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宇宙=量子コンピューター?

久々に物理学について語りたいと思います。最近ではWeb3やメタバースという言葉ばかり聞き、本当にこの世には天才が多いことを知ることができます。しかし、私が思うに、物理や数学の分野における天才と前者はことを異にすると思っております。そこで、時空の物理学がどんなものなのかを振り返ると同時に、所感を述べたいと思います。

なお、この記事はほとんどが所感です。そして、おそらくクソむずかしいので、手ぶらで適当に聞くくらいでいいかもしれません。

今回は、「AdS/CFT対応とDブレーン」についてです。このAdS/CFT対応とは、「Anti de Sitter/Conformal Field Theory対応」という言葉なのですが、何を言っているのかというと、共形場理論と反ド・ジッター空間が、双対関係にあるということを述べています。

量子重力と共形場理論は双対である。これが結論です。この対応のことが、AdS/CFT対応というらしいです。細かいことは、以下の参考文献をご覧ください。

非専門家のための AdS/CFT対応入門

AdS/CFT入門と 原子核理論への応用

AdS/CFT対応の 非平衡物理学への応用: 有効温度と輸送係数について

AdS/CFT対応とエンタングルメント(<シリーズ>量子論の広がり-非局所相関と不確定性-, 解説)

AdS/CFT対応と物性物理

強相関電子系の世界

ひも理論で探る ブラックホールの謎 - 京都大学


参考文献にある通り、このAdS/CFT対応を表記すると、

(d+2)次元反ドジッター空間上の重力理論 =(d+1)次元空間上の共形場理論

という等式が鳴りたり、これは双対性に基づいています。物性物理では、量子臨界点という概念が頻出します。よく引き合いに出されるのは超伝導における三相量子臨界点です。その言葉通り、AdS/CMT対応(Conformal Material Theory)などの議論も盛んになってきています。そして、のちに述べるように、この対応ではDブレーンなるものを導入することになります。

この対応で最も面白くあるところは、その「超伝導」に端を発するような、電磁気学への思想の応用や原子核物理学に対するアプローチができることでしょう。箙ゲージ理論などは参考になりました。

ただ、このような凝縮系物理学が実用に値するのか、もしくはシンプルに使えるのかどうかはまだわかっていないところがあり、超弦理論に対しては懐疑的な意見も数多くあるとのことで、確かにその点は同意します。現実的なものであるかどうかの確認ができない限り、これらが脚光を浴びることはあるのか疑問でもあります。

しかし、このような考えを応用することはできるとも思っており、双対性の特徴である要素は生活や仕事にも役立つのではないかと考えています。

そして、この双対性は例にして以下の概略を得ることができます。

強結合な量子多体系 ⇔ 一般相対性理論

温度、電荷密度   ⇔ ブラックホールの熱力学

熱力学的エントロピー ⇔ 事象の地平面の面積

エンタングルメントエントロピー ⇔ 時空の最小曲面の面積

電気伝導率     ⇔ 時空中の電磁場が伝播する振る舞い

こう考えると非常に便利に思えるかもです。しかし、個人的には超伝導や磁性、また半導体やトポロジカル物質、時間結晶のような状態に対して、これはツールの一面が強いとも思っています。

ちなみに、超弦理論では、閉じた弦と開いた弦は互いに双対です。

一番上の、量子多体系と一般相対性理論がなぜ双対なのか意味不明だったが、わかる範囲で説明します。まずもって、ブラックホールのエントロピーは面積に比例する。これは体積に比例する4次元時空では異なる性質である。このことが、ホログラフィック原理へと発展します。

先ほど述べたAdS/CFT対応は、まさに前者が閉じた弦で、後者が開いた弦の話であることが分かります。そして、これらは前者が曲がった時空の重力理論を指しており、後者がDブレーンの記述になっています。すると、量子多体系のほうがd次元であり、相対論のほうがd+1次元になるため、AdS/CFT対応が成り立っています。双対である!!

ここまでで、宇宙は「量子エンタングルメントのネットワーク」であることがわかります。そして、ついでに言うと、ド・ジッター空間では以上のことを再現するには新しい手法が必要です

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