用して「甕壺の段々畑」を展開しています。

段々畑

この立地は潮風の影響を受けにくく、他の醸造元の麹菌と影響し合わないことで、良質な発酵を守ることができ、独自のまろやかな旨味の創出に繋がっているのだそうです。

現当主は伝統の製法をさらに発展させ、甕壺の中で果物などを素材のまま発酵させる『まるごと発酵酢』を創り出すなど、高い発酵技術を誇ります。

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👆現当主の重久雅志社長

雅志社長は、製造、開発、営業、SNS広報まで幅広くご担当。
実は、黒酢醸造元に生まれながらも、小さい頃からお酢が苦手だったとのこと・・・!?
大人になって大好きな焼酎をたくさん飲むようになって、福山町の方にはおなじみの「黒酢の焼酎割」で自身の健康診断の数値を改善させたことをきっかけに、家業で作っていた黒酢の魅力に気づいたのだそうです。

そんな雅志社長の運営する公式SNSでは、黒酢に親しみのなかった方でも楽しめる使い方やレシピが随時発信されています!

👉「重久盛一酢醸造場」公式Instagram

👇公式YouTubeチャンネルはこちら


 手間ひまで作られた味を届けたい

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イシイの「無添加調理」のものづくりでは、
使用する農作物を厳選するように、調味料も厳選しています。

伝統の製法を200年以上守り続ける、鹿児島県・福山町の黒酢。
屋外の「黒酢畑」で太陽の光を浴びて育まれる黒酢は、職人の技によって、通常のお酢の3倍以上もの時間をかけてできあがります。

私たちは、この手間ひまをかけることでしか作れない黒酢作りに共感し、その美味しさに活かされた商品を作りたいと考えました。

丹念に作られた調味料がいつものお料理を美味しくすることを、
ぜひお客様のご家庭でも体験していただきたいと思っています。
  

③イシイが作った商品のこと

 鹿児島の黒酢を堪能!黒酢ボトルと肉団子、角煮が入った大満足セット

盛付・外箱

おなじみのものが、伝統製法の黒酢を使うことによって
さらに美味しくなることをお伝えしたい。
そんな想いから誕生したのが「鹿児島 壺造り黒酢を味わうセット」です。

重久盛一酢醸造場の「一年熟成 福山甕酢」
そして石井食品が福山甕酢を使って作った「肉団子」「豚の角煮」を詰め合わせました。

「肉団子」と「豚の角煮」に使っているお肉は畜産王国・鹿児島県産!
鹿児島の素材同士が互いの美味しさを引き出し合ったセットになっています。

 福山甕酢をつかった肉団子

肉団子

イシイが1974年より作り続けているミートボール。
発売当初は、甘酢で味付けをした中華風の肉団子でした。
原点に立ち返り、さらに美味しいものを。

みなさんの「お弁当に入っていたミートボール」が、
鹿児島県産鶏肉を使い、壺造り黒酢で仕上げることによって、
香り豊かで奥深い味わいの一品になりました。

 福山甕酢をつかった豚の角煮

角煮

実は「佃煮屋」からスタートしたイシイは、
お正月の食卓が華やぐ「おせち料理」を作り続けて今年で75年目。
その「イシイのおせち」の一品として長く愛されている「豚の角煮」。

鹿児島県産豚肉に壺造り黒酢を加えてじっくりと煮込み、
旨味のぎゅっとつまった一品に仕上げました。

 おすすめの食べ方!「追い黒酢」

福山甕酢 皿盛り

「福山甕酢をつかった肉団子」、「福山甕酢をつかった豚の角煮」。

どちらもそのまま食べても美味しいのですが、
おすすめは、途中で黒酢を1さじ足す「追い黒酢」の食べ方!

お肉の油が黒酢でさらにさっぱり&旨味もさらにオン!
これが美味しいんですよ・・・!
セットで手に入れた方だからこそ味わえる美味しさです。
お酢好きな方はやみつきになってどんどん「追い黒酢」してしまうかも!?

もちろん酸っぱさの好みには個人差があるので、まずは、小さじ1杯から試してみてくださいね。
※ちなみに、「酸っぱさ好きレベル:ふつう」の筆者の場合は、小さじ1~2杯が好み。お酢好き社員は、「もっともっと足したい!」といった具合でした。(あくまでも当社比)

 ご家庭で黒酢を楽しむ

甕酢と便利帖

「黒酢って使ったことない・・」という方にもチャレンジしやすいよう、このセットには「黒酢を楽しむガイドブック」が 付いています。

「ちょい足し黒酢」「飲む黒酢」「調味料としての黒酢」など、醸造元に教えていただいた様々な使い方やレシピを紹介。
さらに、豆知識として「黒酢の郷・福山町」の方々が実際に黒酢を使って行っている美容や暮らしのお役立ち情報も掲載されているので、黒酢を1本まるごとお楽しみいただけること間違いなしです!

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 贈り物にもおすすめです

食べ切り・使い切りにちょうどいい量感の「壺造り黒酢を味わうセット」。ちょっと黒酢が気になってきた…というそこのあなたにも、
日ごろお世話になっている方への贈り物としてもおすすめです。

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◆最後に、どこで買えるの?

イシイのオンラインストアで先行予約を受付中!
11月下旬より順次お届けいたします。

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