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Vo.6 西松好泰という人

こんにちはDIMLIGHT ESPRESSOオーナーバリスタ西松好泰です
ヨシさんです

まだまだ今年31歳
経営者としても
バリスタとしても
まだまだ若輩者ですが
自己紹介がてらこちらに
僕の今の成り立ちをご紹介できたらと思いました

神奈川県川崎市出身
渋谷区代々木育ち
日本大学理工学部中退卒
趣味はF1と料理

大学生の時周りでカフェバイトの友達が多く
影響されて自分も受けたのがタリーズコーヒーでした

正直この頃は
カフェかっけー
程度でアルバイトしていました

が、ある日
まだ当時2店舗だったSTREAMER COFFEE COMPANYのヘッドバリスタ加藤さん(現Paddlers Coffeeオーナー)のカフェラテを見た時
その考えが一変しました

とてつもなく綺麗なラテアートに
味わったことがないくらい滑らかなミルク
甘味と苦味の両立
なんといってもミルクとエスプレッソのコントラスト

え、バリスタってこんなの作れんの?
まさに青天の霹靂でした

それからというものラテアートという所業
そして何故自分はあれができないのか
バイト感覚だったコーヒーへの気持ちがみるみる好奇心へと変わっていきました

結果タリーズやスタバのような大型チェーンのレシピはラテアートに適さないことがわかりました

そこでアジア初ラテアートチャンピオン澤田洋史さんが創業者の一人である
DEAN&DELUCAにバイト先を変更

当時はまだ10店舗未満
ホームキッチンがまだなく全て現場で手作り
そのため現場の作業量が多く
「これがガチの飲食店の現場か...」
タリーズ上がりの大学2年生は洗礼を受けました

ある程度バリスタも任されるようになり
大学→D&D→23時帰宅→1時過ぎに寝る
というルーティンを続け
明らかに学業に身が入っていないこと
そして完全にコーヒーに気が散っていることに
さすがに悩み始めました

理工学部だったので関数電卓を叩いて難題を解くような授業の復習・課題・ゼミにも追われていて
正直両立はできてはいませんでした
"本分は大学、頭はコーヒー"
そんな具合でしょうか
もちろん将来にも悩み始め
徐々に憂鬱になっていきました

そんなある日
たまたまFacebookで流れてきた投稿を目にしました

日本人カフェスタッフ募集
香港でワーキングホリデー

絵に描いたような衝動が走りました
海外でバリスタ
求めていたものはこれだったのか!
(まだ無名時代の%ARABICAのアルバイト募集でした)

確かその投稿から1日足らずで申し込みました
親に許可を取った記憶もありません
すぐ日本支社にお邪魔し
現地にいる社長とSkypeで面接し
ラテアートも披露
「Okey, Yoshi来ちゃいなyo」的な感じでその場で合格
ビザの発行
銀行の英語の預金証明書
パスポート
大学一年休学届
急ピッチで全て用意し
なんと翌月には香港にいました

とんでもない環境の変化と
もちろん言語の壁にあたふたしながらも
毎日感じる高揚と成長の壁に
意外にも充実感たっぷりの日々を送りました

僕の立ち位置は会社初のコーヒースタンドの駐在スタッフだったようで
バリスタの人材が足りてなく
英語しゃべれないのに朝から晩までそこに一人で立ち続けました

厳しめの社長だったので休憩もなく
トイレとご飯買いに行く時に
張り紙貼って行くという
今思えばなんとも過酷な労働条件でしたが
DEAN&DELUCAで鍛え上げられた気力と
明らかな成長実感の日々に文句はありませんでした

コーヒーもできるし
英語も肌で学べるし
自由にできるし(一人だから)
なんなら一石二鳥でした

程よくして社長に許可を頂いてポートランドのラテアート国際大会に初出場も果たし
3店舗目になる初日本店の京都店がオープンし
ヘルプの形で一時帰国したり

一年で香港・アメリカ・京都と充実した日々を送りました
しかし残念なことに勤務に関するビザ発給の会社条項で不備がでてしまい一年足らずで退社
ただもう日本食食べた過ぎて限界が来てた時だったので個人的には後腐れなく帰国しました

さて
もちろんそのような経験をさせて頂いて
もちろん益々学業に身が入るわけがなく
帰国後あっさり大学を中退
親も だろうねっ て感じでした
後戻りはしないと決め
バリスタの道を歩むことを決心しました

この頃まだまだスペシャリティーコーヒーの普及は少なく
猿田彦珈琲がまだ恵比寿に1店舗
オニバスコーヒーが2店舗
ブルーボトル・VERVEコーヒーも日本上陸前でした

ということで働き口が少なく且つ社員雇用なんてまずない時代
フリーター生活がスタートしました

最寄り代々木の商業施設「代々木VILLAGE」にスペシャリティーコーヒーショップを見つけ
店主さんと仲良くなりあっさり入社
が委託先の会社都合であっさり閉店
Fresco coffee roastersがそこを引き継ぎ
僕はそのまま残らせてもらい再勤務し始めました

この計4年間くらいで一貫していたことはアメリカの国際大会には出続けました
というのもあの一目惚れしたカフェラテの加藤さんに度々助言を頂き
「大会に出て且つマネージメントを学んだほうが良い」
の言葉を課題としバリスタの日々を過ごしました

マネージメントという面ではフリーターだったのであまり経験ができず
論よりやってみたい症候群の僕は
世田谷の料理屋さんに間借りでスペースをお借りし
"一人でドリップコーヒーのみ"
という挑戦を1年やってみることにしました

身一つでどれだけ通じるか?
まず自分のコーヒーが通じるか?
そしてもちろん稼げるのか?

ホームセンターに木板と蝶番、スプレーを買いに行き、お手製の店舗看板を作り
マグカップとペーパーレスのステンレスフィルターをポートランドから輸入

お金がないだけにこだわれるところはこだわるために自分の目利きと努力で用意しました

結果、反響は良く
自分が作ったコーヒーを輪に
楽しく会話する常連さんたちも増え
生活苦にはならないくらいには稼げたので
自分の舌はまずまず間違えないだろうこと
これが大きな自信となり
何より安心材料にもなりました

しかし反面
気付かされたのがビジネスとしての効率の悪さでした

丁寧に落とすハンドドリップは提供までに5分ほど時間がかかりました
アイスだと急冷もありさらに長くなります
度重なってしまうと提供は遅れ
杯数の限界とテイクアウト不向きの問題
販売効率の低さから売上の限界は数字ですぐ見えてしまいました

そこでハッとしました
"あれ、意外と稼げないぞ?"

自分が選んだビジネスモデルはとても属人的で多売する確保ができておらずとてもスモールビジネスだったのです

そこから経営する・運営するということに初めて目をやり始めました
美味しいか・受け入れてもらえるか
バリスタ的要素で頭いっぱいだった自分の大きな転機となりました

一年の間借り営業が終了し
気になっていたバンクーバーに1ヶ月現地調査して帰ってきた時
なんとこのタイミングで
アルバイトでお世話になった代々木VlLLAGEのテナント引き継ぎ依頼が来たのです
閉館まで残り1年を前にカフェテナントが撤退してしまい困っていたようです

1年の定借でしたが
親し慣れた環境でスタートできる
幸運に恵まれたDIMLIGHT COFFEE実店舗スタートの瞬間でした

そして2020年東京オリンピックが重なりまたまた運良くもう1年延長され移転先の準備期間も確保できました

そして僕の幸運はまだ続きます

ここだったらいいなぁ〜とボーっと工事中の代々木の新築の物件を眺めていたら
物腰が柔らかな中年の女性が声をかけて来ました
「どうかしました?」
工事の関係者なのかな?と思い怪しまれない様に
「ここの物件いいなぁと思って、僕コーヒー屋をやってて移転先を探しているんです」
事情を果たしたところ彼女は
「ぜひ!」
まさかのビルのオーナーさんだったのです
慌てて名刺をお渡しして
ただ冗談なのか、査定なのか、本当なのかあまり期待せずいたんですが
彼女の言葉通り
とんとん拍子に契約が進み
新築が竣工する前に契約完了
つくづく人とのお付き合い・出会いの大切さをひしひしに感じた瞬間であり
人生で初めて純粋なテナントを取得した瞬間でもありました

Vo.4 DIMLIGHT ESPRESSOの過去と成り立ち
https://note.com/dimlightespresso/n/n8b948f9c69cc

でも書かせて頂きましたが
代々木VILLAGE閉館そして
この移転のタイミングで長期的な目線で[DIMLIGHT ESPRESSO]にリブランド
2021年3月に移転再オープン
今に至ります

振り返ると節目節目
ほんとラッキーだったということ
実行するが功を奏したこと
でしょうか

先述の通り
大学を卒業していませんし
社会人もやった事がありません
そんな奴でもカフェオーナーくらいにはなれるできるという
記事をお読み頂いた方で
これから起業する方の自信材料にして頂ければ...苦

一つ突出していることを申し上げると
本当にせっかちです
待つ事が苦手で
あと先考えないで"実行"したくなります

しかし裏を返せば
ダメだったら知的財産になるし
成功したらラッキーだし
机上で止めず
実行してどんな形であれ
とことん結果として残せる
意外とこの性分が役にやっていたようです

毎回続ければ
いつのまにか経験が蓄積されていきます
経験が増えると自信になる
自信がつくとぶれなくなる
ぶれないと不安にならない
"まずやってみましょうよ"
先週も誰かに言った気がするような

いや、ただ純粋にせっかちなだけなんですけどね...

次回に続く...

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