過去ログ:VIPマッチは誰が求めたものか

※niconicoのブロマガにて2020/12/22に記載した記事の本文コピーになります。


どうもです。
細々続けているブロマガですが、暇つぶし程度に読者はいるみたいで有難い限りです。
投げ銭探した人もいるみたいですが、今のところ設置してませんので……大層なものではないので。
置いても王冠とか入ってる無人販売所のお茶缶みたいになりそうですし。

今回は、2020年12月アップデートの目玉ともいえる、新モードに関しての感想と考察になります。考察は好き勝手言ってるだけなので、ないとは思いますが運営の方見てたらごめんなさい。


・新モード「VIPマッチ」とは
Sランク以上になると全国対戦が強制的にVIPマッチとなり、一部ルールが変更される。

①基礎点の変更
スタートチップが6000→8000になり、勝ち抜けも15000→20000に、チップ追加も3000→4000となる。
ブラインドは変わらず100/200-100であるため、ブラインドに対して稼ぐ必要のあるポイントは増えることになり、これまでより勝ち抜けにくくなる。

②CPU仕様の変更
卓にCPUは2人までとなり、残りは空席になる。

③レーティングの実装
プレイヤーのレーティングは1500スタートで、リザルトにより変動する。CPUにもレーティング1000が設定されている。
現時点でレーティングロジックは一部未公開

④その他
全国対戦と共通でタイム購入が50秒に、チップ購入によるペナルティが半分に変更。


・Sランクのプレイヤーとして思うこと
以前からD~B帯くらいのいわゆるセオリーが通じないプレイヤーや、やたらハンドが入るイメージのあるCPUとプレイすることに疲れを感じていた人にとっては待望のシステムかと思います。
一方で、ランク50を目指していたプレイヤーにとっては、常にSランクプレイヤーとしかマッチングしなくなるため、ランクポイント上昇を狙う上では難しくなったかと思います。とはいえ本来全国対戦のマッチングはランクの近いものを優先的にマッチさせる仕様であったはずなのですが、それがプレイ人口的に機能していなかったのが問題なわけで……当初の思想に戻っただけとも捉えられそうです。

実際の対戦内容としては、それなりにプレイを積んだ状態のプレイヤーに限定されるため、アグレのブラフ通りは少し良くなるかと思います。とはいえ基礎点が40BBになった+時間追加についても50秒に増えたため、タイトの問題であった「待っているとチップも財布も死ぬ」は少しだけ緩和されていて、反撃チャンスは増えたのかなと思うところです。

レーティングに関しては、初見プレイヤーやCPU狩りの影響が小さくなった指標であり、ランクポイントよりかは実力指標に近いものになっているかと思います。通算とシーズンが別れていることも良い点です。

SE、演出がかなり削減されているのは勿体ないかなと思いました。特にポーカースタジアムからテキサスホールデムを始めた人は、演出面に惹かれた人も多いと思うので。フォールドした後次ゲーム開始音なってから気持ち入れていたので、個人的にもつらいです。


ここまでは割とフラットな視点での感想です。
この先は主観強めの感想になります。間違いもあると思いますがご了承ください。

・個人的な感想と考察
①レーティングについて
正確な計算方法は分からないため主観的な部分のみですが、1番まずいなと思うのが「プレイ中にレーティング表示されること」かと思います。今までもランク自体は表示されていましたが、これはやり込みレベルに近いものなので実力とみなしてプレイする必要はなかったと思います。サブ垢やリアルポーカーでのプレイ経験などは見えない要素なので、低ランクだからといって侮る材料にするには弱いのです。
一方でレーティングは、ある程度やりこんだことが保証されたSランク内における序列になってしまうので、勿論運でブレることもあるとは思いますがターゲティングの材料になりえます。この点からレーティングについては、プレイ中は表示させずにランキングだけで良かったのではないかと思います。

また、多人数マッチにおけるレーティングシステムというのが少々厄介で、特にポーカースタジアムの場合はフォールドしているプレイヤーもレーティングの算出に含まれるため、高レートタイトプレイヤー+低レートルースプレイヤーがいるテーブルではレーティングが本来より伸ばしやすくなるのではないかと思います。高レートタイトのプリフロレイズやレイズコールに付き合わなければいいだけなので。そういう「ハンド外の要素」を運営側から提供することによってプレイが変動してしまうのを防ぐ意味でも、レーティング表示はいらないかな、と思う次第です。
そもそもレーティング差による係数変化がどれほどのものかはわかりませんが……


②全国対戦とVIPマッチの切り替わり
Sランクになると強制的にVIPマッチとなり、通常の全国対戦が選択できなくなるというのは、Sランクに上がった直後のプレイヤーからすれば、ランク上昇の難易度が上がってしまったと考えて間違いないと思います。初期ポイントに対する勝ち抜けポイントの比率は変わりませんが、ブラインドに対する勝ち抜けポイントの比率は上がってしまったので、単純に今まで以上に大きく勝たなければなりません。しかもSランクプレイヤーのみの環境ですから、CPUや初心者を狙うこともできません。ランク50を目指すつもりのプレイヤーからしたら改悪とも捉えられます。


先のレーティングの件と強制的にVIPマッチとなることから、とある説が考えられます。

「運営は上位プレイヤー(Sランク)のランクポイントにはもう意味が無いと考えている」

Sランク到達まではやり込み指標としてランクポイントが基準となりますが、以降は41だろうが50だろうがレーティングという指標の中での序列がメインになります。となると、Sランクプレイヤーにとってランクポイントはどう考えても形骸化してしまうと思います。それは普通に考えれば運営もわかっているはずです。だからこそ、同アップデートでバトルロイヤルのランクポイントも上昇させているのではないかと思います。どのモードであってもやり込めばSランクに近づくようにしているのではないでしょうか。

正直、ランクポイントの概念は一部機能していないと考えられます。原因はやはり、CPU狩りが比較的容易にできることです。というより今までの運営の傾向からすると、こうなることはある程度想定していたのではないかと思います。緊急事態宣言発令直前、一部のプレイヤーが一気にランクポイントを増やしたことを考えると、そのままの設定で25000→50000の上限解放をしたら、初日から異常な速度でランクポイントを上昇させるプレイヤーがでてくるのは自然な話です。そこをノータッチで解放したのは、この時点でVIPマッチが念頭にあったからではないでしょうか。

開発協力の木原氏が「レーティングマッチは開発初期から実装したかった」と言っているにも関わらず、この機能を初期から存在させることができなかったということを考えると、そもそもランクポイント制度は「用意せざるを得なかったもの」だったのかなとも思考えられます。稼働当初はそもそもテキサスホールデムのプレイヤー人口がどこまで増やせるかの見通しが経っていないため、レーティングマッチを実装しても機能させられるか怪しかったのではと思います。特に対戦ゲームではよくある初見狩りによるレーティング変動される可能性、それによるプレイ人口の低下(格ゲーとかで言われている参入障壁)を避けるためには、レーティング実装を見送るしかなかったのではないでしょうか。
そして月日は経ち現在、Sランクプレイヤーも相当数増え、そのプレイヤーたちが今も積極的にプレイしていることから、レーティングの実装をこのタイミングで実施したのではないでしょうか。

だいぶ逸れましたが、レーティングシステムはポーカースタジアムというゲームそのものが本来やりたかったことであるため、全国対戦からVIPマッチへと強制移行される仕様なのではないかと思います。


・全国対戦とVIPマッチの今後
SランクがVIPマッチに隔離されることで、全国対戦で初心者が狩られるケースが減るのは間違いないと思いますが、一方で全国対戦中は上手い人のプレイを見る機会は減ってしまうことになります。となると、バトルロイヤルやトーナメントがそういった学習の場になるのが理想ではありますが、VIPレーティングが機能し始めると過疎化しそうだなと思っています。

VIPの今後としては、リセットされるシーズンレーティングでのマラソンイベントが来てしまうと色々と崩壊してしまう気がするので、告知無しで通算レーティング上位を招待選手にするとかがいいのではと思います。大体3枠くらい。マラソンイベント自体は新規プレイヤーにもチャンスがあるので新規獲得としてはいいイベントかと思いますが、過疎化を防ぐには常時投資しているプレイヤーのモチベーション維持もある程度必要なのかなと思います。

プレイヤーレベル的な話を私がするのはどうかとも思いますが少しだけ。
VIPマッチ開始から数日経った時点での話ですが、全体的にブラフに弱く、アグレ有利環境のイメージが強いです。それが顕著に出ているのがレーティング上位に浮上を繰り返す「そらそうよ」さん。全国対戦でのガッツコールが多い環境では生きなかったピュアブラフをバンバン通している印象です。特にコンティニューベットに対するリレイズオールインは強烈で、ほとんどのプレイヤーが受けきれていないです。コールされればゲームオーバーなので分散激しいプレイングですが、それで現状上位に名を連ねているということは、環境がブラフを見抜けていないということになります。

もう1つ気になったのは、Sランクプレイヤーのエースに対する過信です。全国対戦では確かにA1枚あればプリフロップ有利がつくケースも多かったと思いますが、それを引きずってしまっていると思われるプレイが散見されます。特にフロップでAが出たのはいいが、ターン以降のスケアカード、ストレート目やミドルの2枚目が出てきた時に、自分のベットにレイズされても一切疑わずコールというのが浮き彫りになっています。

現状のプレイヤーは、全国対戦でのプレイをそのままVIPマッチに持ち込んでいる状態であるため、その脆弱さを狙ったプレイができる人が上位に上がっていくことになると思います。
VIPマッチが洗練されてくるとタイトアグレを中心に上位に入ってくるようになるとは思いますが、その手のプレイヤーはトーナメントのほうが向いていると思いますので、VIPマッチは現環境で8割型プレイスタイルが定まってしまうのかなと思う次第です。



ということで、新モードVIPマッチの感想と考察でした。
個人的にはかなり良調整だと思いますが、それよりもバグやら回線やら色々と直すことを重視した方がいいのでは?と思う部分もあります。
加えて、公式オファープレイヤー参戦系のイベントがバトルロイヤルかトーナメントに限定されてしまったのも、残念な部分かなとは思います。(だいたいその手の人はランク的にVIPマッチには来れないので)
伊藤Pは早くSランクに(ry

今回はこのあたりで、ではでは。

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