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銀剣のステラナイツ レビュー

どうも、ぢおです。

先日「銀剣のステラナイツ」というシステムをテストプレイしたので、早速レビューを行っていきたいと思います。

1.キャラシの作りやすさ

これはめちゃくちゃ簡単です。
後述の戦闘システムのわかりやすさのためかなり作りやすいです。
性格や願い等のキャラの根幹となる部分もランダム表が用意されているのでその場でキャラを作る、となっても簡単に作ることが出来ます。
パーソナル情報以外は花章を選択し、選択した色と花章から合計5つほどスキルを選ぶだけ。
花章と色はキャラの性格から選択でき、スキルの選択もルールブックにおすすめスキルが記載されているので悩んだ際に有用ですね。
なんなら一番考えるのに時間が掛かったのは変身するときのキーワードです。

2.戦闘システム

戦闘システムも明快です。
指定数のチャージ・ダイスをロールし、出た目の番号に事前に選択して振り分けたスキルをアクション時に実行する。
攻撃する際は相手の防御力を判定値とし、成功した数だけダメージが入るというもの。戦闘がダレないようにラウンド数が経過するほどお互い攻撃が激しくなっていくのもグッドです。

3.セッションの長さ

これはPL数によってまちまちです。
というかPL数が増えれば増えるだけ他システムよりもねずみ算式に増えていくと思います。
基本的にセッションの流れは以下の通りとなります。

・プロローグ
・第一章(チラっと描写してRP)
・第二章(チラっと描写してRP)
・幕間(出撃直前にちょっとだけRP)
・最終章(戦闘)
・カーテンコール

謎解きやシナリオ内での選択等で思考する時間がない分、他システムより早く終わると思います。

4.ゲーム性

これはほぼ無いと言っても差し支えないです。
なぜならこのシステム、探索がないからです。
このシステムにおける「シナリオ」はセッションの根幹を成しているCoC等と比べてあくまでもキャラのRPのための補助輪でしかありません。
インセインから探索とセッション中の目的を抜いたシステム、とでも言うのが適当でしょうか。
無論最初から即興劇とそれに対しておひねりを投げる、という目的のシステムということは明言されているので最初からそう割り切れる人だけプレイするのが良いでしょう。

5.世界観

これはとても良いです!
人外キャラも作れる土壌が有り、作中用語も格好いい。
また、このシステムの一番の特徴が、「世界観が複数ある」「好きな世界観から選んで作れる」「自分で世界観を作っても良い」というところです。
例えば基本的な世界観は実際に闘う「ブリンガー」とブリンガーの武器・衣服に変化する「シース」の二人が「ステラナイト」としてペアを組み、願いを叶えるために女神の招集に応じて世界の敵と戦っていく、というものなのですが、このシステムの基礎骨子である「武器になるキャラとそれを使って闘うキャラが目的を持ってペアを組んで何かと闘う」という所以外は好きに改変して世界観を作っても良いのです。
そのため、このシステムは作りたいキャラが実現可能そうな「ワールドセッティング」と呼ばれる世界観設定を選択するところから始まります。
大正ロマン的世界観であったり、人外と人間が共存する街だったりと世界観は様々。
「作りたいキャラに合わせて世界観を選択する」という視点は斬新で良いものだと思います。

6.コスト

コストは高めです。
まずこのシステム、監督(GM)俳優(PL)がタイマンで行う「デュエット形式」以外では「ブリンガー」「シース」の両方を作り、それぞれが他の「シース」「ブリンガー」とペアを組む、という流れになっています。
つまりはそれぞれ別のペアの「ブリンガー」と「シース」で一人二役するということですね。
前述の通りキャラシを作るコスト自体は非常に低いのですが、何しろオタクは凝り性を発揮するものですから、真面目に立ち絵を描こうとすると「シース」「ブリンガー」「ブリンガー(変身)」3種類を描くことになってしまいます。
しかしそうしたところで、TRPGの醍醐味である「ダイスを振って判定する」という体験があまりにも少ないので、CoC等大量にダイスを触れるシステムから参入するとコスパが悪く感じることもあると思います。
しかしコスパが悪いと知っていても拘らずにはいられないげに哀しきはオタクの性……。

7.ルールブック

ゴミカスです。
内容がわかりにくい、というわけではありません。むしろわかりやすく記述されていると言っても過言ではありません。
では何が問題なのか。それは単純に「オタク臭い記述が多すぎてキモいしキツい」という点です。
公式で「尊み」だのなんだの言うのは勘弁してほしいもんですね。
ウマ娘コラボ担当のBOSS社員か?オメーはよ。

8.自由度

自由度は「メチャクチャ高い」です。
上述した通り、システムも世界観もシナリオもRPの為の補助輪でしか無いため、スキルや用語でさえ自由に改変してください、とルールブックに明言されています。
しかし、俗に言う「シナリオ」は第一章と第二章の冒頭で読むニ行程度の描写と幕間くらいしか書かれていないので、他のシステムからくると「え??これがシナリオ????」「本当にこれで回せって言ってんの??」と不安になることかと思います。
逆にシナリオを作る際は非常に簡単にできるのが強みと言えます。

9.総評

総評としては、「キャラと関係性を楽しむのに特化した若干コスパ悪めのシステム」といったところでしょうか。
ぶっちゃけ探索パート要素があれば……非常に惜しく感じてしまいます。
無論シナリオの描写を盛ったり、章を増やして他システムのシナリオと遜色ないように遊ぶことも可能だと思います。
結局はダイス転がせる環境さえあれば適当に判定値決めて判定できるし、RPで情報聞き出すとかで探索要素作れますしね。


というかCoCが人口の増加でシナリオの作り込みが凄くインフレしてるだけ、とも言えます。


興味がある方はDMいただければ教えます。

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